スーパースターガールズ王座決定戦への戦いの火蓋が切られた!
2026年04月10日
年末に川口オートで行われるスーパースターフェスタ。スーパースター王座決定戦がメインのレースになるが、近年、シリーズ初日の第10Rはスーパースターガールズ王座決定戦が行われている。ここに出場できるのは女子レーサーであるが、ランク上位の8人がすんなり出場できるわけではない。年に数回開催されるスーパースターガールズ王座決定戦トライアル戦の結果によって、出場する6人が決まる。残りの2人は1月1日から10月31日までの10ヶ月間の競走成績上位者となる。
そして、2026年のスーパースターガールズ王座決定戦に向けてのトライアル戦が早くも始まった。
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↑新井日和選手
第1戦は4月4日に飯塚で行われたが、ここでは伊勢崎の新井日和が1着を取った。最重ハンから追い込んでの1着だったので、タイム順位も1位。合計で18点をゲットした。ちなみに、ガールズ王座トライアル戦は着順位の得点が1着から8、6、5、4、3、2、0、0となり、7着と8着は得点が得られない。タイム順位の得点は1位から10、8、6、4、3、2、0、0となり、やはり7位と8位は得点が得られない。このレースで2着と健闘した宮司佳奈は着順位点で6、タイム順位点で4を獲得しており合計10点をゲットした。
この得点方法でトライアル戦を続け、合計得点を出走回数で割った数字を平均競走得点として、ガールズ王座決定戦への優先出場順位が決まる。ちなみに、ガールズトライアル戦において2回以上出走していない選手は、ガールズ王座決定戦には出場できないものとなっている。また、レースで欠車、出走停止、自落、故障、内線突破、外線突破、フライング、出残り、異常発走、周回誤認、落車妨害や反則妨害などの妨害等、タイムアップ、後方スタートなどの失権となる行為をした場合は得点を得られず、更に出走回数に含まれるため、平均競走得点が出場の根拠となるこのトライアル方式では大きなマイナスポイントとなる。ただし、欠車責任外、停止責任外、他落、責任外の未完走など、自己の責に帰さない理由により完走していない場合は出走回数に算入しないため、得点的に被害はない。そして、女子レーサーの中でSGスーパースター王座決定戦の出場権利がある場合は、そちらが優先となる。
つまり、現状では新井日和がガールズ王座決定戦トライアルポイントは最上位だが、スーパースター王座決定戦に出場する権利がある場合はそちらに出ることになる。
今年はガールズ王座トライアル戦が8戦組まれている。すでに第1戦は終えたが、これから7戦残っている。第1戦はナイターレースだったが、次からの3戦は昼間のレース。気温の上昇と共に走路温度も上がってきており、これがレースにどのような影響を与えるのか。そして、最終的にスーパースターガールズ王座決定戦に出場するのはどの選手か。今後もトライアル戦を追い続けていきたい。
文/高橋
選手インタビューの言い回しについて
2026年04月03日

私は普段川口オートの選手中心にインタビューしていますが、選手のコメントの中には、解説しないと分かりづらい言葉や言い回しがあります。新聞に掲載する場合に紙面の都合上で文字数制限があって、分かりやすい表現に修正したり、言い回しを変えることがありますが、今回はそんな言い回しについての内容についていくつか解説します。
■流れ込みがない(記事では訳さずこのまま)
コーナーの進入時にはアクセルを戻す作業が必要になります。その時にエンジンブレーキが利きすぎてしまい、コーナーの入口から中間付近で勢いが止まってしまう感じ。逆にアクセルを戻した時に突っ込んだ時の勢いがちょうどいい感じで進んでくれる事を「流れ込みがあっていい」と言われます。
■手前がない(記事では訳さずこのまま)
コーナーリング後、直線部分に行く少し前からアクセルを開けた時に、立ち上がりの勢いが弱い事をさします。相手を捌くときに、立ち上がりのレスポンスが特に大切となるため、手前がないという症状の選手は捌きづらい、レース足がない状態につながります。
■フロントがいく(記事での訳は→フロントが滑る)
フロントタイヤが滑る、というのが直訳ですが、バイクの特性としてリヤタイヤが滑るぶんには態勢を比較的立て直しやすいですが、フロントタイヤが滑ると制御不能になりがち。試走で単独で落車をしたりするのは「フロントがいく」ケースが多くなっています。
