鈴木が狙い目
冒頭に書いた5鈴木。2日目のレースは番手の阿部が離れる程のスピード捲りを放ち、後続を5車身千切って見せた。展開の助けが多少あったにしてもまさに「自力型」としての動きであった。
ここはSSの1清水に7根田など楽な相手ではないが、人気薄になりそうなこのレースこそ5鈴木から狙ってみたい。相手はスジの3杉本に1清水、あとは地元の2和田へ。
枠 | 車番 | 選手名 | 期別 | 府県 | 選手名 期別/府県 |
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1 | 1 | 清水 裕友 | 105 | 山口 | 清水 裕友 105/山口 |
2 | 2 | 和田健太郎 | 87 | 千葉 | 和田健太郎 87/千葉 |
3 | 3 | 杉本 正隆 | 96 | 茨城 | 杉本 正隆 96/茨城 |
4 | 4 | 小森 貴大 | 111 | 福井 | 小森 貴大 111/福井 |
5 | 鈴木 竜士 | 107 | 東京 | 鈴木 竜士 107/東京 |
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5 | 6 | 松田 治之 | 73 | 大阪 | 松田 治之 73/大阪 |
7 | 根田 空史 | 94 | 千葉 | 根田 空史 94/千葉 |
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6 | 8 | 月森 亮輔 | 101 | 岡山 | 月森 亮輔 101/岡山 |
9 | 岡村 潤 | 86 | 静岡 | 岡村 潤 86/静岡 |
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誘導 | 近藤 夏樹 | 近藤 夏樹 |
眞杉は抜群だが…
連日さすがの動きを見せている7眞杉。ここも圧倒的な人気に応えるレースができそうだが、不安は1平原。仕事をした分があるとは言え、初日は7眞杉の番手で最後は4着に沈んだ。
ただ、だからと言ってここも7眞杉の押し切りだけで狙うとアッサリと1平原が差してしまいそうな気もするし正直迷うところだ。7眞杉にとっては相手も決して弱くない。
別線の2取鳥のカマシも強力だし、静岡勢のタテ並びも侮れない。結論としてはこのスピード域が上がっていきそうなレースでは正直今の1平原では厳しいのではないか。7眞杉も前受けから一度は引くだろうし、そこからの巻き返しと見た時に7眞杉の頭からあえて別線を狙いたい。ヒモ穴で面白いのは動けている8渡邉。
枠 | 車番 | 選手名 | 期別 | 府県 | 選手名 期別/府県 |
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1 | 1 | 平原 康多 | 87 | 埼玉 | 平原 康多 87/埼玉 |
2 | 2 | 取鳥 雄吾 | 107 | 岡山 | 取鳥 雄吾 107/岡山 |
3 | 3 | 道場 晃規 | 117 | 静岡 | 道場 晃規 117/静岡 |
4 | 4 | 岡田 征陽 | 85 | 東京 | 岡田 征陽 85/東京 |
5 | 齋木 翔多 | 115 | 静岡 | 齋木 翔多 115/静岡 |
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5 | 6 | 山崎 泰己 | 101 | 岡山 | 山崎 泰己 101/岡山 |
7 | 眞杉 匠 | 113 | 栃木 | 眞杉 匠 113/栃木 |
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6 | 8 | 渡邉 豪大 | 107 | 福岡 | 渡邉 豪大 107/福岡 |
9 | 新村 穣 | 119 | 神奈 | 新村 穣 119/神奈 |
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誘導 | 染谷 幸喜 | 染谷 幸喜 |
地元番組で
ここはいかにも南関勢が有利だ。5岩本の2日目の番手戦は決して褒められたものではないのだが、もちろん自分でも動けるだけにここは1深谷という強力な自力型が味方になった以上は勝ちたい。
不安はヨコの動きをされた時だが、ここは細切れの一戦だし、絡んでくるような選手はいないとみて差し切りを本命に。相手は1深谷の残りだが、3番手の8海老根は追走厳しくなる恐れもあり、好調9藤井に4長尾、あとは突っ込める3阿部も含めて勝負。
枠 | 車番 | 選手名 | 期別 | 府県 | 選手名 期別/府県 |
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1 | 1 | 深谷 知広 | 96 | 静岡 | 深谷 知広 96/静岡 |
2 | 2 | 河村 雅章 | 92 | 東京 | 河村 雅章 92/東京 |
3 | 3 | 阿部 力也 | 100 | 宮城 | 阿部 力也 100/宮城 |
