着を拾いにいく吉田に魅力はそれほどない
元来、捌くレースも器用にこなしながら時に強気な勝負も見せる1吉田拓。なのだが、どうも最近は消極的。初日でも道中で郡司に位置を譲り、その郡司をアテにするようなレースも園田に阻まれ失敗。着だけ見ると悪くはないということになるのだが、昨日も完全に8河端にカマされて立ち遅れる失敗レース。というか、8河端が来るのが分かっているのに藤田すら斬りにいけないのは‥さすがに頂けない。脚色は悪くはなさそうだが、これほど消極的では‥アタマではとても狙えない。今の1吉田は着拾いの選手。なので、1吉田の2.3着で勝負、最悪飛ぶことも考えても狙ってみたい。面白いのは8河端の一撃にのる2小倉と、前に前に踏める3新山の絡みを。
枠 | 車番 | 選手名 | 期別 | 府県 | 選手名 期別/府県 |
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1 | 1 | 吉田 拓矢 | 107 | 茨城 | 吉田 拓矢 107/茨城 |
2 | 2 | 小倉 竜二 | 77 | 徳島 | 小倉 竜二 77/徳島 |
3 | 3 | 新山 響平 | 107 | 青森 | 新山 響平 107/青森 |
4 | 4 | 坂本 貴史 | 94 | 青森 | 坂本 貴史 94/青森 |
5 | 東口 善朋 | 85 | 和歌 | 東口 善朋 85/和歌 |
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5 | 6 | 藤岡 隆治 | 98 | 徳島 | 藤岡 隆治 98/徳島 |
7 | 神山 拓弥 | 91 | 栃木 | 神山 拓弥 91/栃木 |
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6 | 8 | 河端 朋之 | 95 | 岡山 | 河端 朋之 95/岡山 |
9 | 野原 雅也 | 103 | 福井 | 野原 雅也 103/福井 |
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誘導 | 阿部 充宏 | 阿部 充宏 |
面白いのはハサミ車券!
やはりここでは3郡司の存在が際立つ。道中の判断も脚色も問題はないだろう。2太田に隙が生まれれば、ロングスパートも厭わない。勝ち上がりを意識した立ち回りで、決勝戦にのってくる可能性は相当高い。問題は1佐藤。確かに連日展開もそれほど良くないところもある。昨日は最悪な流れで、初日もマークとは言えかなり脚力を消耗するレースだった。しかし、今年好調時ほどの伸び、キレでないような気がする。なので、3郡司ロングスパートでも交わしはなしで。むしろ、別線に割り込まれての1佐藤の3着まで考えて狙ってみたい。
枠 | 車番 | 選手名 | 期別 | 府県 | 選手名 期別/府県 |
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1 | 1 | 佐藤慎太郎 | 78 | 福島 | 佐藤慎太郎 78/福島 |
2 | 2 | 太田 竜馬 | 109 | 徳島 | 太田 竜馬 109/徳島 |
3 | 3 | 郡司 浩平 | 99 | 神奈 | 郡司 浩平 99/神奈 |
4 | 4 | 末木 浩二 | 109 | 山梨 | 末木 浩二 109/山梨 |
5 | 柏野 智典 | 88 | 岡山 | 柏野 智典 88/岡山 |
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5 | 6 | 古屋 琢晶 | 90 | 山梨 | 古屋 琢晶 90/山梨 |
7 | 永澤 剛 | 91 | 青森 | 永澤 剛 91/青森 |
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6 | 8 | 松岡 篤哉 | 97 | 岐阜 | 松岡 篤哉 97/岐阜 |
