Odds Park 競馬

　３日目のメインはＡ４組で行われる稲沢特別。フルゲート12頭だが、近走不振馬も何頭かいるし、勝ち負けが見込める馬となると、ある程度は絞れそうな印象だ。１着候補としては内からエルナーニ、サノプリ、コーリンバニラ。中でも決め手に勝るのはエルナーニで、格上げ初戦の前走は３着止まりだったが、クラスの壁というよりも脚抜きのいい馬場で前に踏ん張られた格好。連続開催の一次戦を回避してここ一本の調整。追い切りで鋭い動きを披露して巻き返しは必至な情勢だ。転入後の２走で見せた末脚の爆発力からすると、この辺りのクラスで足踏みする器とは思えない。一方で安定感という観点ではサノプリ。距離や展開不問で堅実な差し脚を繰り出している。前走ではあと一歩という所まで詰めてきた。前にコーリンバニラ、後ろにエルナーニとライバルが構えているので勝ち切るためには仕掛けのタイミングが鍵だが、加藤聡騎手も４回目の手綱でうまく合わせてくるかも。残る１頭、コーリンバニラは展開の鍵を握る馬。クリノイコライザーあたりが掛かって絡んでくる恐れはあるが、それさえなければ外からじんわりマイペースに持ち込めそう。好位から早めスパートで押し切ることもできるようになっているので、ハナを切っても十分にためが利くはず。叩き２走目で一変まで描けそうだ。他で気になるのはジュレップスター。再昇級２走目の前走では距離不足の中、４着としぶとく追い上げた。ゆったり運べる1700ｍはプラスに作用しそうだし、上位がスキを見せれば食い込みがあっていい。あとはスターインパクトとブレイニーランも少々。前者は降格の利を生かし切れていないが、まだ老け込む年齢ではないはず。後者は当地で唯一の勝ち鞍が1700ｍ。状態は多少なりとも上向いてきた印象だし、剛腕・塚本騎手ならひょっとしてと思えるのだが…。

◎(１)エルナーニ…転入後２走はＢ３組、Ｂ１組ながら後方からひとマクりで驚くほぼ強い内容で飾った。上がり37秒台の末脚はＡ級に上がっても即通用すると目されたが、脚抜きのいい馬場もあってか突き抜けるまでは至らず３着止まり。ただ、悲観するような内容ではなかったし乾いた馬場で見直す余地はありそう。加えて、クラス２走目でペース慣れも見込める。モッサリ型のスタートなので枠順はどこでも一緒。連続開催の後半一本に絞って抜かりない仕上げ。今度は違った答えが出ていいだろう。

○(９)サノプリ…Ａ級復帰後は２着、３着、４着、２着と勝てないでいるが、流れや位置取りを問わず的確な脚を繰り出している。連続開催とあって目立った動きは見せていないが、疲れも見せず引き続き好調と見て良さそう。距離は1500ｍでも1700ｍでも問題ないし、ここも勝ち負けの公算は大きい。エルナーニが末一手のタイプだけに仕掛けのタイミング一つで追撃を封じることも可能か。加藤聡騎手の手腕に期待。

▲(11)コーリンバニラ…前走は４カ月ぶりの実戦で、前後半が50秒２－52秒０のよどみない流れでは息切れも仕方なかっただろう。この日程でも当然叩いた効果は見込めるし、徹底先行型も不在の構成。スピードタイプで1700ｍへの延長はプラスとは言えないが、じんわりマイペースで運べばある程度距離の融通は利くようになっている。岡部騎手の巧妙なペース配分で一変まであって驚けない。

△(10)ジュレップスター…Ｂ２組を６番人気の伏兵で勝ち上がったが、Ａ級に昇格後も７着→４着とすぐにメドを立てた。徐々に力を付けてきたのであろう。前走の1400ｍよりもゆったり運べる1700ｍの方が向くタイプ。鞍上に望月騎手というのも何とも魅力だ。気温の低下の影響か、気配としては維持が一杯といった感じだが、それでも実戦に行けば走ってくる馬ではある。人気にはならないだろうし、妙味は十分か。

×(12)スターインパクト…３走前にＡ４組に下がって見せ場。２走前には追い切って野心を覗かせたが、２番手追走も敢え無く失速した。前走のレースぶりからしても全盛期の馬力はないのかもしれない。ただ、ロスのない立ち回りができればこの辺りのクラスならやれていい素材だろう。コーリンバニラが行って、無理なく番手に収まることができればという条件は付くものの、それほど難しいことではなさそうなので。

×(８)ブレイニーラン…当地へ移籍後は（１００13）。展開がハマって直線一気を決めた１戦のみ。正直力があるのかないのか定かではないが、３走前、前走と１秒程度の差までは詰めている。実際、普段の調教でも硬さが抜けて僅かながらも上向いてきた感触はある。末一手のタイプで鞍上に塚本騎手というのは何とも不気味だ。それほど上位陣も盤石とは言えぬだけに、前がモツれるようなら忘れた頃の一発があるか。