2026年5月を振り返る
2026年07月24日
4月29日に初日を迎えた2つの3日制開催が5月2日に最終日を迎えた。この両開催は4月24日~29日に実施されたSGオールスター(飯塚)に出場のかなわなかった選手たちによって争われたが、どちらも道中の展開に見応えがある決勝戦となった。
山陽デイレースの方は道智亮介が通算5度目のV。6年ぶりの優勝に向けて0ハンから逃げた田方秀和をゴール寸前に交わし、勝利への執念が実った逆転の一撃だった。伊勢崎ナイターの方も0ハンから先行した桜井晴光が逃げる展開を栗原俊介が猛追撃してイン切り返し。前年5月2日の伊勢崎アフター5以来、ちょうど365日ぶりの優勝であった。
5日の川口デイレース決勝戦は影山伸が2018年9月以来ほぼ8年ぶりのV。同日の飯塚ナイターはSG制覇2度・グレード優勝7度の久門徹をグレード無冠の田中正樹が捌くという、まさかの展開になった。
6日~10日の浜松デイレースでは『開場記念GIゴールデンレース』が開催された。さきの『SGオールスター』で大会2連覇した佐藤励は当節は不在だったが、オールスター準優勝の永井大介と、今期の全国ランキング1位~3位である青山周平・黒川京介・鈴木圭一郎が出場。
優勝したのは黒川。3月の『プレミアムカップ』に続く浜松G1連覇となった。青山周も決勝戦へ駒を進めたが、2月にここ浜松で実施された『SG全日本選抜』決勝戦で2着にくだした黒川の雪辱を許す結果となり準優勝。栗原佳祐は自身3度目のグレード優出で2度目の3着に入った。
浜松では近年、消音マフラーを使用してのアーリーレースを開始して今やすっかり定着し、今年は6月から薄暮レースを開催することも発表された。区切りの70周年を迎えても浜松オートは無人の原野を開拓し、なおも進化を続けている。そして森下輝に西翔子、上述した栗原佳と、35期以降の新鋭が昨年から今年にかけてグレードレース決勝戦の確定掲示板に載り、若い芽も続々と育ってきている。
11日の川口ナイトレースは、佐藤励が前月のSGオールスターから2節連続でのV。14日の山陽ミッドナイトも、藤岡一樹が5日のオーバーミッドナイトから地元2連続Vを果たした。17日の川口デイレースもまた黒川が浜松G1に続いて優勝。次の節も勝ち続けて、25日に自身2度目の10連勝を達成してみせた。
黒川が地元で優勝した数時間後の伊勢崎ナイターでは、田中正樹のケースと同様、それ以上の番狂わせが生じた。最重ハンに青山周平・高橋貢・早川清太郎・長田稚也といったSGクラスの強豪が居並ぶ決勝戦において、G1タイトル保持者の吉原恭佑を無冠の中野光公が差し返して優勝。3連単の払い戻し額は55万円を超えて、配当的にも大波乱となった。
26日におこなわれた東西2つの決勝戦は若手が上位を席巻した。
川口デイレースは福岡鷹が川口では初めての優出で優勝。これが区切りの通算10Vであった。2着にはデビュー2年目・38期の宮司佳奈が単騎0ハンから逃げ粘った。この節の初日には『ガールズ王座決定戦トライアル川口予選』へ挑戦して、佐藤摩弥の追撃を見事に振り切った。宮司はその後も非凡な素質を示しており、将来の大成を今から予感させている。
飯塚ミッドナイトは石橋啓士が通算2度目のV。石橋啓もまた活躍を続けて、デビューから今期までずっと全国ランキングB級のままであるにもかかわらず、7月には最重ハンまで登り詰めることとなる。
近年は8月に『SGオートレースグランプリ』が開催されたあとの9月に実施されていた『G1ムーンライトチャンピオンカップ』が、今年は異例の5月へ日程が移動した。今大会の青山周平は、今年の初日~4日目の4戦に2勝はしたものの、2022年~2024に3連覇したときと比べると今ひとつ勢いに欠ける印象で、4日目の準決勝戦は鈴木宏和に突き放されての完敗だった。
4度目のグレード優出だった栗原佳祐、初のグレード優出を果たした浅倉樹良も話題となる中で、大きな注目を集めたのは高橋貢であった。2日目の予選は3着の青山周平に大差をつけて圧勝。3日目は前を走っていた若手ホープの佐藤励や長田稚也を交わすと後続を引き離し、4日目の準決勝戦も浅倉樹良や佐藤励をくだして無敗の4連勝で優出を果たした。10mオープンに8名が並んだ決勝戦の展開は、平田雅崇・栗原佳祐に続く3番手発進した高橋貢が1周回3コーナーで両者をまとめて捌くと、ほぼ8周回トップを譲らずにゴール。G1は29度目、グレードはトータル78度目、通算221回目の優勝を完全Vで成し遂げた。通算勝利1724勝(当時)とともに不滅の金字塔をさらに高く延ばしてみせた。
このレース、鈴木圭一郎は通算999勝で臨んだが、大台到達は翌月以降へ持ち越しとなった。
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《青山周平と鈴木圭一郎を破りムーンライトチャンピオンカップ6度目の優勝を飾った高橋貢》
【当月の優勝選手】
2日 山 陽 道智亮介
伊勢崎 栗原俊介
5日 川 口 影山伸
飯 塚 田中正樹
山 陽 藤岡一樹
8日 飯 塚 久門徹
10日 浜 松 黒川京介
11日 川 口 佐藤励
13日 飯 塚 矢野正剛
14日 山 陽 藤岡一樹
17日 川 口 黒川京介
伊勢崎 中野光公
20日 山 陽 金子大輔
伊勢崎 青山周平
23日 浜 松 森下輝
山 陽 稲原良太郎
26日 川 口 福岡鷹
飯 塚 石橋啓士
29日 山 陽 田中崇太
31日 伊勢崎 高橋貢
浜 松 鈴木健吾
文/鈴木


