Odds Park 競馬

　２日目のメインはＡ５組で行われる植田特別。６月は３開催目だが、このクラスはなかなか盛況だ。ただ、馬券圏内までは難しそうな馬が数頭見受けられるし、勝ち負けが見込めるレベルとなるとある程度は絞れそうなムード。主力を形成するのは内からワイルドハンター、レアリーゼ、ステラデルシエロ、カナラクリークの４頭。この中で勢いという点ではステラデルシエロ。転入２走目、ブリンカー着用で変わり身を示したが、道中の折り合い、仕掛けのタイミングという点で改善の余地がありそう。鞍上の大畑慧騎手もその辺りは前回の騎乗で掴めたはずだし、ひと脚をうまく生かせば突き抜けても驚けない。前走からのプラスアルファという点ではカナラクリーク。取り消し明け３走目で期待されたが、７キロ増の余裕残りの馬体。今回は日程が詰まるのでひと絞りは難しくない。適正体重に戻れば末脚の切れも増すはずだ。展開面で注目したいのはレアリーゼ。徹底先行型が不在の構成で、前走は２番手からの抜け出し、２月戦ではＢ７組ながら逃げて２着がある。前述の有力２頭が差し、追い込みタイプだけに、機動力の差を生かす場面は十分だ。手堅さという点ではワイルドハンター。転入後で崩れたのは３走前に格上挑戦した一戦だけ。これが相手関係によるものなのか、1700ｍの距離がこたえたものなのかは今回で分かるはず。手替わりも今井騎手なら心強く、逃げるであろうレアリーゼをマークしてひと差しを描きたい。主力４頭はいずれも甲乙丙丁付け難く、どれから入るかは各人のお好みで。他で気になるのはマイネルナラティヴとノクターナリティ。いずれも直近よりは上の着順が狙える力量馬で、当日の気配、立ち回り次第で２着、３着候補なら十分圏内の馬だ。買っておいて損はないだろう。

◎(９)ステラデルシエロ…転入２走目、ブリンカー着用で一変の走り。若干掛かりが良すぎた感じがあるし、３～４角で一気に脚を使ったぶん直線で伸びを欠いて３着止まりだが、もう少しためを利かせて、一瞬の切れ味を最大限に生かせば勝ち負けになっていいだろう。その辺りは鞍上も２度目、差し・追い込み型が得意な大畑慧騎手なら巧く導いてくれそうだ。前走だけではまだ人気も集中しないはず。妙味は十分か。

○(12)カナラクリーク…南関東でＢ３を含む６勝の実績を考慮すれば、転入後６戦してＢ２組の１勝のみは物足りないが、当初は久々の右回りに戸惑い、Ａ級昇格後は順調さを欠いた時期もあった。前走の５着は余裕残りの馬体、前後半が52秒８－50秒０と上がり勝負に泣いただけ。詰まった日程でひと絞りあれば前進可能で、この枠なら自分のタイミングで動いて行ける。ステラデルシエロと併せ馬の形になれば面白い。

▲(６)レアリーゼ…前走は急遽の乗り替わりながら宮下騎手が巧く導いて番手からの抜け出し。道悪（３１２０）と脚抜きのいい馬場に良績が豊富なように、時計の速い決着を好むタイプだ。今開催も火曜日の降雨の影響でお誂え向きの馬場になりそう。青鹿毛の真っ黒な馬体から夏場はあまり得意でないが、今のところは大丈夫。先行馬が手薄な構成だけに主導権を奪っての押し切りが描けそう。展開面から注目の一頭。

△(３)ワイルドハンター…元中央１勝馬で、南関東Ｃ１を勝ち、Ｂ２Ｂ３で２着があれば当地Ａ級でも遜色ないか。実際、転入初戦のＡ９組で０秒１差２着と好走している。ただ、３走前のＡ４組で９着に敗れたのが？　Ａ４組での力関係なのか、1700ｍの距離がこたえたのか。その辺りは釈然としないが、力量的に見限るわけにはいかない。乗り替わりも今井騎手なら心強く、緩い流れが想定されるだけに機敏に対応か。

×(７)マイネルナラティヴ…昨年２月にＡ５組勝ちがあり、この辺りなら常に好勝負が可能な力の持ち主だが、今年４月以降は体調面がパンとせず、掲示板止まり。間隔を開けて様子を見ながらの出走で、中間にサッと追い切った感じなら前走以上にやれていい気もするが、陣営のトーンは上がらない。あくまでも地力に期待といったところで過度の期待はどうか。流れが合えば３着、あるいは２着まで来て不思議ないが。

×(５)ノクターナリティ…元中央１勝馬で、直近は高知Ｃ１で僅差に駆けていただけに転入初戦のＡ６組で２着は当然だったか。とはいえ、その後は４着、８着、５着と足踏みが続く。多少乗り難しい面を抱えるようで鞍上を手こずらせている。６月は３走目でも活気は保っており、４キロ減も魅力だが、百戦錬磨の宮下騎手ですらイマイチ弾けないでいるので、新人の小笠原騎手には鬼門かも。力的に警戒は怠れないが。