9 | 山下 一輝 | 96 | 山口 | 山下 一輝 96/山口 |
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誘導 | 隅 貴史 | 隅 貴史 |
スンナリなら清水だが‥
初日と前後が変わり、今度は9松浦が前でのレース。ここ、ロングスパートもあるだろうし、スンナリ9松浦が駆けてしまえば、もうラインの上位独占で仕方ないというレース。3番手の7桑原までつけきっての中国ライン上位独占というのは抑えておかねばなるまい。しかし、冒頭書いたように、1清水を落とせば、山田にチャンスが生まれる!ということを考えれば、勝手な妄想だが‥山田の為にと4伊藤が飛びつくかもしれない!というより、ここ分断にいくぐらいしか中国ラインの攻略法がないのでは‥。その展開限定で3園田が連に絡む穴車券は考えておきたい。
枠 | 車番 | 選手名 | 期別 | 府県 | 選手名 期別/府県 |
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1 | 1 | 清水 裕友 | 105 | 山口 | 清水 裕友 105/山口 |
2 | 2 | 渡邉 雄太 | 105 | 静岡 | 渡邉 雄太 105/静岡 |
3 | 3 | 園田 匠 | 87 | 福岡 | 園田 匠 87/福岡 |
4 | 4 | 伊藤 颯馬 | 115 | 沖縄 | 伊藤 颯馬 115/沖縄 |
5 | 内藤 秀久 | 89 | 神奈 | 内藤 秀久 89/神奈 |
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5 | 6 | 青森 伸也 | 87 | 福島 | 青森 伸也 87/福島 |
7 | 桑原 大志 | 80 | 山口 | 桑原 大志 80/山口 |
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6 | 8 | 阿部 拓真 | 107 | 宮城 | 阿部 拓真 107/宮城 |
9 | 松浦 悠士 | 98 | 広島 | 松浦 悠士 98/広島 |
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誘導 | 隅 直幸 | 隅 直幸 |
防府記念準決勝、最終レース。
今節も堂々たる主役として存在する清水選手ですが‥
ちょっと勝負を焦ってしまいましたか。
松浦選手の捲りにのりながら、ちょっと勢いに陰りが見えたのか、もう清水選手が松浦選手の上を自分でいってしまえ!と判断しての捲りの二段ロケット。確かに後ろには同じ地元の大先輩、桑原選手もいるので‥というところもあったのかも知れません。しかし、あの動きが結果的に桑原選手の後ろに切り替えていた園田選手を3着に連れ込むことに繋がってしまったような気がして‥でなければ、松浦選手は3着に残っていたのではなかろうかと
いやぁ、実に難しい判断ではあります。
準決勝は3着権利。松浦選手を決勝戦に残せれば、もう5連覇間違いなし!と言っても過言ではない構成になっただけに、清水選手、勝つには勝ちましたが、もったいなかったような‥そんな気もいたします。
しかし、こんな時、私は想像するのです。
松浦選手の後ろからペダルを踏むぞ!と決めるまでに、様々な思い、葛藤があったでしょう。そして、それはレース中だけのことではなく、昨日に関しては、きっとある程度レースの前から、ヤバい!と少しでも感じたら発進する!という風に決めていたのではないかなぁ、という風に見えました。
先程も書いたように、後ろに付けている桑原選手のこと。松浦選手は既にグランプリにいけるという状況。ここは防府競輪、5連覇のかかる地元開催。そして、清水選手自身が置かれている、今の賞金。準決勝で絶対に落とせない。何が何でも落とせない。そういった要因が複合的に重なったのがあのレースに繋がったのでしょう。
ほんと競輪は人間が走るから面白い。
防府記念、最終日
本日もよろしくお願いいたします。
野原、内藤の後ろは果たして‥
