Odds Park 競馬

　３日目のメインは３歳以上オープンで行われる第31回トリトン争覇。昨年までの３年は1700ｍで施行されていたが、今年は1500ｍに変更されている。先週の名古屋地方は３日連続で猛暑日を記録するなど、梅雨時にもかかわらず早くも夏を思わせるような陽気だ。このレースの昨年覇者ロードランヴェルセは夏場が得意なだけにこの気温上昇は歓迎だが、１ハロンの短縮がどう影響するか。ここ２走のレース内容を比較すると、1500ｍは若干忙しく映る。他馬がへばるような盛夏になれば別だろうが、風が吹けば多少は休まるこの季節ではアドバンテージはなさそう。今回ばかりは応援にとどめたい。
　このレースの注目馬はやはり転入新馬サンテックスだろう。中央オープンで２着、南関東オープン勝ち、重賞３着の実績馬で、まだ５歳という若さでの移籍。これだけの大物の転入は珍しいのでどんな走りを見せてくれるか楽しみだ。追い切りでは５ハロン62秒台の猛時計をマークと、既にその片鱗は示しているが、実戦でどんなパフォーマンスを示すかで名古屋の勢力分布に影響を及ぼすことだろう。ただし、迎え撃つタレントもなかなか豊富で、今期マーチカップ勝ち、東海桜花賞２着のマッドルーレット、名古屋では10戦負けなしの昇り馬メイショウタイセツも絶好の出来で臨めるだけに、実力を図るのには最高の舞台だ。基本は主力３頭の巴戦で、一角、あるいは二角が崩れれば好配、波乱の余地もあるが、その可能性は決して大きくない？　ただし、最近の名古屋競馬は波乱の連発だけに、ここも３着には伏兵馬を用意しておいた方がいいかも。３着候補としては末脚勝負に懸けるスティールアクター、人気から解放されたサンマルレジェンド、絶好調の若手ホープ・望月騎手が駆るプリメイラを挙げておく。

◎(６)サンテックス…中央で４勝、オープン２着があり、南関東へ転じてオープン１着、重賞３着２回の実績。５歳という年齢を考えると、当地でひと花もふた花も咲かせそうな感触はある。追い切りでは５ハロン62秒台、半マイル47秒台という破格の好時計をマーク。臨戦態勢は整ったか。中央、地方を通じて1600ｍ以上の経験しかなく、小回り1500ｍの流れに戸惑わなければだが、モノが違う可能性は十分だろう。

○(12)マッドルーレット…南関東10勝の実績を引っ下げて昨年９月に転入すると、オープン２勝、東海菊花賞４着。リフレッシュ放牧を挟んだ今期は状態良く帰厩して、マーチカップ１着、東海桜花賞２着。絶対王者フークピグマリオンとタイム差なしと見せ場十分の内容。再び外厩で調整しての臨戦だが、追い切りで半マイル49秒台と上々の動き。暑い最中でも仕上げに抜かりなし。1500ｍあれば不足はなく好勝負に。

▲(９)メイショウタイセツ…転入後８連勝で勇躍挑戦したマーチカップでは前述マッドルーレットに３馬身差完敗の２着。続く全国地方交流の飛山濃水杯では若干忙しい1400ｍもあってか５着止まり。勢いを失いかけたが、地元に戻ってＡ２組、Ａ１ｂ組と連勝して再び上昇気流に。この中間も動きは絶好に映ったが、鞍上の感触としては多少暑さが影響しだした様子。休養前に目イチの仕上げで臨むだけに一発がないか。

△(２)スティールアクター…道営１勝から２歳暮れに転じて、３歳重賞のスプリングカップ、ジュニアグローリーと２つをモノにした。一般編入後はＡ３組、Ａ２組と２勝を挙げたが、昇竜戦、Ａ１ｂ組では２着止まり。距離は満遍なくこなすが、1400～1500ｍあたりが最適だ。重賞クラスともなると真っ向勝負では分が悪いが、今回は直線でソラを使う癖に対処するためじっくり構えて末脚勝負と聞く。２着、３着なら。

×(１)サンマルレジェンド…３歳～４歳の在籍時も含めると、上位馬と比較してもさほど見劣りしない戦歴の持ち主だろう。４月に当地復帰後は初戦こそモノにしたが、前２走は取りこぼし。ただ、悲観するような内容ではない。重賞に入ると人気からは解放されそうで、思い切った競馬ができる。この枠なら道中じっくりとためを利かせてイン狙い？　ひと脚をうまく生かせば上位に食い込むことは難しくないはずだ。

×(11)プリメイラ…転入後６連勝を飾り、Ｂ５組を勝ったばかりながら果敢に挑戦した今年１月の名古屋記念は９着と惨敗。ただ、適鞍から出直して２走目から再び４連勝。名古屋記念以来のオープンクラスとの対戦となった前走では僚馬メイショウタイセツと１秒差の３着止まりで、まだトップクラスとは壁がありそう。ただ、一瞬の脚ならそう引けは取らないはず。東海優駿勝ちで勢いに乗る鞍上が巧みに導けば。