トップレーサーを別角度から見ると...
2026年03月27日
今年の4月から適用されるランキングで3期連続のS1となった青山周平。2月のSG全日本選抜で黒川京介を序盤で差して勝ったのは記憶に新しいが、その青山周に黒川が優っている数字がある。それは、単勝率。さらには2連対率、3連対率で青山周をいずれも上回っている不思議。ランキングは競走成績(ミッドナイト・川口ナイトレース・伊勢崎アフター5・浜松アーリーレースを除く)を得点化して審査されるのだが、単勝率や連対率になると黒川がNo.1となっている。

《ランキング順位》 《単勝率》 《2連対率》 《3連対率》
1 青山 周平 1 黒川 京介 1 黒川 京介 1 黒川 京介
2 黒川 京介 2 青山 周平 2 青山 周平 2 青山 周平
3 鈴木圭一郎 3 佐藤 励 3 佐藤 励 3 佐藤 励
4 金子 大輔 4 鈴木圭一郎 4 鈴木圭一郎 4 金子 大輔
5 有吉 辰也 5 長田 稚也 5 篠原 睦 5 篠原 睦
※データはJKAによるもの
上記を見ると、ランキング上位20傑に入ってない長田稚也(S39)が、単勝率になると5位となり、S3の鈴木圭一郎よりS6の佐藤励のほうが上という結果に。2連対率、3連対率になると5位に篠原睦がランクイン。ランキング5位の有吉辰也も含めると、いずれも飯塚所属選手という面白いデータが現れている。
オートレースに限らず、勝負事は勝つか負けるか。1着になること、優勝することを目標に選手は日夜、励んでいる。そして、ファンは1着になりそうな選手を軸に車券作戦を立てる。『○○選手はアタマか着外だよ』と聞くことがあるが、これは結果がそう出ているだけ。しかし、この傾向は参考材料としては決して過小評価はできない。もちろん走路状態やメンバー、ハンデ構成で変わることはあるが、上位の選手は勝つ術を持っている(身に付けている)からこそ1着を取れる。この積み重ねで『10連勝』や『通算1000勝』などという記録が達成される。
2・3着が多い選手は安定感あるように見えるが、実際は何かが欠けており1着に届かない。それがスタートやスピードなのか、捌きなのか。もちろん、運・不運はつきものだが、実際にレースをしている選手にとって一瞬の状況判断を誤れば負けてしまう現実はじつに残酷である。加えて事故点(フライング・妨害等)が多い選手はランキングには不利な材料になるのは言うまでもない。
総合力か、単勝率か、みなさんは車券を買うときに何を参考にしますか?
(文/中村)
2025年オートレース選手表彰式
2026年03月20日
3月13日に2025年オートレース選手表彰式が東京都内のホテルで行われた。
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公益財団法人JKA会長のあいさつに始まり、各賞受賞者の紹介という流れになった。
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↑青山周平選手
最優秀選手賞は青山周平(伊勢崎31期)が2年ぶり5度目の受賞となった。主な獲得タイトルはSG全日本選抜オートレース、SGスーパースター王座決定戦、特別G1プレミアムカップを含めG1タイトル複数。SGダブルグランドスラムも達成した。2025年を振り返り「たくさんの記録を更新することができた一年だったと思います」。41歳になっても変わらぬ力強い走りを見せ続けている。「最近は若手の突き上げがすごいけど、やれるだけのことはやっていきたい。雨が乗れないことが多くて、遅い方ではないと思うけど優勝するまではないので、練習して足りない部分を埋めていきたい」と気を引き締め直し、今後も強烈な存在感を放ち続ける雰囲気を漂わせた。
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↑鈴木圭一郎選手
優秀選手賞は鈴木圭一郎(浜松32期)、黒川京介(川口33期)、佐藤励(川口35期)の3人が選出された。4度目の受賞となる鈴木圭一郎はSGオートレースグランプリで優勝し、SGグランドスラムを達成。2025年は、その事が強く印象に残った様子。今年に入ってからは「成績が悪いけど、諦めることなく良い結果を出せるようにこれからも頑張るので、応援よろしくお願いいたします」と再び上昇カーブを描くべく奮闘している。
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↑黒川京介選手