今節、実に強気に動けているのが2野原。決勝戦に勝ち上がれはしなかったが、動き自体は全く悪くない。前が緩んだところを一気に叩いて、しっかり粘り込むところを基本に考えたい。1内藤もマークは堅実。安いかもしれないが、ここのワンツーはどうしても必要になってくる。さて、その後ろなのだが‥気迫で前々へというのが地元の8久保田。昨日のレースを見ても、外競りを苦にしないので、4松岡篤が2野原に叩かれて3番手に入っても、8久保田がすかさず追い上げてきそうな感じもある。なので、2野原、1内藤、8久保田の三人を軸にして、そこに単騎で不気味な9阿部や5松岡貴にのって伸びてくる3小倉あたりを絡めたい。
枠 | 車番 | 選手名 | 期別 | 府県 | 選手名 期別/府県 |
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1 | 1 | 内藤 秀久 | 89 | 神奈 | 内藤 秀久 89/神奈 |
2 | 2 | 野原 雅也 | 103 | 福井 | 野原 雅也 103/福井 |
3 | 3 | 小倉 竜二 | 77 | 徳島 | 小倉 竜二 77/徳島 |
4 | 4 | 松岡 篤哉 | 97 | 岐阜 | 松岡 篤哉 97/岐阜 |
5 | 松岡 貴久 | 90 | 熊本 | 松岡 貴久 90/熊本 |
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5 | 6 | 山口 富生 | 68 | 岐阜 | 山口 富生 68/岐阜 |
7 | 柏野 智典 | 88 | 岡山 | 柏野 智典 88/岡山 |
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6 | 8 | 久保田泰弘 | 111 | 山口 | 久保田泰弘 111/山口 |
9 | 阿部 拓真 | 107 | 宮城 | 阿部 拓真 107/宮城 |
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誘導 | 隅 貴史 | 隅 貴史 |
交わし目一本で!
準決勝4着に沈んだ1松浦ではあるが、やはりここ格的なものが違い過ぎる。ただ、後ろが地元の5山下なので、ロングスパートもあり得る。というか、ロングスパートになることに期待して、交わし目一本で勝負してみるのが面白そう。多分、1松浦の実績を考えれば1松浦アタマで圧倒的に売れそうなので、それで決まったら仕方なし!の差し目勝負で狙ってみる。3着候補は単騎の3小川と、2稲毛不発からの9岡本。
枠 | 車番 | 選手名 | 期別 | 府県 | 選手名 期別/府県 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | 松浦 悠士 | 98 | 広島 | 松浦 悠士 98/広島 |
2 | 2 | 稲毛 健太 | 97 | 和歌 | 稲毛 健太 97/和歌 |
3 | 3 | 小川 勇介 | 90 | 福岡 | 小川 勇介 90/福岡 |
4 | 4 | 須永 優太 | 94 | 福島 | 須永 優太 94/福島 |
5 | 山下 一輝 | 96 | 山口 | 山下 一輝 96/山口 |
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5 | 6 | 藤岡 隆治 | 98 | 徳島 | 藤岡 隆治 98/徳島 |
7 | 坂本健太郎 | 86 | 福岡 | 坂本健太郎 86/福岡 |
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6 | 8 | 新田 康仁 | 74 | 静岡 | 新田 康仁 74/静岡 |
9 | 岡本 総 | 105 | 愛知 | 岡本 総 105/愛知 |
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誘導 | 阿部 充宏 | 阿部 充宏 |
地元5連覇に暗雲??