4 | 4 | 長尾 拳太 | 103 | 岐阜 | 長尾 拳太 103/岐阜 |
5 | 岩本 俊介 | 94 | 千葉 | 岩本 俊介 94/千葉 |
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5 | 6 | 伊東 翔貴 | 100 | 福島 | 伊東 翔貴 100/福島 |
7 | 武田 豊樹 | 88 | 茨城 | 武田 豊樹 88/茨城 |
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6 | 8 | 海老根恵太 | 86 | 千葉 | 海老根恵太 86/千葉 |
9 | 藤井 侑吾 | 115 | 愛知 | 藤井 侑吾 115/愛知 |
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誘導 | 須藤 悟 | 須藤 悟 |
昨日コラムで書いた鈴木竜士選手。
準決勝で取った戦法はまさかのジャン先行でした。
後ろ攻めから根田選手にフタをし、ジャンで踏み上げての主導権。
さすがに最後は力上位の清水選手に捲られはしたのですが、レース後の別線の和田健太郎選手のコメントは「鈴木選手にフタをされるのは想定外だし、脚質を見誤ったししてやられた。」と、他の選手を翻弄したのは間違いないでしょう。
こういうレースを続けていけば恐らく自力脚もまた戻ってくるのだと思いますし、自力宣言に違わぬレースをしたことが個人的にもすごく嬉しく思いました。
さて松戸記念は決勝戦。
南関勢がいかにも有利な構成ですが、今年の記念では2段駆け布陣が決まったり決まらなかったり…。
今回も簡単には南関勢での決着となるかというと疑問です。相手も今回好調の取鳥選手にその番手は清水選手が控える引けをとらない構成。
更には間隙を突いてきそうな平原選手もいますし見応えのありそうな決勝戦ですね。
準決勝は惨敗だった私も、最終日はしっかりと自力で動いて見せ場を作りたいと思います。
展開は中四国に
ここは5藤井の番手に2荒井と、競輪ファンからすると何とも興味深い連係。ただ5藤井にとってもやることはいつもと変わらないだろうし、行けるところからのカマシでは。
ただ9根田にとってもここは準決勝の雪辱戦。9根田と5藤井でやり合うシーンまであれば展開は4川口に向く可能性は十分ある。4川口は位置取り確かなタイプだしヨコにも動ける選手なだけにまずは中団確保から、展開に応じた走りをしていけるだろう。純粋な自力勝負では分は悪い分、ここはうまく攪乱していければ。相手は番手の3桑原に、自力ある2荒井を中心に手広く。
枠 | 車番 | 選手名 | 期別 | 府県 | 選手名 期別/府県 |
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1 | 1 | 海老根恵太 | 86 | 千葉 | 海老根恵太 86/千葉 |
2 | 2 | 荒井 崇博 | 82 | 長崎 | 荒井 崇博 82/長崎 |
3 | 3 | 桑原 大志 | 80 | 山口 | 桑原 大志 80/山口 |
4 | 4 | 川口 雄太 | 111 | 徳島 | 川口 雄太 111/徳島 |
5 | 藤井 侑吾 | 115 | 愛知 | 藤井 侑吾 115/愛知 |
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5 | 6 | 今岡 徹二 | 111 | 広島 | 今岡 徹二 111/広島 |
7 | 杉本 正隆 | 96 | 茨城 | 杉本 正隆 96/茨城 |
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6 | 8 | 渡邉 豪大 | 107 | 福岡 | 渡邉 豪大 107/福岡 |
9 | 根田 空史 | 94 | 千葉 | 根田 空史 94/千葉 |
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誘導 | 染谷 幸喜 | 染谷 幸喜 |
ここは眞杉で堅いか
よもやの準決勝敗退となってしまった2眞杉。ただ準決勝は展開に翻弄された部分もあるしこのメンバーでは抜けた存在。
徹底先行もいない中で、3車を活かしたロングの仕掛けまでありそう。番手の9和田も追走は出来そうでこの両者のマッチレースが濃厚と見た。
3着もスジの7山口を本線に、捲り上げる静岡両者を少々。
枠 | 車番 | 選手名 | 期別 | 府県 | 選手名 期別/府県 |
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1 | 1 | 長尾 拳太 | 103 | 岐阜 | 長尾 拳太 103/岐阜 |
2 | 2 | 眞杉 匠 | 113 | 栃木 | 眞杉 匠 113/栃木 |
3 | 3 | 岡村 潤 | 86 | 静岡 | 岡村 潤 86/静岡 |
4 | 4 | 藤井 栄二 | 99 | 兵庫 | 藤井 栄二 99/兵庫 |