黒川京介は3度目の受賞。2025年は17回の優勝を誇り、年間最多勝利記録となる120勝を挙げた。SGでの優勝こそなかったが、特別G1プレミアムカップで初優勝、その他G1、G2競争で複数回優勝した。「一年間すごく良かったけど、もったいない部分もあったかなっていうのはありますね」と振り返った。「2026年は苦戦中ですけど、もう一個上の賞(最優秀選手賞)を取れるように頑張りたいです。更なる活躍できるように練習していくので、今年も一年間よろしくお願いいたします」
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↑佐藤励選手
佐藤励は初めての受賞となった。2025年はオールスターでSGを初制覇。SG日本選手権オートレースも制してSG2Vの活躍を見せた。その結果に「自分自身、大きく成長できた一年でした」と本人も満足気だった。「優秀選手賞をいただいて関係者のみなさまに感謝していますし、あとは、まだまだ最優秀選手賞という上の賞があるので、今年も2026年、更なる成長をして、またここに戻ってこられるように、一年間ファンのみなさまに楽しんでいただけるようなレースができるように全力で頑張っていきますので、よろしくお願いいたします」と抱負を述べた。
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↑竹尾竜星選手
最優秀新人選手賞には竹尾竜星(飯塚38期)が選ばれた。デビューから1年で2回優勝の実績が評価された。今後は「一番大きな目標はSGとかで活躍したいんですけど、まずは普通開催でお客さんがいる前で優勝したいです(2回の優勝はミッドナイトで無観客でした)。また、先輩方や同期に負けないように頑張ります」
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↑植村愛悠斗選手
優秀新人選手賞には植村愛悠斗(山陽38期)が選ばれた。植村はデビューしてから約11ヶ月後に初優勝を決めたが、これは最年少初優勝の記録を塗り替えるものとなった。表彰式の舞台に「緊張しています」と声もこわばっていたが、目標を聞かれると「近いところで言うと、2級車でグレード、若獅子杯で頑張りたいです。自分はまだまだですけど、頑張ってもっと大きい選手になるので応援よろしくお願いします」。意志の強さを感じさせられた。
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↑福岡鷹選手
福岡鷹(飯塚37期)が特別賞(平尾昌晃賞)を受賞した。これは、セア統一後2級車初のSG日本選手権オートレース出場の偉業が評価された。本人は「まさかもらえると思ってなかったので嬉しいです。今は苦戦中ですけど、来年もここに来られるような選手になれるように頑張ります」と。
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↑有吉辰也選手
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↑若井友和選手
1000勝の通算勝利記録選手賞が有吉辰也(飯塚25期)と若井友和(川口25期)に送られた。若井は「30年近く前に一緒に養成所に入って、こういった賞をもらえて感慨深いものがあります」。有吉は「目標がないとモチベーションが保てないですし、とりあえず1000勝は達成できたので、次はまたSG取れたらと思います」
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↑伊藤正真選手
そしてこの日は2025年の『ベストオブマッチザイヤー』のレースに選ばれた伊藤正真(伊勢崎33期)も登場。実の父で元オートレーサー・伊藤正司さんが亡くなった次の節で、息子である伊藤正真が川口で優勝。そのレースである。「ベストオブマッチザイヤーにお客さんが選んでくれて嬉しいです。あの節は親父と一緒に走りたいなと思って、不思議な感覚で走っていました」と涙ながらに語った。
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文/高橋
深夜の熱きバトルを振り返る(1月~3月中旬まで)
2026年03月13日


今年、2026年1月4に田中崇太の優勝で幕を開けたミッドナイト開催。この時は山陽オートでのもの。10日には飯塚オートで福岡鷹といずれも37期のヤングレーサーである。田中崇の上がりタイムは3.352と自己ベストだった。福岡鷹は雨走路を制したのだが、雨巧者の別府敬剛を差して勝ち取った。

1月14日は丹村飛竜が3.339という超絶タイムで優勝。そのあとの22日も丹村飛竜が栗原佳祐を蹴落としての連続V。2月に入ってすぐ3日の飯塚オートでは桜木公和が道智亮介を振り切って優勝。1週間後の10日は壷井亜羅汰が雨走路で逃げ切って自身初優勝を成し遂げた。17日では吉松優輝が見事な速攻劇で自身6度目の優勝。23日は松尾隆広が40mの3番目から捲り差しを駆使して初優勝狙う0ハン日名子幹正の夢を打ち砕いた。
