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2024年9月23日   第44回 白山大賞典JpnIII3歳上オープン (中央・地方全国交流)サラ系一般 別定 (金沢競馬)  

金沢競馬   第11レース   悲願の重賞初制覇へ!メイショウフンジン
全国公営競馬専門紙協会 競馬エース 多村誓真

5-1_kanazawa.jpg【中央所属馬の評価】

メイショウフンジンは昨年のこのレースで、ウィルソンテソーロと半馬身差の2着。勝ち馬のその後を考えれば、非常に価値がある。ただ、とにかく自身の形に持ち込めないと脆いところがあり、前走のマーキュリーカップがまさにそんな負け方。ハナに行けるのが理想的だが、揉まれなければ番手でも競馬はできる馬。同型や枠順に左右されるが、自身の力を発揮できれば重賞初制覇は大いに考えられる。

ダイシンピスケスは昨年の暮れまでは2勝クラスに甘んじていたが、そこから3連勝でリステッドの仁川Sを制した。しかもその時にはJBCレディスクラシックの覇者アイコンテーラーを負かした。メキメキと力をつけてきており、重賞でも勝ち負けできると思わせてくれる。あとは2100mの距離がどう出るか。ベストは1800mだとみているので、距離の克服が今回の鍵となりそうだ。

ディクテオンは昨年の浦和記念、名古屋グランプリと重賞を連勝。一躍トップクラスへ上り詰めるかと思われたが、今年は未勝利。それでも、川崎記念4着、帝王賞3着とJpnIでも好走を見せている。差し馬だけにどうしても展開に左右されるところはあるが、今回のメンバーであればそのようなことは言っていられないだろう。再度上のステージに向かうためにも、トップハンデの57キロを克服して結果を出したい。

テンカハルはダートグレード初挑戦だった昨年の日本テレビ盃で2着、浦和記念でも3着。ただ、その後はマーキュリーカップ4着が目立つ程度。力関係がどうかと思う所はあるが、マーキュリーカップはインが断然有利な馬場の中で、外を回して追い上げて勝ちに行ってのもの。内容はなかなか濃いもので、あの脚が使えるのならば、展開一つで上位に食い込む可能性は考えられる。軽視は禁物だ。

サンマルパトロールはキャリアを重ねるごとに力をつけて、8月の中京で2勝クラスと3勝クラスを連勝。以前は先行して甘い面もあったが、差す競馬にシフトしたのが良かったようだ。特に前走は展開が向いたにせよ、しまいの脚はかなりのもので充実ぶりを感じさせるものであった。ダートグレードはこれが初挑戦となるが、今の勢いなら好勝負できてもおかしくない。

【地方競馬所属馬の評価】

アンタンスルフレは北國王冠を連覇している地方でも屈指のステイヤー。昨年の東海菊花賞では後にサマーチャンピオンを制したアラジンバローズを負かし、その後金盃トライアルも制してみせた。ただ、金盃で7着に終わった以降はどうもこの馬らしさが見られない。好相性の金沢コースだけに、状態が戻ってくれば密かな期待も持てるが…。この挑戦が立ち直るきっかけになればといったところ。

ファルコンウィングは名古屋へ移籍後は南関東での不振から立ち直り、オープン特別の安定勢力に。重賞・くろゆり賞で2着の実績もある。更にそれだけでは留まらず、今年の佐賀記念では5着と掲示板入りを果たした。とはいえ、その時も勝ち馬からは3秒以上離されており、とても勝ち負けには程遠いものであった。今回もJRA勢が強く、掲示板に載れれば上出来だろう。

ミストラルウインドは昨年も出走したが、勝ち馬から4.3秒差の8着。末脚に比重がかかるタイプで、2100m自体は合うはず。ただ、慢性的な硬さが目立ち本来の調子とは言い難い状況。それが地元の自己条件でも勝ち切れていないのに繋がっているのかもしれない。今年もじっくり脚を溜めて一つでも上の着順を狙いたいところだ。

モズプラチナはこれが重賞初挑戦になる。今年5月に戦列復帰以降は勝ち星に恵まれていないが、2着は4度。ただ、それよりも目立つのが加齢による影響なのかズブさが増している。道中の追走に余裕がないシーンもしばしば。その点で2100mに魅力は感じるが、この馬とて今回は相手が強すぎる。今後に向けて良い経験になれば。

