Odds Park 競馬

【中央所属馬の評価】

　アンデスビエントは現状逃げてベストの面ありそうだが、初の地方ダート、2100ｍに対応ならあなどれない存在。母は今回と同じ川崎2100ｍのエンプレス杯覇者という血統面からも楽しみがある。

　クリスマスパレードは芝の新馬戦、水仙賞とデビュー２連勝。重賞の前走フローラステークスも見せ場十分で能力は相当だが、未知数のダートが焦点か。初ダートで快勝した馬も過去にはいるし、適性さえあれば戴冠の期待大。

　イゾラフェリーチェのダート経験は２戦目での未勝利勝ちのみだが、大外枠から正攻法で完勝。適性はありそうだし、あえてこちらのオークスのほうに照準を合わせてきたのも不気味だ。

　メイショウヨシノは連勝の勢いに乗って参戦してきたが、1400ｍ→2100ｍと一気の距離延長など課題も多い。父ダノンレジェンドからも適性は短距離にありそうだし、現時点でこの距離でどこまでやれるか試す意図も感じられる。

【地方所属馬の評価】

　桜花賞馬プリンセスアリーは初の遠征競馬で３着惜敗の東京プリンセス賞は収穫も十分。レースぶりからはさらに距離延長でも対応はできそうだけに、楽しみもある。

　ミスカッレーラは－11キロの馬体減で桜花賞から復帰して、今季２戦５着４着とひと息の結果だが、それでも見せ場をつくるのだから能力は高い。ただ、現状では半信半疑が本音。前走さらに減った体が戻ってくれば。

　ローリエフレイバーは最後までしぶとく抵抗して、タイム差なしの惜敗に持ち込んだ東京プリンセス賞２着は負けて強しんも内容。現状モマれず前々で折り合えれば。

　高知のグラインドアウトはのじぎく賞は４着ひと息の結果だったが、佐賀遠征の２連勝は評価。遠征経験を強みにして、ＪＲＡ勢を相手にどこまでやれるか。

　笠松のアンバーシュガーは４月、デビュー12戦目で待望の初勝利をあげたが、以降は秒単位の大敗続き。狙いは立たない。

　シンメルーブスは放牧明けの未勝利交流を快勝して４戦２勝。休養前の２戦も悲観する内容ではなく素質は秘めるが、相手のレベルが違うだけに経験の一環か。

　スピナッチバイパーの前走カサブランカ特別は３歳牝馬限定の少頭数で顔ぶれも手薄。恵まれた面もあったし、ここに入ってはさすがに厳しい。

【解説者の予想】

　ＪＲＡ勢は４頭出走。中でダート、距離において最も減点が少なそうなのはアンデスビエントだろう。デビュー５戦一貫してダート路線で着外なしの【2-1-1-1】。特に前走１勝クラス勝ちは後続に３馬身1/2差を付ける圧勝、当時の２着、４着馬が続く古馬混合の１勝クラス戦でワンツーだったことからもレースレベルはかなり高かった。母アンデスクイーンはダートグレード競走３勝、うち１勝が川崎2100ｍのエンプレス杯。血統的にもこの舞台の適性は見込んでいいところか。メンバーを見渡しここも逃げ可能な顔ぶれ、ＪＲＡ若手有望株の田口貫太騎手を背に初の重賞タイトルを狙う。

　クリスマスパレードは通算３戦２勝、前走芝ＧIIフローラステークス0.3秒差４着。一貫して中距離路線、正攻法の競馬で崩れのない戦績は高い素質を物語るものだろう。今回カギを握るのはダート戦への対応。初ダートでのこのレース勝ちとなると2010年のシンメイフジ（父フジキセキ、新潟２歳ステークス勝馬）まで遡らねばならないが、この馬自身は母が船橋でB2下勝ち含む４勝をあげたミスエリカだし、芝での切れ味不足はむしろダート適性の高さを匂わす印象も。前走10キロ減の馬体重は少し懸念すべき材料だが、ごく普通に力発揮なら勝機まで。

　イゾラフェリーチェは半兄にエフフォーリアのいる良血馬だが、血統的には芝向き。初勝利こそダートであげているが、本質的な適性では半信半疑なところもある。

　桜花賞馬プリンセスアリーは厩舎解散により中間転厩、大井初コースながら上がり最速の脚を繰り出してクビ＋クビ差の３着、地力の高さをあらためて証明した。勝負強さに特長で相手なりに走れそうなタイプ。ミスカッレーラは春２戦５着、４着で馬体を減らしてのもの。潜在能力はさておき状態面の懸念は残り、当日の気配重視、さらに距離延長に対応できれば。ローリエフレイバーは、昨年東京２歳優駿牝馬勝ちを含め南関牝馬世代最上位の能力。今回初の遠征競馬だし、コーナー６回の小回り2100ｍの適性の有無が焦点。メイショウヨシノは中央、地方でダートの良駒を送り続けるダノンレジェンドの産駒で適性は高い。ただ今回は1400ｍ→2100ｍの一気の距離延長で、道中ペースに対応できるかどうかがカギになる。

◎(6)アンデスビエント
○(9)クリスマスパレード
▲(3)イゾラフェリーチェ
△(5)プリンセスアリー
△(10)ミスカッレーラ
△(7)ローリエフレイバー
△(2)メイショウヨシノ