Odds Park 競馬

　ディクテオンの前走・白山大賞典は、向正面で早々と先頭に立ちそのまま押し切って５馬身差の圧勝だった。ひとまくりで決めた昨年の浦和記念も強いレースぶりで、暮れの東京大賞典に向けてここも負けられない一戦になる。最有力だ。

　アウトレンジの前走・みやこＳは初の重賞挑戦で11番人気の低評価だったが、しかしレースはあわやの半馬身差２着惜敗。前々走のラジオ日本賞は休み明けでもオープン昇級２戦目で快勝だったし、今回初の地方ダートグレード競走でも軽く扱えない。互角だ。

　ダイシンピスケスの前走・南部杯はちぐはぐな競馬になったし度外視でいいだろう。２走前の白山大賞典２着までの昨秋以降の充実ぶりからは見限れないし、距離延長も歓迎。巻き返しに注意だ。

　メイショウフンジンの前２戦、マーキュリーＣ８着、白山大賞典４着は持ち味を生かせず、不完全燃焼の面もあった。展開次第の面はあるが、自分の型に持ち込んだ際の粘り強さは見限れぬものがあるし、ここも先手主張が理想だ。

【地方所属馬の評価】

　ライトウォーリアの浦和2000ｍ実績は一昨年に埼玉新聞栄冠賞制覇。春の川崎記念勝ちからはダートグレード競走でも見劣ることはないし、海外遠征帰り（コリアカップ４着）でも本領発揮が可能な状態かどうか、仕上がりがカギになりそうだ。

　ナニハサテオキは日本テレビ盃４着を挟んで南関東での重賞連破は勝ちっぷりも文句なし。本格化した感あるし底もみせておらず今回は地元の期待を背負っての出走。ダートグレード競走でも期待十分だろう。

　アイブランコの前２戦、東京記念３着、埼玉新聞栄冠賞５着は重賞で入着と使われつつ上向き。ダートグレード競走で相手が上がっては微妙なところだが、続けて地元の2000ｍで見せ場あれば。

　サヨノグローリーは昨夏のプラチナＣ快勝と1400ｍがベストだが、2000ｍはA2下で３着など【0-0-1-2】。ひと息後も地元の大一番に駒を進めてきた。どこまでやれるか、やはり距離がカギになる。

　オウケンムーンはＪＲＡ３歳時の共同通信杯勝ちは遠い話となった。佐賀に転入後の内容からも狙いは立たないし、見送りが妥当。

　スリーヘリオスは金沢から意欲の遠征だが、自己条件でも入着ラインの近況。ダートグレード競走では厳しいし苦戦だろう。

　ディアセオリーは放牧明け２戦とも大敗と厳しい結果。仮に本調子でもダートグレード競走ではさすがに厳しいし、現状ではどこまで。

【解説者の予想】

　ＪＢＣとチャンピオンズＣの間にあり、ＪＲＡ勢は手薄な顔ぶれだが、昨年の勝ち馬ディクテオンが参戦してきた。昨年勝った後は名古屋グランプリ、白山大賞典と２つのタイトルを上積みし、帝王賞は出遅れを盛り返して３着好走。中～長距離で確かな実績を積み上げてきた。特に前走の白山大賞典は先行２頭を向正面で早めに交わして先頭、そこから別格の強さで５馬身差圧勝と地力アップをうかがわせた。ほかＪＲＡ勢３頭中２頭が白山大賞典出走馬なら、再度圧倒の期待も。

　春の報知オールスターＣ完勝、続く川崎記念も制してJpnＩ馬となったライトウォーリアは、今回の顔ぶれならチャンスある。川崎記念以降は６・４着だが、前者は強敵ぞろいの帝王賞だし、後者も海外遠征（コリアＣ）なら評価の下がるものでもないか。２か月強の間隔があれば帰国緒戦でも仕上がりに不安はないだろうし、浦和コースも22年の埼玉新聞栄冠賞勝ちと問題ない舞台。好勝負必至。

　アウトレンジは今回が地方ダートグレード競走初参戦。前走のみやこＳは最後サンライズジパングに差されたとはいえ直線いったん抜け出す競馬で11番人気の低評価を覆す走り。父レガーロはエーピーインディ系で、15年全日本２歳優駿２着馬。今回は乗り替わりになるがクリスチャン・デムーロ騎手を確保してきた。漂う勝負気配がなんとも不気味。

　地元ナニハサテオキにとって絶好のダートグレード競走制覇の機会がやってきた。休養前から南関同士で重賞で２・２着していたように本格化ムードはみせていたが、夏に戦列復帰緒戦のフリオーソレジェンドＣでギガキングを一蹴すると、続く日本テレビ盃も地方馬最先着。前走の埼玉新聞栄冠賞も三角先頭と強気の競馬で完勝。５歳秋を迎えいよいよ本格化の時期を迎えたとみていい。脚部不安を抱えるがゆえに一戦必勝に近いローテ。ここで確実に勝機をモノにしたい。

　白山大賞典で先行争いを演じたダイシンピスケス・メイショウフンジンは、今回さらに同型ライトウォーリアが加わって、どう折り合いをつけるかがカギを握りそうだ。

◎(8)ディクテオン
○(10)ライトウォーリア
▲(7)アウトレンジ
△(4)ナニハサテオキ
△(9)ダイシンピスケス
△(2)メイショウフンジン