高知競馬予想マイスター

●その1…コースの特徴と距離編
高知競馬馬は1周約1,100メートル、直線が約200メートルの右回りコース。バンク状の作りになっており、全体的に時計のかかる、力の必要な馬場が特徴です。フルゲートは1,600メートル戦を除き12頭。冬場は高知でもかなり冷えますが、それでも温暖な気候を利用した通年ナイター開催が2009年にスタートし、一時期の存廃問題に窮した状態から売り上げが回復、元気な姿を取り戻しています。
主だった施行距離は1,300メートル、1,400メートル、1,600メートル。それぞれのクラスのそれぞれの距離は年間を通じてあらかじめ決定されています。ただ以前に比べると、距離に関してはかなり幅が広がっている印象。C3クラスや3歳限定戦は1,300メートル、長くても1,400メートルがベースとしてありましたが、現在は1,600メートルで行われることもあります。個々の能力だけでなく、距離適性を予想のファクターに加えることがますます重要になってきたと言えるでしょう。
またC3クラスでは毎年夏に800メートル戦の「スプリント祭り」が行われます。スタミナはなくてもスピードで押し切れる超電撃戦。馬場傾向もありましたが、2018年には同じ日に2回続けてレコードが更新されるという珍事が起こりました。鞍上はいずれも山崎雅由騎手。頭の片隅に置いていても損はないかもしれません。
ベースとなる1,300メートル、1,400メートル、1,600メートルではそれぞれ主だった重賞がありますが、その他の距離では古馬重賞の二十四万石賞、珊瑚冠賞、3歳重賞の高知優駿、黒潮菊花賞が1,900メートル戦。また、3歳戦の山桃特別で1,800メートル戦が復帰したことで、2,400メートルで行われる大晦日の高知県知事賞に続く、年に一度だけの距離での一戦となっています。

●その2…馬場傾向編
先述の通り、高知競馬は全体的に時計のかかるコース。実績はあっても、時計の出やすい他場からの転入馬が、すぐさま対応できずに結果が出ないといったケースがよく見られます。反対に、高知の馬場に適応し、実績以上の出世を遂げる馬も。そのあたりの見極めは常に重要になってきます。
基本的にはインコースに砂が多く入っているため、有利なのは外枠。砂を嫌う馬や揉まれ弱いタイプは、陣営から「外枠からのスムーズな競馬が理想」というコメントがよく聞かれます。ただ、降雨などの影響でガラッと馬場傾向が一変するケースも多々。先行馬やイン抜けが際立つ時があります。一日のうちに変化する場合もあるため、どのようなタイプの馬が活躍しているのかに関しては、常にチェックが必要になります。そのあたりは騎手の作戦にも影響してくるため、いかに展開を読むかがカギになってくるでしょう。

●その3…レース編
高知競馬の名物レースは数ありますが、最もギャンブル的な要素が多いのがやはり「一発逆転ファイナルレース」です。地元専門紙の記者が選び手になる通称キシャセン。時にはメインレース以上の売り上げがあり、他場の主催者さんからも問い合わせがあるほど有名になってきました。
選出方法は、過去4走内に勝ち星がないこと、近走の時計に差がないことなど、基本的には以前と同様。C3クラスなどは対象馬が多いため、その中でも様々なランクでメンバーが決定することもあります。難解さも以前のまま。ただ、最終レースは3連単の払戻率が77％のため、当たった時には当然、大きな配当を手にすることができます。的中への近道はありませんが（すいません！）、その日の馬場傾向を頭に入れておくことは必須。チャンスをモノにしようと、序盤から激しい先行争いが繰り広げられ、ゴール前でガラッと情勢が変わるケースが増えてきたのも特徴です。安定感は欠くものの、常に一発の匂いがする騎手、馬を狙うのもアリと言えるかもしれません。
最も難しい作業にはなりますが、終わり良ければ全て良しの精神で是非ともチャレンジし、仕留めて頂きたいと思います。