ヴェレノは3歳時には高知の重賞戦線を盛り上げ、ガルボマンボやアンティキティラといった実力馬と互角の戦いを演じていたほど。黒潮皐月賞、ロータスクラウン賞と重賞を2勝しているが、そのロータスクラウン賞以来丸2年勝利がない。金沢へ移籍後も転入初戦は3着と健闘を見せたが、重賞では苦戦を強いられている。もう往年の走りは望めなさそうで、厳しい戦いが予想される。

オートヴィルはJRA→高知→南関東→岩手→金沢と渡り歩き、通算19勝をあげた実績馬。金沢へ移籍後は、初戦で3着に入ると、3戦目でブービー人気を覆しての勝利がある。ただ、それ以外は2秒以上の差をつけられての敗戦が続く。それも一線級相手ではなくオープン下の相手との対戦でのもの。ダートグレードでは荷が重いと言わざるを得ない。

ラバタンシンは中央では勝ち星をあげられなかったが、軽快な先行力を武器に芝の中長距離戦で1勝クラスでも3着がある。それからもわかるように、芝馬であり、ダートの適性自体には疑問符が付く。実際、金沢での3走も1度3着がある程度。とても今回の相手でどうこう言えるものではなく、苦戦は免れない。

【解説者の予想】

昨年同様に、国際GI馬ウシュバテソーロが日本テレビ盃を復帰戦に定めた。他にもGI級競走の勝ち馬が何頭もいて、どうしてもそちらに注目がいくかもしれない。とはいえ、このレースも昨年はウィルソンテソーロが制したレース。勝ち馬はその後、チャンピオンズカップ、東京大賞典で2着と健闘。更に5着だったライトウォーリアは今年に入って川崎記念を勝利。コリアカップにも出走し4着と、ダートグレードを盛り上げる馬が出ている。今年はダートグレードの常連に、連勝中と勢いのある馬が挑む構図となっている。昨年同様に、このレースを制して大舞台で活躍する馬が出てきてもおかしくない。今後のダート戦線を占う意味でも、どの馬が制するか注目だ。

メイショウフンジンは逃げ・先行タイプだが、あまりテンに鋭くない。それが完全に悪い方に出たのが前走のマーキュリーC。あのような競馬だと力を出しきれない。その点で今回は外枠を引けたのが好材料。自身がハナに行っても、ダイシンピスケスを行かせて2番手でもいい。昨年はウィルソンテソーロと半馬身差の2着だったように、すんなりとした競馬ができれば非常に粘り強い。重賞初制覇で昨年2着の雪辱を晴らすとみた。

ディクテオンは今年に入って勝利がないが、今回のメンバーでは戦ってきた相手が違う。川崎記念4着、帝王賞3着とJpnIでも健闘している。テンに行けないタイプで、かつ実績面からトップハンデの57キロを背負う分対抗に留めた。ただ、このメンバーなら自力で動いても差し切れるだけの末脚がある。今後を考えると賞金加算をしておきたいし、再度上のステージで戦うためにも結果を出しておきたい一戦だろう。

ダイシンピスケスは昨年の年末までは2勝クラスでも勝ち切れなかったが、ここにきて3連勝。オープンでもあっさりと結果を出してみせた。この馬も砂を被ったり、揉まれたりすると良くない。それでも、今回も自身の形に持ち込めそうなメンバー構成だ。あとは更なる相手強化、7カ月ぶりのレース、距離延長を克服できるかどうか。もし、今回も課題をクリアして連勝を伸ばせるようなら、今後の可能性が大きく広がる。今の勢いでどこまでやれるか。

テンカハルは昨年の日本テレビ盃2着、浦和記念で3着後はもうひとつ結果を残せていない。それでも、2走前のマーキュリーCは評価できる内容。4着だったが、馬場を考えると厳しい競馬だったので着順以上の価値はある。その時だけ走れれば…とは思うが、勝ち切るとなると展開に恵まれないと難しいか。

サンマルパトロールは重賞初挑戦で、力関係が未知数な分評価を上げづらかった。ただ、2連勝の内容は非常に良くて充実期を迎えたといっていいだろう。外枠を引けたので、ディクテオンやテンカハルよりは前で競馬ができそう。仕掛けのタイミングが噛み合うようなら、勝ち負けに加わる可能性は十分にある。当日の馬場傾向や、パドック気配などによっては評価を上げる手もありそうだ。

◎(9)メイショウフンジン
○(7)ディクテオン
▲(8)ダイシンピスケス
△(2)テンカハル
△(12)サンマルパトロール

おすすめ買い目

馬単 9→7 7→9 9→8 9→2 9→12

 

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