SGグランドスラマー

2025年09月19日

 鈴木圭一郎がSGグランドスラマーの仲間入り!

  
 2025年8月15日、鈴木圭一郎がまた新たな記録を更新した。現在5つあるSG競争のタイトルを全て獲得するSGグランドスラムを達成。史上7人目となるこの偉業だが、鈴木圭一郎はなんと30歳と8ヶ月15日で決めてみせた。これは片平巧さん(船橋19期・元オートレーサー)が保持していた33歳6ヶ月4日を上回り、最年少での記録となった。
 
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 鈴木圭一郎はSGグランドスラムを達成するまでにSGで15回の優勝があったが、オートレースグランプリだけは獲得していなかった。同じくグランドスラム達成までに数々のSGで優勝していた高橋貢も、なぜかオートレースグランプリだけは縁が遠かった。しかし、2012年9月19日に、ついに大記録を達成。その後は2017年のオートレースグランプリで優勝し、ダブルグランドスラムをも決めている。
 
 ちなみに、これまでダブルグランドスラムを達成しているのは先述の高橋貢を含めて4人。片平巧さん、永井大介青山周平だ。オートレーサーになったらSG優勝は誰もが目標にするところだが、それを全てのSGで2度ずつ以上制しているのだから、これは大変な実績となる。SGは開催時期が1年の中でまんべんなくあるので、苦手な季節があってはならない。エンジン調整も含め、選手としての全戦力が備わっていないと成し遂げられない。
 
 以前は現行のSG5競争の他に、SG東西チャンピオンカップという大会があった。この大会も含めたSGグランドスラム達成者は片平巧さんと高橋貢だけ。しかし、この大会は1997年から2000年までの4回しか開催されなかったので、他のSGグランドスラマーがこの大会を含められなかったのは仕方のない話。この大会は勝ち上がり方式がやや独特だった。タイトルネームにもあるとおり、優勝戦に進めるのは伊勢崎、川口、船橋の東地区から4名。浜松、飯塚、山陽の西地区から4名となり、極端な話、同じ地区から8名優出するということができなかった。オートレース界の最高グレードレースであるSGでこの勝ち上がり方式だと、やや公平さに欠けていると言わざるを得ない面があったせいか、わずか4回の開催で中止となってしまった。
 
 話は戻るが、SGグランドスラム達成者は他に浦田信輔中村雅人がいる。どちらも走りの攻撃力は高く、整備に関しても納得いくまで手を緩めないタイプ。やはり、偉業を達成するとなると、それなりの裏づけがあると言える。
 
 鈴木圭一郎は今回、グランドスラムを達成したが、それを決めたオートレースグランプリ以外のタイトルはすでに3回ずつ以上制している。来年のオートレースグランプリで優勝すればすぐにでもダブルグランドスラムを達成できる。もっと言えば、その次の大会でも優勝すれば前人未到のトリプルグランドスラムをも達成できる状況にある。オートレース史の記録を次々と塗り替えている鈴木圭一郎は、これからも話題を提供し続けるだろう。
 
 文/高橋

 

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