地方競馬ドキドキコラム

各地の3歳注目馬〜金沢・岩手・高知編

2024年06月05日

石川優駿は中央からの転入馬が台頭
 
 6月9日に金沢競馬場で行われるのが石川優駿。昨年までの石川ダービーは1着賞金700万円だったが、今年から1000万円に増額。昨年まで全国的にシリーズ化されていた『ダービーシリーズ』で1着賞金が1000万円に満たなかったのは石川ダービーだけで、残念ながらシリーズではなくなったものの、石川優駿も賞金的に他場の"ダービー"に追いついた。
 石川優駿トライアルでもあり、一冠目の北日本新聞杯を制したのが牝馬のリケアマロン。1番人気に支持されたリメンバーアポロが向正面で競走中止になったとはいえ、3コーナーから一騎打ちとなったダブルアタックを直線突き放して5馬身差をつけた。中央未勝利で出走した3月19日の条件交流で2着に入り、そのまま金沢に移籍。これで2連勝とした。
 ナミダノキスも中央未勝利から転入して3連勝。初戦の1400メートル戦で2着に9馬身差、2戦目の1500メートル戦では2着に2秒の大差、そして5月12日の石川優駿トライアル特別(1900メートル)では、抜群の手応えのまま3コーナーで先頭に立つと、直線突き放して2着ロックシティボーイに3馬身差。最後は流すような感じだったので着差以上に強い勝ち方だった。本番は2000メートルだが、1900メートルを経験したことはアドバンテージになりそう。
 気になるのは、2歳時にデビューから3連勝でネクストスター金沢を制した牝馬のダヴァンティ。その後半年の休養があって、復帰戦となった3月10日の3歳A1特別(1500メートル)ではダブルアタックに3馬身差をつけての快勝で4連勝としたが、名古屋に遠征したネクストスター中日本では差のある4着。続いて出走した古馬B1特別(1400メートル)は1番人気に支持されるも最下位だった。佐藤茂調教師によると「(古馬で)相手も強かったし、2番手に控えたらレースをやめてしまった」とのこと。母の父ワークフォースという血統から距離延長にあらためて期待しているようだ。
 そのほか、北日本新聞杯では2着だったものの3着馬には6馬身差をつけたダブルアタック、3歳牝馬重賞・ノトキリシマ賞を制したハリウッドスマイルなども上位を狙えそう。
 
王者不在で混戦の東北優駿
 
 岩手のこの世代にはフジユージーンという絶対的な存在が現れた。2歳時の南部駒賞では北海道の重賞勝ち馬を蹴散らし、3歳初戦となったスプリングカップ(水沢1600メートル)は2着に2.4秒の大差をつける圧勝。さらに距離延長のダイヤモンドカップ(盛岡1800メートル)ではスタートから先頭に立つと、直線では軽く気合をつけられただけで2着オオイチョウ(北海道)に4馬身差をつけ危なげなく逃げ切った。デビューから無傷の7連勝で、重賞も5連勝中。3歳の早い時期から、京浜盃JpnIIから羽田盃JpnIという新たなダート三冠への挑戦もプランとして挙げられたものの、万全を期して地元戦を使われた。そして東京ダービーJpnIの指定競走となっていたダイヤモンドカップを勝ったことで、東京ダービーJpnIへの出走も意欲を見せたが、残念がら脚部不安で回避となった。東北優駿にも出走せず、今年からJpnIIとなった不来方賞(9月3日)に向けて調整されていくようだ。
 そのダイヤモンドカップは2〜5着が他地区からの遠征馬だっただけに、フジユージーン不在となれば、6月16日の東北優駿は混戦必至。
 中1週で出走してくるかどうかだが、ミヤギヴァリアントが出走してくれば期待となりそう。ここまで5戦4勝で、唯一の敗戦は2歳7月にフジユージーンの2着。10月の若駒賞はミヤギシリウスに1.8秒の大差をつけて圧勝。その後長期休養となって3歳初戦となった6月2日の3歳B1戦(水沢1600メートル)を勝利。その勝ちタイム1分42秒1(稍重)は、フジユージーンのスプリングカップの勝ちタイム1分41秒7(良)より0秒4遅いだけということではある程度期待できそうだ。
 同日に行われた水沢1400メートルの重賞・ウイナーカップを制したのが牝馬のミヤギシリウスで、3月のあやめ賞に続いて重賞2勝目とした。最大目標はひまわり賞(8月11日)とのことで、果たしてウイナーカップから中1週で東北優駿に出てくるかどうか。
 5月19日のイーハトーブマイル(盛岡1600メートル)を制したレッドオパール、同2着でウイナーカップでも前述ミヤギシリウスの2着だったコンバットスプーンなど、牝馬の活躍が目立っている。
 
高知優駿は二冠を狙うプリフロオールイン
 
 同じく6月16日に行われる高知優駿は、早くからここを目標としてきたプリフロオールインが断然の注目となる。800メートルの2歳新馬戦こそ2着に敗れたものの、その後は7連勝。前走、5月5日の黒潮皐月賞(1400メートル)は、抜群のスタートダッシュでレースを主導すると、直線後続を突き放し、2着サノノスピードに6馬身差をつけての圧勝だった。1600メートルまでしか経験がないため、初の1900メートルでどんなレースを見せるか。
 出走してくればプリフロオールインの最大の強敵となりそうなのがシンメデージー。重賞初挑戦となった土佐春花賞(1300メートル)をデビューから5連勝で制し、園田に遠征した西日本クラシック(園田1870メートル)も勝って6戦全勝。東京ダービーJpnI出走から中10日という間隔で、しかもプリフロオールインと同じ打越勇児厩舎ということでは、果たして。
 黒潮皐月賞で完敗の2着だったサノノスピードだが、その前走、1600メートルの仙台屋桜特別ではプリフロオールインに3/4馬身差で食い下がっており、デビューした中央では芝2000メートルの経験もあるだけに、距離延びて再び迫る場面があるかどうか。
 1800メートルの準重賞・山桃特別を勝って目下4連勝というマジックセブンはここにきての充実ぶりがうかがえる。
 2月の土佐水木特別(1600メートル)でプリフロオールインに1馬身差と迫ったワンウォリアーは西日本クラシック4着から臨む。
 他地区からも、南関東で重賞上位実績があるアムクラージュライゾマティクス、名古屋・笠松で重賞3勝を挙げ、現在は兵庫所属のミトノユニヴァースなどが出走予定馬となっている。地元のプリフロオールインに対してどんなレースを見せるか。
 
文/斎藤修

 

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