Odds Park 競馬

　４日目のメインはＡ１ａ組行われるペリドットオープン。10ＲのＡ１ｂ組で行われる出目金特別との分割だが、こちらの方が賞金も高く、上位ランクのレースとなっている。７月下旬から連日猛暑日が続く名古屋地方だが、暑い盛りでもトリトン争覇、名港盃と重賞を連破と充実一途のロードランヴェルセを筆頭に、昨年のダービー馬でお松の方賞で復活の狼煙を上げたセブンカラーズ、元中央オープン馬で、前回Ａ１ｂ組を勝ったエマージングロール、転入初戦でルビーオープンをハナ差２着のベストリーガードと重賞クラスが顔を揃えたのは嬉しい限り。強豪同士の力と力のぶつかり合いが楽しめそうだ。中でも注目はエマージングロール。名港盃で後塵を拝したロードランヴェルセとは２キロの斤量差を貰ったし、前開催のＡ１ｂ組を勝って弾みが付いた。この中間も活気十分の動きを披露しており、詰まった間隔での疲労を心配するより、更なるパフォーマンスの向上を期待したくなる。馬券の軸としてはロードランヴェルセだが、２キロ増の斤量がどうか。馬格があって力を付けている時期だけに克服可能と判断するが、他馬との比較で分が悪いのは確かだろう。同様のことは牝馬で56キロを背負うセブンカラーズにも言えるか。こちらは若干相手に恵まれたとはいえお松の方賞を勝って自信を取り戻した。５月以来でも乗り込んでの帰厩で臨戦態勢は整っているが、追い切りのしまいの動きに一抹の不安が。今回は押さえに回すのが賢明かも。長打を警戒したいのはベストリーガード。前述エマージングロールと同様、元中央オープン馬で南関東を経ての転入というのも共通している。こちらは逃げて４勝が示すように僚馬よりも先行力があり、今開催の逃げ有利の馬場傾向は追い風になりそう。角田勢としては２頭で馬群を牽引してそのまま押し切る算段か。他では、ここ２走は2000ｍ、920ｍと不向きな舞台で消化不良に終わったテイエムアトム。ただし、ここにきて暑さがこたえている節があって、気配はそれほど目立たないのがどうか。３着の穴要員という評価にとどめたい。

◎(10)エマージングロール…手探りで臨んだ転入初戦の名港盃は４角先頭で押し切りを狙ったが、勝ち馬の決め手に屈して２着。激戦の疲れもなく、中９日の日程の前走で当地初Ｖを飾ったが、時計の出やすい馬場状態ながら１分48秒５の時計は評価できる。この中間も緩めることなくいい調整が施せた。初戦で後塵を拝したロードランヴェルセはいるが、あらゆる面で慣れが見込める今回は違った答えが出ていいだろう。

○(７)ロードランヴェルセ…５月のＡ２組で久々の勝利を収めると、トリトン争覇、名港盃と重賞も連破して目下３連勝と絶好調。鞍上の丸山騎手も自信を深めている様子で堂々のレースぶりだ。年間を通じて調子の波の少ない馬で、中間は速い時計の追い切りこそないが、乗り込み順調で状態は高値で安定している。58キロの斤量、人気の重圧も背負うことになるが、自然体で臨めばおかしな競馬にはならないはず。

▲(５)ベストリーガード…中央４勝のうち1600～1800ｍで３勝ながら、先行力に定評があって初戦の920ｍにも外枠なら対応可能とみていたが、難敵フォルツァエフ（同舞台で６戦全勝）とハナ差に迫ったのは地力の表れ。距離延長は望むところだし、中央在籍時と同様の積極策を取れば簡単には止まらない。今開催の初日、２日目を見る限り、馬場傾向はこの馬に有利な状況だ。僚馬エマージングロールを封じ込んでも。

△(８)セブンカラーズ…デビューから無傷の９連勝で臨んだ若草賞土古記念でよもやの４着敗退。続く昇竜戦でも２着に敗れて暗雲が立ち込めたが、５月のお松の方賞で６馬身差の圧勝劇。相手に恵まれた感が無きにしも非ずだが、自信を取り戻せたのは大きい。牧場で乗り込んでの帰厩で追い切りも及第点の時計だったが、ゴール寸前で跳びが乱れたのがどうか。出てくるからにはという馬だが、半信半疑な面は残る。

×(１)テイエムアトム…転入当初のオープンで３着、２着。ハミを替えて操縦性が上がり当地初Ｖは間近と思われたが、名港盃は不慣れな逃げ、前走は920ｍで流れに乗れずに終わった。ここ２走は力を出し切ったものではない。とはいえ、この中間は暑さの影響で若干馬力が薄れてきた様子。適正距離で反撃を狙うが、ムードとしては決して明るいものではない。地力に期待といったところで、現実的には３着の穴要員か。