黒川京介 No.1への道

2025年10月03日

黒川京介プレミアムV.jpg

 川口所属の33期・黒川京介選手が、「川口生え抜きの選手」としては初の全国No.1への道を着実に登っています。


 2017年にデビューし選手生活8年目となる新鋭選手ながら、爆発的なスタート力と独走力を武器に、瞬く間に川口オートのトップレーサーに成長しました。
 グレードレースの優勝は14回(SG 1回、G1 4回、G2 9回)と、いまやグレードレースでは常に優勝候補に挙げられる存在となっています。


 そんな黒川選手は、2025年後期適用ランクでは、前期から一つ順位を上げて、全国第2位となりました。全国第1位はご存じ青山周平選手ですが、2025年の黒川選手は絶好調で、先日の特別GIプレミアムカップを優勝するなど、青山選手を追い越すほどの勢いがあります。
 長らく続いた「青山・鈴木圭時代」に割って入り、今やオートレース界は「青山・黒川・鈴木圭の3強時代」突入しました。


 ところでオートレース界において、「全国競走成績」(全国No.1)という制度ができたのは2002年(平成14年)の事。それまでは、各レース場の1位(船橋A1など)が採用されていました。
 初代の全国No.1は山陽の岡部聡選手。雨のSGを無敵の強さで獲りまくっていた頃ですね。その後は「絶対王者・高橋貢選手」が、全国No.1に君臨。そこに永井大介、中村雅人選手がトップに立っていきました。


 しかし、川口所属の選手で全国No.1になった選手はいるのか、と思い起こして調べてみると、永井大介選手と中村雅人選手が、全国No.1に輝いていますが、船橋所属時代で、2016年前期には船橋オート廃止により、川口オートに移籍した中村雅人選手が、記録上では川口所属の全国No.1になっていました。


 川口オートでデビューした生え抜きの全国No.1選手はまだいないのです。そこへ成長してきた黒川選手が、初めて全国No.1を獲得する事が現実味を帯びてきたように思えます。川口オートファンの悲願とも言えるでしょう。

 2026年前期ランクの採点期間は2025年7月~12月。ランク決定には平均競走得点が中心となってくるのですが、フライングや反則による減点などもあり、12月31日まで誰がNo.1になるのかは分かりません。
 2025年7月以降の青山選手と黒川選手、更に鈴木圭一郎選手のグレードレースでの活躍具合いを見ると、

【青山周平】
8月26日 飯塚G1ダイヤモンドレース優勝

【黒川京介】
7月21日 川口G1キューポラ杯優勝
8月3日 浜松G2ウィナーズカップ優勝
9月23日 山陽特別G1プレミアムカップ優勝

【鈴木圭一郎】
7月13日 山陽G2小林啓二杯優勝
8月15日 伊勢崎SGオートレースグランプリ優勝

と、黒川選手がグレードレースのタイトル3勝と一歩リードしているように見えます。ただし、黒川選手は10月29日からの飯塚SG日本選手権には、前年優勝戦でフライングをしたため出場不可となっており、青山、鈴木圭選手が巻き返す可能性は大いにあります。

2025年後期全国ランク (1).jpg


 黒川選手が全国No.1になるためには、日本選手権以外で好成績を積み重ね、年末のSGスーパースター王座決定戦で優勝する事が必要となってくることでしょう。
 来る2026年に新たなNo.1が誕生するのか、現王者が地位を死守するのか、今後の戦いに注目です。


文/金子

 

最新記事

月間アーカイブ