10連勝記録について
2024年12月06日
12月3日、川口オートの第8レースで佐藤励が1着でゴールし、自身初となる10連勝を達成。オートレースは走路状態の変化に対応しなければならなかったり、優勝戦ともなるとメンバーが濃くなったりするので勝ち星を挙げ続けるのは至難の業。それを24歳の若者が達成したのだから見事としか言いようがない。
ちなみに、これまでに10連勝を達成したことがある選手は14人。複数回達成した選手もいるので、回数で表すと計26回となる。
一番最初は元オートレーサーの飯塚将光が1977年3月19日に達成している。この時は12連勝まで記録を伸ばしている。飯塚将光は1982年2月11日にも11連勝を決め通算で2度、10連勝の大記録を持っている。飯塚将光は言わずと知れたオートレース界のスーパースターだった。『ミスターオート』の異名を持ち、一時代を築いた名選手だ。最高峰のレースであるSG日本選手権オートレースで6度の優勝を誇っている。
↓2013年7月、元オートレーサー・飯塚将光の引退セレモニーにて
その飯塚将光と同期の篠崎実も10連勝を達成している。1978年3月13日に地元川口で決めた。その時から46年経過した現在でも現役バリバリでレースをしているのだから恐れ入る。2023年には、73歳10ヶ月29日で優勝し、公営競技最年長優勝記録も保持している。もちろん今でも血気盛んな走りは健在。最重ハンの10メートル前から競争している。
同じ15期でライバル関係にもあった岩田行雄と元オートレーサーの田代祐一も1回ずつ、10連勝の記録を持っている。岩田行雄は1992年12月14日に11連勝を決め、田代祐一は1988年12月13日に12連勝を決めている。両選手は前を走る選手を交わせる距離に入ったら、必ずインに突っ込んでいくのでファンから熱い声援を受けていた。岩田行雄は67歳になった今でも最重ハンから競争をしており、常に全力投球の走りを披露している。
『絶対王者』・高橋貢はこれまでに10連勝以上を4回達成している。最初に決めたのは2001年1月14日で、この時は14連勝まで数字を伸ばしていた。この14連勝は最多連勝記録としてしばらく破られることはなかった。その記録を上回ったのが中村雅人。2015年8月1日に15連勝の新記録を作った。これまでは重いハンデから追い込む側に有利な冬場に連勝記録が作られることが多かったが、夏場に達成したこの記録は14連勝を越えた以上の衝撃が走った。この15連勝の記録もまた、長い間破られなかったが、2024年4月26日に鈴木圭一郎が16連勝を決め、記録を塗り替えた。鈴木圭一郎はその後、2つ数字を伸ばし、結果的に現在でもトップとなる18連勝の新記録を作った。鈴木圭一郎はその後も13連勝を決めるなどし、10連勝以上を4度経験している。
10連勝記録を最も多くマークしているのは青山周平で6回。最初の記録はデビューからの12連勝。13走目も1着を取り、無敗で初優勝を決めたが、その優勝戦ではフライングを切り、記録は12連勝までとなっている。そのため、デビューからの連勝記録で言えば浅倉樹良の13連勝が最多。これは当分、塗り替えられることはないだろう。他にも10連勝を決めているのは和久田正勝(引退)、木村武之、上和田拓海、丹村飛竜などがいる。