Odds Park 競馬

　４日目のメインはＡ２組で行われるクレマチス特別。９頭立てと頭数は落ち着いたが、展開面も加味すれば１頭たりとも疎かにできない構成で、当てやすさと配当面の期待値のバランスを考慮すれば比較的楽しめそうなレースと言えるのでは。
　馬券の中心はゴールドスノーでいいだろう。前走の若草賞土古記念の３着には驚いたが、展開面の恩恵、丸野騎手の好騎乗があったとはいえ、６歳牝馬でもまだまだやれることを示した。地元馬同士の適鞍に戻れば当然期待したいところ。実際、最近の成績を紐解けば、Ａ１組や昇竜戦では伏兵級の扱いで、Ａ２組では主力級といった塩梅だ。920ｍにも対応するスピードがあり、折り合い次第で1700ｍもこなすが、1400～1500ｍがベターで、他馬の出方を窺いながら運べるいい枠を引いた。勝ち負けの確率はかなりだ。これを追うのは既存勢力ではアナンクス、ヴェッツラー、ブライトファントム。転入新馬のヤップヤップヤップとルノワールも戦績的には通用しそうだ。既存勢力ではクラスが上がってからも好内容続くアナンクスを最上位としたが、前走でこれに先着したヴェッツラーも当然いいところ。徹底した末脚勝負型だけにハマるか否かの面があり単穴評価が妥当と判断した。もう１頭のブライトファントムは920ｍを連戦した後で1500ｍで気持ち良く行き過ぎないか心配なぶん割り引いたが、道中でうまくためが利けば押し切りまであっていい。一方で、転入新馬の２頭も実績は十分で９歳ながら大きな衰えも感じない。いきなり動いて不思議ないが、やはり１度当地の走りを見てから判断したいぶん押さえの扱いに。

◎(９)ゴールドスノー…若草賞土古記念は前後半が48秒４－51秒２の流れで末脚勝負がハマった感はあるが、牝馬限定とはいえ全国地方交流重賞での３着は評価できる。地元馬同士の適鞍に戻れば更に上の着順が望めそう。近走の内容からＡ１組や昇竜戦では掲示板止まりだが、Ａ２組ならば勝ち負けという成績だ。４勝を挙げる1500ｍで内を見ながら運べるいい枠を引いた。おそらくブライトファントムやダンシングラブリーあたりを行かせて番手が想定されるが、先行ペースに乗って抜け出す算段か。

○(３)アナンクス…昨年９月に再転入後は（３０５５）の成績。Ａ級昇格後は１着、１着、３着、３着とクラスが上がってからも好勝負を重ねている。勝った時の人気は８番人気、６番人気、５番人気という激走型。それほど気配を良く見せるタイプではなく、状態としてはいい意味の平行線といった感じだが、距離や展開を問わず必ずひと脚は使ってくるので軽視は不可だろう。前走の先着馬の他にも強敵はいるが、この馬の意外性に懸けてみる手はある。

▲(２)ヴェッツラー…一瞬の切れ味には見るべきものがあり、忘れた頃に一発大駆けのあるタイプだが、前走のＡ４組では決して得意とは言えない1700ｍで一気の差し切り。1400～1500ｍで適度に流れた方が展開がハマりやすいと見ていただけに、地力の高さを証明した格好だ。この中間は目立った動きこそ見せていないが、引き続き好調をキープしているようで、Ａ２組に上がっても流れ次第で上位食い込みは十分。９頭立てと捌きやすい頭数になったのも良く、追い比べの展開なら。

△(１)ブライトファントム…初めて920ｍを試した１月16日戦を勝って適性を示してからは短距離に特化したローテを組んでいたが、今回は久々に距離を延ばしてきた。1700ｍでは若干甘さが目に付いたが1500ｍは守備範囲。この中間も馬場の外めを元気一杯に周回するなど引き続き好馬力を発している。この枠なら主導権を奪いに行くことになりそうだが、道中でためを利かせば簡単には止まらないはず。多少詰めの甘さはあるが、前半の貯金をうまく生かしたい。

×(５)ヤップヤップヤップ…中央では平地１勝、障害１勝。大半が芝でのものだが、平地の１勝クラスで僅差２着が２回あり、このクラスでも遜色ない力がありそう。久々の平地をひと叩きしての移籍で、馬場の外めを通ったぶん追い切り時計は比較的地味だが、しっかりとした動きを披露した。中央では1800ｍ以上を中心に使われて1500ｍ以下の出走歴はないが、小回り1500ｍの流れに戸惑うことがなければ首位争いまで。

×(６)ルノワール…中央未勝利から南関東へ転じて９勝。勝ち鞍はＢ１までだが、オープンでも３着があるなど実績は十分。昨春は兵庫に転じてＡ１で２着、３着。秋には高知へ転じて（０１３２）の成績。往時のパフォーマンスを考えれば兵庫はともかく高知での成績には物足りなさがあるが、９歳でも極端な衰えはなさそう。攻め馬の感触もそれほど悪くないし、地区レベルの差を考慮すれば善戦以上があっていいか。