■直線が長い(記事での訳は→直線が長く感じる)
選手いわく、「手前からエンジンの回転が上がってくるのが遅く、直線に立ち上がってから車速が乗り切らないため、突っ込みまでの直線が長く感じる」状態との事。
■止まりが悪い(記事では訳さずこのまま)
ご存じの通り、オートレースの競走車にはブレーキがありません。止まるときはエンジンブレーキを活用します。コーナーを曲がるためにアクセルを緩めた時に、思ったようなところでエンジンブレーキが利かないことをいいます。止まりが悪いと試走は出るけれど、実際のレースでは前に追突しそうになって捌けなくなるという感じになり、人気を裏切るケースが多くなります。
■ドドすべ(記事での訳は→ドドドと滑り)
通常はドドドか滑りのどちらかが主に症状としては現れますが、競走車のバランスが非常に悪い時にドドドと滑りが同時に発生する事。そうなると操縦不能に近い状態となり、乗り手はほぼお手上げ状態に。
■もっていきがない(記事では訳さずこのまま)
主にスタートを切った後の伸びがない、足りない状態におちいっている事。やはりエンジン自体が仕上がっていないと伸びと勢いが弱くなって1コーナーまで他車に先行されてしまいやすくなる。
■直線で外に(横に)行きたがる(記事での訳は→外にふくらみやすい)
いいエンジンは、コーナーを立ち上がってから直線をまっすぐ進んでいくのだが、セッティングが合っていないエンジンは、立ち上がってからまっすぐ進まず、横に流れてロスしてしまうとの事。
■内線に降りる(記事では訳さずこのまま)
各コーナーに突っ込んでいく手前で、内線に寄って行ってしまう。こちらもセッティングが合っていないケースが多く、勢いが弱いため通りたいラインを通れずタイムロスにつながる。
その他にも、インタビュー中に多く語られる、独特な言い回しがありますが、またの機会に解説いたします。
文/金子
トップレーサーを別角度から見ると...
2026年03月27日
今年の4月から適用されるランキングで3期連続のS1となった青山周平。2月のSG全日本選抜で黒川京介を序盤で差して勝ったのは記憶に新しいが、その青山周に黒川が優っている数字がある。それは、単勝率。さらには2連対率、3連対率で青山周をいずれも上回っている不思議。ランキングは競走成績(ミッドナイト・川口ナイトレース・伊勢崎アフター5・浜松アーリーレースを除く)を得点化して審査されるのだが、単勝率や連対率になると黒川がNo.1となっている。

《ランキング順位》 《単勝率》 《2連対率》 《3連対率》
1 青山 周平 1 黒川 京介 1 黒川 京介 1 黒川 京介
2 黒川 京介 2 青山 周平 2 青山 周平 2 青山 周平
3 鈴木圭一郎 3 佐藤 励 3 佐藤 励 3 佐藤 励
4 金子 大輔 4 鈴木圭一郎 4 鈴木圭一郎 4 金子 大輔
5 有吉 辰也 5 長田 稚也 5 篠原 睦 5 篠原 睦
※データはJKAによるもの
上記を見ると、ランキング上位20傑に入ってない長田稚也(S39)が、単勝率になると5位となり、S3の鈴木圭一郎よりS6の佐藤励のほうが上という結果に。2連対率、3連対率になると5位に篠原睦がランクイン。ランキング5位の有吉辰也も含めると、いずれも飯塚所属選手という面白いデータが現れている。
オートレースに限らず、勝負事は勝つか負けるか。1着になること、優勝することを目標に選手は日夜、励んでいる。そして、ファンは1着になりそうな選手を軸に車券作戦を立てる。『○○選手はアタマか着外だよ』と聞くことがあるが、これは結果がそう出ているだけ。しかし、この傾向は参考材料としては決して過小評価はできない。もちろん走路状態やメンバー、ハンデ構成で変わることはあるが、上位の選手は勝つ術を持っている(身に付けている)からこそ1着を取れる。この積み重ねで『10連勝』や『通算1000勝』などという記録が達成される。
2・3着が多い選手は安定感あるように見えるが、実際は何かが欠けており1着に届かない。それがスタートやスピードなのか、捌きなのか。もちろん、運・不運はつきものだが、実際にレースをしている選手にとって一瞬の状況判断を誤れば負けてしまう現実はじつに残酷である。加えて事故点(フライング・妨害等)が多い選手はランキングには不利な材料になるのは言うまでもない。
総合力か、単勝率か、みなさんは車券を買うときに何を参考にしますか?
