2024年オートレース選手表彰式
2025年03月14日
3月11日に2024年オートレース選手表彰式が東京都内のホテルで盛大に行われました。
受賞した各選手の声を届けたいと思います。
最優秀選手には鈴木圭一郎(浜松32期)が選ばれた。鈴木圭は年末のSG第39回スーパースター王座決定戦で優勝。また、年間勝利記録を史上最高となる114勝に更新。10連勝記録も2度達成し、その内の1回は史上最高となる18連勝を挙げた。年間を通しても優秀な成績を残したことにより、2年振り5度目の最優秀選手賞受賞となった。
鈴木圭「(最優秀選手賞の報告の際)新幹線の移動中に電話で連絡があって、最初は信じられませんでした。新幹線の中は電波が悪いので、そのせいで『最』って聞こえたのかと思って『一番上の賞ですか』って何度も聞き返しました(笑)。自分の中ではすごく成績が良かった年とは思えないんですけど、1着回数は多いし記録は作れたので悪い年ではないし、すごく記憶に残る年だったかなと思います。(年末のスーパースターでは)2番手発進を予想していたので、トップスタートになって10周は長かったです。ただ、タイヤもエンジンも良かったので気持ち良く走れました。(この優勝は)忘れることのない優勝になると思います。まだ今年はうまくいっていないので、これからうまくいけるように頑張りますので応援をよろしくお願いいたします」
優秀賞は青山周平(伊勢崎31期)、黒川京介(川口33期)、金子大輔(浜松29期)の3名が受賞した。青山周はSG第43回オールスター・オートレース、SG第28回オートレースグランプリの優勝や特別G1で1回、G1で4回、G2で1回のグレードレース優勝があった。更に史上最速で100Vも達成した。この日は所用で表彰式は欠席となったが十分な活躍を示した。
黒川は昨年に続き2度目の優秀選手賞を受賞。2024年は地元川口で開催された日本選手権で悲願のSG初優勝を遂げた。「ここに来れて良かったと思います。オートレース人生の中で一番結果が出ましたし、なにより悪い時期が少ない一年だったので暖かい一年でしたね」と昨年を振り返った。SG初Vについては「ほんとに嬉しかったですね。エンジンもタイヤも良かったので、こんなチャンスは何回もないと思ってスタートも行きました」。現時点での自身を分析すると「さばきがどうにもこうにもヘタなので、さばきを身に付けていきたいです」と明確。最後に「一昨年より去年は良かったし、去年より今年はいい結果を出せるように1走1走頑張っていくので、これからも応援よろしくお願いいたします」と力強く語った。
金子はSG第37回全日本選抜オートレースで優勝。9年ぶりに優秀選手賞受賞となった。率直な感想として「頑張ってきて良かったなと思います」と顔をほころばせた。今後の抱負として「優勝戦に乗って、しっかり優勝を狙うっていうのが今年の自分のテーマなので、優出しただけで満足しないように、必ずそこで優勝するっていうのを目標にやっていきます」と宣言。最後に「今年もたくさんいいレースを見せて、お客さんに楽しんでもらえるよう一生懸命頑張ります」と。
最優秀新人賞には浅倉樹良(伊勢崎37期)が選ばれた。浅倉はデビューから13連勝の記録を作り、強烈なスタートダッシュを決めてみせた。「とっても嬉しいです。(勝ち上がり権利が発生した節は)優勝して当たり前じゃないですけど、そういう雰囲気があったのでプレッシャーを感じました。2回目の優勝の時も初優勝からハンデも重くなっていたしドキドキして走ってました。同期にはだいぶ刺激をもらっているので、ここまで成長できたと思ってます。今年もまた一つひとつ自分らしいレースで全力で走ろうと思うので、応援よろしくお願いいたします」と大物感を漂わせるスピーチだった。
優秀新人賞に選ばれたのは福岡鷹(飯塚37期)。「受賞できて嬉しいです。やっぱり一番いいのを受賞したかったので悔しい気持ちもあるけど、今年はこの悔しさをバネに頑張りたいです。4回優勝できたけど、まだまだ乗り手で未熟な部分があるので頑張りたいと思います」。バイクレースの経験がない中でセンスある走りを連発しており、今後も大きな飛躍を予感させる存在だ。
特別賞の平尾昌晃賞には小椋華恋(川口35期)。女子レーサーとして、デビュー最短でのグレードレース優勝を達成したことが評価された。「(この場の雰囲気に)すごく緊張しています。(G2優勝の時は)優勝戦に乗れただけで信じられないくらいだったので、(勝った時は)優勝!?って感じでした。ゴール線を切っても優勝したという実感がなくて、ガッツポーズもしないで終わっちゃいました(笑)。(今後は)もうちょっと実力をつけて頑張っていきたいです。これからもオートレースをたくさん盛り上げられるように頑張ります。よろしくお願いいたします」。ニューヒロイン誕生にオートレース界が盛り上がることは間違いない。
特別賞には荒尾聡(飯塚27期)が選出。9月19日に史上31人目となる通算1000勝を達成したことにより通算勝利記録選手賞の受賞となった。「デビューした時はまさか自分が1000勝できるとは思ってもなかったし、名だたる先輩がたと名前を連ねられて嬉しく思います。今後も1走1走頑張りますので、引き続きご声援のほどよろしくお願いいたします」。ファンの期待に応え続けるオールラウンダー戦士。現オートレース界の2強にも割り込んでいける底力を持っている。
文/高橋