やはり5郡司のラインを相手に松浦を残せなかったのが痛いとしか言いようがない1清水。今の2吉田はそれほどでもないが、とにかくここなら5郡司が主導権ということは十分あるし、番手は百戦錬磨の3佐藤。確かに3佐藤と1清水の二人には深い絆があるのかもしれないが、さすがに1清水が捲くってきたところを3佐藤が素通りさせるなんてことはないだろう。地元で応援!という気持ちはあるのだが、どうしても構成的に5郡司、3佐藤が有利に見えてしまう。なので、ここの折り返し、特に5郡司の押し切りを厚めに。4永澤も仕事キッチリのタイプなので、1清水にとっては厳しい。そして穴なら、そのブロックの間隙を縫ってきた時の6東口。なかなかアタマでは買いにくいが、6東口の車券はしっかり抑えておきたい。
枠 | 車番 | 選手名 | 期別 | 府県 | 選手名 期別/府県 |
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1 | 1 | 清水 裕友 | 105 | 山口 | 清水 裕友 105/山口 |
2 | 2 | 吉田 拓矢 | 107 | 茨城 | 吉田 拓矢 107/茨城 |
3 | 3 | 佐藤慎太郎 | 78 | 福島 | 佐藤慎太郎 78/福島 |
4 | 4 | 永澤 剛 | 91 | 青森 | 永澤 剛 91/青森 |
5 | 郡司 浩平 | 99 | 神奈 | 郡司 浩平 99/神奈 |
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5 | 6 | 東口 善朋 | 85 | 和歌 | 東口 善朋 85/和歌 |
7 | 園田 匠 | 87 | 福岡 | 園田 匠 87/福岡 |
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6 | 8 | 桑原 大志 | 80 | 山口 | 桑原 大志 80/山口 |
9 | 神山 拓弥 | 91 | 栃木 | 神山 拓弥 91/栃木 |
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誘導 | 隅 直幸 | 隅 直幸 |
1972年5月17日生。関西・名古屋などでFMのDJを経て、競輪の実況アナウンサーへ。実況歴は18年。最近はミッドナイト競輪in小倉を中心に活動中。番組内では「芸術的なデス目予想」といういいのか悪いのかよく分からない評価を視聴者の方から頂いている。
今の時期、競輪のオフィシャルサイトで急激にアクセスが上がるのが、賞金ランキング一覧のページ。間もなくやってくる今年ラストのG1、競輪祭を前に、チェックしておくのは必須と言ってもいいでしょう。
特に重要なのはボーダーライン。
現在の第9位は清水裕友の6815万円
そして第10位が山田庸平の6168万円
その差は約647万!
現在の日本のサラリーマンの平均年収が433万ということを考えても、結構な金額と言えば結構な金額ではありますが‥S級上位の競輪選手にとっては、まだまだ予断を許さない数字であることは間違いないでしょう。
その証拠に、山田庸平選手は競輪祭までにF1開催を走りまくります。先月末の玉野で優勝し、この後、競輪祭までの予定は取手F1に京王閣のF1。ほんとだったら地元地区でのビッグレースに向けて万全の状態で!というところではありますが、悲願のグランプリへ向けて、そんなことも言ってられません。この斡旋状況から少しでも賞金を上積みしたい。賞金で清水選手を抜きたい。抜けたらグランプリなんだ!という気持ちが強いんでしょう。
しかし、清水選手は現在地元記念。
それも目下4連覇達成中。山田選手がF1で賞金をいくら上積みしようとも、かなり優位であることは間違いありません。しかし!しかしですよ。優位とは言っても、普通の人間なら地元記念初日からこう考えるのではないでしょうか?
『松浦さ〜ん、ヤバイっす!ギリギリっす!山田のヤツ、競輪祭までにF1走りまくるみたいで、俺に追いつくのに必死なんっすよ〜。もうマジ勘弁ですわ〜。だから、今回だけは‥松浦さん!初日から言いにくいんですけど、俺の前で駆けてもらえます??いやいやいやいや、もちろん!この礼は俺がグランプリに乗れたらしっかりと返させてもらいますよってに』
と、なりそうなもんです。
しかし、実際は防府記念初日から、松浦選手を連れて清水選手は積極的に動いていきました。
そう!まるで賞金のことなど何も気にしていないようなレースだったのです。
泰然自若。
緊迫した状況にあっても常に落ち着き払っていて冷静な様。「自若」は普段の自分、「泰然」は落ち着いて動じない様を表す。
今の清水選手をこれほど的確に表している言葉は思い浮かびません。
5連覇のことは意識はしているけど泰然自若。
グランプリの賞金も気にはなるけれど泰然自若。
これは、もしかすると明治維新を成し遂げた
長州の偉人達からの系譜を受け継いでいるのかも知れません。
伊藤博文~桂小五郎〜高杉晋作〜清水裕友。
とにかく、大事を成し遂げそうな雰囲気を持っている男であり、その雰囲気が時と共にどんどん強くなっていることは間違いありません。
清水裕友の防府記念
勝負の準決勝が始まります。