(文/中村)
2025年オートレース選手表彰式
2026年03月20日
3月13日に2025年オートレース選手表彰式が東京都内のホテルで行われた。
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公益財団法人JKA会長のあいさつに始まり、各賞受賞者の紹介という流れになった。
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↑青山周平選手
最優秀選手賞は青山周平(伊勢崎31期)が2年ぶり5度目の受賞となった。主な獲得タイトルはSG全日本選抜オートレース、SGスーパースター王座決定戦、特別G1プレミアムカップを含めG1タイトル複数。SGダブルグランドスラムも達成した。2025年を振り返り「たくさんの記録を更新することができた一年だったと思います」。41歳になっても変わらぬ力強い走りを見せ続けている。「最近は若手の突き上げがすごいけど、やれるだけのことはやっていきたい。雨が乗れないことが多くて、遅い方ではないと思うけど優勝するまではないので、練習して足りない部分を埋めていきたい」と気を引き締め直し、今後も強烈な存在感を放ち続ける雰囲気を漂わせた。
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↑鈴木圭一郎選手
優秀選手賞は鈴木圭一郎(浜松32期)、黒川京介(川口33期)、佐藤励(川口35期)の3人が選出された。4度目の受賞となる鈴木圭一郎はSGオートレースグランプリで優勝し、SGグランドスラムを達成。2025年は、その事が強く印象に残った様子。今年に入ってからは「成績が悪いけど、諦めることなく良い結果を出せるようにこれからも頑張るので、応援よろしくお願いいたします」と再び上昇カーブを描くべく奮闘している。
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↑黒川京介選手
黒川京介は3度目の受賞。2025年は17回の優勝を誇り、年間最多勝利記録となる120勝を挙げた。SGでの優勝こそなかったが、特別G1プレミアムカップで初優勝、その他G1、G2競争で複数回優勝した。「一年間すごく良かったけど、もったいない部分もあったかなっていうのはありますね」と振り返った。「2026年は苦戦中ですけど、もう一個上の賞(最優秀選手賞)を取れるように頑張りたいです。更なる活躍できるように練習していくので、今年も一年間よろしくお願いいたします」
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↑佐藤励選手
佐藤励は初めての受賞となった。2025年はオールスターでSGを初制覇。SG日本選手権オートレースも制してSG2Vの活躍を見せた。その結果に「自分自身、大きく成長できた一年でした」と本人も満足気だった。「優秀選手賞をいただいて関係者のみなさまに感謝していますし、あとは、まだまだ最優秀選手賞という上の賞があるので、今年も2026年、更なる成長をして、またここに戻ってこられるように、一年間ファンのみなさまに楽しんでいただけるようなレースができるように全力で頑張っていきますので、よろしくお願いいたします」と抱負を述べた。
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↑竹尾竜星選手
最優秀新人選手賞には竹尾竜星(飯塚38期)が選ばれた。デビューから1年で2回優勝の実績が評価された。今後は「一番大きな目標はSGとかで活躍したいんですけど、まずは普通開催でお客さんがいる前で優勝したいです(2回の優勝はミッドナイトで無観客でした)。また、先輩方や同期に負けないように頑張ります」
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↑植村愛悠斗選手
優秀新人選手賞には植村愛悠斗(山陽38期)が選ばれた。植村はデビューしてから約11ヶ月後に初優勝を決めたが、これは最年少初優勝の記録を塗り替えるものとなった。表彰式の舞台に「緊張しています」と声もこわばっていたが、目標を聞かれると「近いところで言うと、2級車でグレード、若獅子杯で頑張りたいです。自分はまだまだですけど、頑張ってもっと大きい選手になるので応援よろしくお願いします」。意志の強さを感じさせられた。
