各地の重賞、2025年度の主な変更点

2025年03月31日

 地方競馬は4月からが新年度。今回は2025年の各地の重賞を中心に、日程や条件など変更があった主なものを紹介する。
 
 ネクストスター北日本は、昨年は門別で行われたため開幕2日目の4月18日という日程で、3歳スプリントシリーズではあるものの4月29日の兵庫チャンピオンシップJpnIIにはつながらなかった。今年は岩手の水沢1400メートルが舞台となり4月6日。これにより5月1日の兵庫チャンピオンシップJpnIIへは中3週弱という日程となった。
 また岩手ではこれまで4月上旬に行われていた3歳重賞・スプリングカップが、ネクストスター北日本の実施にともない、今年は冬期休催明け初日の3月9日に繰り上げて実施。そしてこれまで三冠の前哨戦として1600メートルで行われていたが、ネクストスター北日本の前哨戦の位置づけとなって1400メートルに距離短縮となった。
 そのスプリングカップを勝ったのは、1番人気に支持されたポマイカイ。昨年10月に行われたネクストスター盛岡(盛岡1400メートル)以来の実戦ながら重賞連勝とした。次走に予定されているネクストスター北日本では、北海道からの遠征馬を相手にどんなレースを見せるか。
 岩手では昨年、夏の時期に大雨に祟られることが多く、走路状況の悪化によって7月30日以降、芝のレースがすべてダート変更で行われた。果たして今年夏の天候や馬場状況はどうか。なお、2011年から行われていたOROターフスプリント(盛岡芝1000メートル、3歳以上)が今年は休止となった。OROターフスプリントは過去2年ともダート変更で行われ、川崎のマッドシェリーが連覇していた。
 
 笠松競馬場は今年、走路改修のため6月中旬から8月上旬まで開催休止となる。これにより、6月(もしくは7月)に行われていた、クイーンカップ(1600メートル、3歳牝馬)、7月に行われていたサマーカップ(1400メートル、3歳以上)が休止となる。
 また2023年度まで2月(または1月)に行われていたウインター争覇(3歳以上)が24年度から11月の実施となり、東海ゴールドカップのトライアルとして距離も1800メートルから1900メートルに延長。今年度からは『レジェントハンター記念』に改称された。
 
 名古屋では、トリトン争覇(3歳以上)が今年から1500メートルに短縮。旧競馬場時代には1600メートルで行われていたが、新競馬場に移転した2022年から昨年まで1700メートルで行われていた。名港盃(3歳以上)も今年から1700メートルに短縮。旧競馬場では1900メートルで行われていたが、新競馬場では昨年まで2000メートルで行われていた。
 
 兵庫(園田・姫路)では、これまで2歳重賞として行われていた兵庫若駒賞(園田1400メートル)を今年から年明けに3歳重賞として実施。3月6日で、姫路1800メートルに距離延長となった。2月20日に行われた兵庫ユースカップ(姫路1400メートル、3歳)の短距離路線に対し、兵庫若駒賞は中距離の兵庫三冠の前哨戦となる。
 そしてリニューアルされた兵庫若駒賞を大差で圧勝したオケマルはデビューから5連勝。4月2日の菊水賞(園田1700メートル)でも断然人気となりそうだ。
 
 佐賀では、3歳馬の栄城賞が、『九州優駿栄城賞』と改称された。2001年以降、九州ダービー栄城賞として行われていたが、地方競馬では昨年から大井の東京ダービーJpnI以外で"ダービー"の名称を使用しないことになり、2000年までと同様、栄城賞に戻っていた。そして佐賀の"ダービー"としての位置づけを明確にするため、今年から"九州優駿"が冠されることになった。
 
文/斎藤修