3月に入り一発目は飯塚オートで道智亮介がオーバーミッド(発走0:30)で4度目の栄冠を手に入れた。ここでも雨巧者・別府敬剛を振り切ってのもの。20mには篠原睦の名前もあった。そして、2月はミッド開催なかった山陽で6日に山本翔が優勝した。これは雨走路だったが、ひとりS級の意地を見せた格好に。
ミッドナイトを含めて川口ナイトレース、伊勢崎アフター5、浜松アーリーレースの4つのカテゴリーはタイム点を加味しない純粋に着での勝ち上がりなので、ファンにも分かりやすいと思われる。
特に飯塚と山陽のミッドナイト(オーバーミット)の売り上げが上昇しているのが、その裏づけ(ここでは詳細は割愛させていただく)である。
飯塚ミッドに限ってとなるが、今年優勝こそないが、上記でもたびたび登場する別府敬剛が4度も優出しており準優勝が3回と、あと一歩届かないでいる。ハデさはないが堅実なレースぶりで上位入賞が見受けられる。13日からの飯塚ナイター出場しており、そのあと浜松でG1プレミアムカップから月末のG2ミッドナイトチャンピオンカップのあっせんが決まっており、動向に注目を。

今月は飯塚・山陽ミッドがそれぞれ2開催残っており、いわば『ミッドナイト月間』。実力者はもちろんだが、伏兵の優勝が多い。車立てが少なくても(7車か6車)、深い時間帯でもファンの皆さまに熱いバトルを楽しんでいただけることを願うばかりです。
(文/中村)
新人39期生 デビューその後
2026年03月06日
デビューして3節を終えた39期の中の3人の選手にプロのレーサーになってみての感想をお聞きしました。
まずは養成所最優秀賞を受賞した小林右京選手
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デビュー戦は8着で2走目は試走落車、その後も苦戦が続き思うような結果を出せていない様子。本人も「走りに関してはまだ、納得いく走りが全くできていないです」との事。養成所最優秀賞を引っさげてのデビューだっただけに、注目度が高まっていました。しかし、お話を聞くと今後の明るい材料も見えてきました。「養成所の時も最初はそんなに速かったわけではなかったんです。徐々に慣れていって、みんなに付いていけるようになったって感じでした」。スロースタータータイプなのか、それほど心配することはない状況だと思われる。「今はまだ環境に慣れていない部分が大きいです。だんだんと慣れていって自分の力を発揮できたらってのはあります」と前向きな姿勢。実際にプロになって感じたことは「他の選手とかも近くにみんないて、意識が養成所とは違うなって。もうずっと整備してる選手とか、ずっと練習してる選手とかいて...。まあ兄貴とかもそんな感じで、意識が違うなって感じているので、自分もそうやって常に整備して練習してって繰り返していきたいなと思います」。まだ結果を残せていないことに本人が一番歯がゆさを感じているだろうけど一度、白星を挙げればそこから快進撃が始まりそうな予感もする。
つづいて養成所優秀賞を受賞した落合春翔選手
デビュー戦こそ5着でしたが、その後は2連勝。次の節では1着1本を含むオール連対でした。順調な滑り出しと言えるのではないでしょうか。本人のコメントは「緊張とかはないんですけど、コースを外したりして課題は多いです」。特別なプレッシャーを感じずに走れている様子で「元々、ポケバイに乗っていたんですけど、ちゃんとした本物の競走車っていう実感があって、今でも信じられないんです、夢のようで...」。憧れのオートレーサーになれたことが嬉しく、さらに実際に競走をしていることを楽しめている雰囲気が伝わってきます。『好きこそものの上手なれ』という言葉がありますが、これはまさに落合春翔選手に当てはまる言葉ではないでしょうか。この感じでどんどん強くなっていってもらいたいです。
次は中村翔汰選手
デビュー戦は7着でしたが、2戦目で初勝利を挙げました。その後は2着が1回ありますが、それ以外は大きな着。「やっぱり厳しいのは分かっていたし、こんな感じかなと思います」。ただ、苦戦は続いていますが、試走タイム自体は出ているので走りの方はしっかりしています。「勝てていけるように練習いっぱい出て、いろいろ試しての繰り返しです」との意気込み。「有吉辰也選手に憧れていました。綺麗にまとめる感じがとても好きで、無理に突っ込みとかまくりとかしないところが、お手本みたいな感じです」ならば、一歩ずつでも近づけるように精進あるのみです。
文/高橋