5 | 道場 晃規 | 117 | 静岡 | 道場 晃規 117/静岡 |
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5 | 6 | 坂本 修一 | 99 | 岡山 | 坂本 修一 99/岡山 |
7 | 山口 貴弘 | 92 | 佐賀 | 山口 貴弘 92/佐賀 |
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6 | 8 | 八日市屋浩 | 79 | 石川 | 八日市屋浩 79/石川 |
9 | 和田 圭 | 92 | 宮城 | 和田 圭 92/宮城 |
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誘導 | 須藤 悟 | 須藤 悟 |
和田健の突っ込み力
南関勢は4車結束。当然8新村は前を取っての突っ張り先行から、5深谷が番手捲りを放っての地元1岩本の差し切り、という青写真を描いているはずだが、そんなに簡単にはいかないのでは。
というのも自力脚だけでいえば8新村より9取鳥が上であることは間違いないし、9取鳥のダッシュ力を考えると8新村がかかる前にカマシてしまう可能性は十分あるのではないか。
そうなると番手2清水にとっては絶好で、切り替えてくる5深谷を併せながらタテに踏み込む。そうなった時に1岩本は5深谷と一緒に外に浮いてしまう恐れもあり、その時に内を突っ込んでこれるのは7和田ではないだろうか。かなりの穴となりそうだが、2清水からの7和田絡みで夢を見たい。
枠 | 車番 | 選手名 | 期別 | 府県 | 選手名 期別/府県 |
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1 | 1 | 岩本 俊介 | 94 | 千葉 | 岩本 俊介 94/千葉 |
2 | 2 | 清水 裕友 | 105 | 山口 | 清水 裕友 105/山口 |
3 | 3 | 平原 康多 | 87 | 埼玉 | 平原 康多 87/埼玉 |
4 | 4 | 阿部 力也 | 100 | 宮城 | 阿部 力也 100/宮城 |
5 | 深谷 知広 | 96 | 静岡 | 深谷 知広 96/静岡 |
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5 | 6 | 月森 亮輔 | 101 | 岡山 | 月森 亮輔 101/岡山 |
7 | 和田健太郎 | 87 | 千葉 | 和田健太郎 87/千葉 |
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6 | 8 | 新村 穣 | 119 | 神奈 | 新村 穣 119/神奈 |
9 | 取鳥 雄吾 | 107 | 岡山 | 取鳥 雄吾 107/岡山 |
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誘導 | 近藤 夏樹 | 近藤 夏樹 |
2022年に一般企業から脱サラし、公営競技実況アナウンサーの世界へ飛び込む。
出身である別府競輪を主戦場に飯塚オートなど幅広く活躍中。予想は本命を避け敢えて穴を狙いにいくスタイルで、高配当を仕留める!
競輪選手の戦法には大きく分けて2つあります。自力と追込。
もっと細かく言えばもちろん色々とあるとは思うのですが、基本的には自力選手と追込選手という分け方で番組も組まれます。
そして若い選手ほど自力選手が多く、年齢を重ねた選手ほど追込選手が多いです。
これは若いうちは自分で積極的に動けていた選手でも、歳を重ねると段々と自分で動くのが大変になったり、自分より若い選手も増えて番手を回る内に少しずつ追込選手へ転向するパターンが多い為だと思います。そして基本的には自力選手が追込選手に転向した後に、再び自力に戻ることはないです。そう基本的にはです。
これを覆すパターンがありました。この数場所で追込→自力へ戻した選手がいるのです。それが今回の松戸記念の準決勝にも登場する鈴木竜士選手(東京107期)です。まだ年齢は30歳と競輪選手としては若手ではありますが、ここ数年は追込選手として戦っていました。番手でしっかりと仕事をする故に失格も多い選手です。
ただ自力選手にとっては頼もしい味方だったはずです。
その鈴木選手が2場所前から自力に。その理由としては「もう一度自分で頑張りたい。今のままでは大きいところが取れない」とのことです。
これは大きな挑戦です。
やはり一度自力を出さなくなってしまうと、そこからまた自力を出すということは大変だと、ある選手に聞いたことがあります。
しかも関東は今若手も元気が良く、番手で戦う方がチャンスはあるかもしれません。
そして実際に今後自力でどういう結果になるかはわかりません。ただ、色々なことを考えた上で自力で戦うことに決めたのだと思います。
そして今回は自力で準決勝まで勝ち上がってきています。
今後の鈴木竜士選手の自力にも注目していきたいと感じます。