Odds Park 競馬

　初日のメインはネクストスター名古屋。名古屋所属馬・重賞級認定競走未勝利馬限定戦で、賞金1000万を懸けた２歳戦の大一番と言える。ＪＲＡ認定戦を勝って駒を進めてきた３頭（ページェント、カワテンティアラ、ケイズレーヴ）の３頭が主力を形成するが、おそらく、逃げるカワテンティアラを好位でマークするケイズレーヴとページェントが捕まえるか否かが最大の焦点になりそう。いずれも外枠を引いたので、じんわり先団を固めての追い比べの公算が大きい。現時点でのパワーバランスが結果に表れるのでは。上位３頭の牙城は強固に映るが、まとめて面倒を見るならアップショウグンで、粗削りだが破壊力抜群の末脚の持ち主だ。主力３頭が互いに牽制し合えば、最後に脚を繰り出すこの馬に出番があっていい。概ねここまでの４頭で決まりそうな雲行きだが、乱戦になれば着実に力を付けてきたミトノプライド、これまでより一段上の仕上げが施されたサンヨウテイオウにも浮上の余地がある。とはいえ、これら２頭は何かと恵まれないと勝ち負けまでは難しそうで、常識的には３着があれば御の字という見方が妥当かも。いずれにしてもこの世代のトップランカーがそれぞれいい状態で相まみえる。レース的にも馬券的にも楽しめそうで期待感が充満する。

◎(10)カワテンティアラ…６月の新馬戦を好位差しでモノにすると、じっくりと成長を促して９月に戦列復帰。初めての1500ｍも難なく克服して認定戦の第２戦を手中に収めた。現状は前向き過ぎる気性故に1500ｍまでが理想だが、精神的な成長があれば距離も克服可能な逸材だ。１週前にハードに追って直前はサッと流す感じの追い切り内容だが、ここに向けて抜かりない仕上げ。まだ極端にモマれた経験はないので外枠は大歓迎。ハナもしくはすんなり番手ならまず勝ち負けになりそうだ。

○(９)ケイズレーヴ…５月の新馬戦は４頭立ての２番人気ながら後続を引き離す一方で２秒５差の大勝。920ｍが舞台ということを考慮すれば破格と言える勝ちっぷりだ。６月戦を競走除外になるアクシデントはあったが、すぐに修正して８月の準重賞・若駒盃を４馬身差で飾る好センス。認定戦の第１戦は道営から転じた刺客ページェントに２着と破れたが、認定戦の第３戦を制して溜飲を下げた。ハイラップの好位でうまく立ち回れたとはいえ味な内容。あの競馬ができれば楽しみが増すばかりだ。

▲(８)ページェント…ハイレベルの道営・新馬戦で１番人気の好素材だが、追い切りの内容、陣営の感触から当地初戦は３番人気止まり。ただ、それも直ぐに間違いと分からせる好位差しで鮮やかに２馬身抜けた。外枠からリズム良く運べたのが大きかったが、あらためて道営出身馬強しを印象付けた。認定戦の第３戦ではケイズレーヴに完封されたが、これは初戦とは一転して内枠が災い。２着を確保して１番人気の責任は果たした。この中間は攻め気配が良化、Ｂ着用で集中力も向上。巻き返しは十分。

△(６)アップショウグン…勝ち鞍は１組特別のみで、新馬戦、認定戦と各２着ではここに入れば成績的には強調できない。ただし、まだ成長途上でテンに行けず、大一番では差し込めていないだけ。それでもエンジンがかかってからの伸びには完成すれば大器の予感が充満。現状でも僅かな展開利があれば食い込みは十分可能で、着順が上がるたびに配当もアップしそうだ。主力３頭を食うとすればこの馬の決め手だけか。

×(４)ミトノプライド…当初はコーナー部分で外へ張る悪癖があって苦労していたが一戦ごとに修正して成績が向上。前開催の１組特別を１分35秒１の好時計でモノにした。この馬の癖を知る岡部、細川の両騎手が乗れないのは痛いが、ベテランの丸野騎手ならその辺りの心配は及ばないか。順調に使い込んでいることもあり、有力馬に比べれば地味な調整内容だが、もう速い時計は必要ないだろう。スキあらばの構え。

×(５)サンヨウテイオウ…道営では３着、３着、４着と勝ち切れなかったが、転入後３走目で待望の初勝利。前走の走破時計１分37秒０は目立たないが、この時の２着馬（ミトノプライド）が次戦で１組特別勝ちなら力量面の心配はない？　２開催あけて早くからここ一本のローテ。１週前に猛ゲイコを消化して直前はサッと流した程度だが、これまでとは一段上の仕上げで臨めるのは間違いない。立ち回り次第で浮上も。