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↑福岡鷹選手
福岡鷹(飯塚37期)が特別賞(平尾昌晃賞)を受賞した。これは、セア統一後2級車初のSG日本選手権オートレース出場の偉業が評価された。本人は「まさかもらえると思ってなかったので嬉しいです。今は苦戦中ですけど、来年もここに来られるような選手になれるように頑張ります」と。
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↑有吉辰也選手
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↑若井友和選手
1000勝の通算勝利記録選手賞が有吉辰也(飯塚25期)と若井友和(川口25期)に送られた。若井は「30年近く前に一緒に養成所に入って、こういった賞をもらえて感慨深いものがあります」。有吉は「目標がないとモチベーションが保てないですし、とりあえず1000勝は達成できたので、次はまたSG取れたらと思います」
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↑伊藤正真選手
そしてこの日は2025年の『ベストオブマッチザイヤー』のレースに選ばれた伊藤正真(伊勢崎33期)も登場。実の父で元オートレーサー・伊藤正司さんが亡くなった次の節で、息子である伊藤正真が川口で優勝。そのレースである。「ベストオブマッチザイヤーにお客さんが選んでくれて嬉しいです。あの節は親父と一緒に走りたいなと思って、不思議な感覚で走っていました」と涙ながらに語った。
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文/高橋
深夜の熱きバトルを振り返る(1月~3月中旬まで)
2026年03月13日


今年、2026年1月4に田中崇太の優勝で幕を開けたミッドナイト開催。この時は山陽オートでのもの。10日には飯塚オートで福岡鷹といずれも37期のヤングレーサーである。田中崇の上がりタイムは3.352と自己ベストだった。福岡鷹は雨走路を制したのだが、雨巧者の別府敬剛を差して勝ち取った。

1月14日は丹村飛竜が3.339という超絶タイムで優勝。そのあとの22日も丹村飛竜が栗原佳祐を蹴落としての連続V。2月に入ってすぐ3日の飯塚オートでは桜木公和が道智亮介を振り切って優勝。1週間後の10日は壷井亜羅汰が雨走路で逃げ切って自身初優勝を成し遂げた。17日では吉松優輝が見事な速攻劇で自身6度目の優勝。23日は松尾隆広が40mの3番目から捲り差しを駆使して初優勝狙う0ハン日名子幹正の夢を打ち砕いた。
3月に入り一発目は飯塚オートで道智亮介がオーバーミッド(発走0:30)で4度目の栄冠を手に入れた。ここでも雨巧者・別府敬剛を振り切ってのもの。20mには篠原睦の名前もあった。そして、2月はミッド開催なかった山陽で6日に山本翔が優勝した。これは雨走路だったが、ひとりS級の意地を見せた格好に。
ミッドナイトを含めて川口ナイトレース、伊勢崎アフター5、浜松アーリーレースの4つのカテゴリーはタイム点を加味しない純粋に着での勝ち上がりなので、ファンにも分かりやすいと思われる。
特に飯塚と山陽のミッドナイト(オーバーミット)の売り上げが上昇しているのが、その裏づけ(ここでは詳細は割愛させていただく)である。
飯塚ミッドに限ってとなるが、今年優勝こそないが、上記でもたびたび登場する別府敬剛が4度も優出しており準優勝が3回と、あと一歩届かないでいる。ハデさはないが堅実なレースぶりで上位入賞が見受けられる。13日からの飯塚ナイター出場しており、そのあと浜松でG1プレミアムカップから月末のG2ミッドナイトチャンピオンカップのあっせんが決まっており、動向に注目を。

今月は飯塚・山陽ミッドがそれぞれ2開催残っており、いわば『ミッドナイト月間』。実力者はもちろんだが、伏兵の優勝が多い。車立てが少なくても(7車か6車)、深い時間帯でもファンの皆さまに熱いバトルを楽しんでいただけることを願うばかりです。
(文/中村)


