永澤の動きが光る
ここはSS不在で準決勝3つの中では最も混戦には見える。
ただそれでも関東の3車はラインとしてかなり強烈に映り、3森田の仕掛けに乗って7吉田が差し切るところが人気になるのも頷ける。4車ラインとなり地元2人を連れている8高橋も先行で戦うはずだが、ここを3森田は乗り越えられるのでは。ただ、展開的にも動き的にも絶対に外せないのは2永澤。今回は落車明けで状態面は決して万全ではないようだが、初日はここの7吉田の捲りをマークして楽々と差し切り、2日目は新山の逃げを余裕を持って捉えている。もし8高橋が行けない流れになったとしても伸びてくるところも見て、ここは7吉田との7=2のナッツ車券を狙いたい。
枠 | 車番 | 選手名 | 期別 | 府県 | 選手名 期別/府県 |
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1 | 1 | 大川 龍二 | 91 | 広島 | 大川 龍二 91/広島 |
2 | 2 | 永澤 剛 | 91 | 青森 | 永澤 剛 91/青森 |
3 | 3 | 森田 優弥 | 113 | 埼玉 | 森田 優弥 113/埼玉 |
4 | 4 | 新山 将史 | 98 | 青森 | 新山 将史 98/青森 |
5 | 大坪 功一 | 81 | 福岡 | 大坪 功一 81/福岡 |
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5 | 6 | 尾形 鉄馬 | 107 | 宮城 | 尾形 鉄馬 107/宮城 |
7 | 吉田 拓矢 | 107 | 茨城 | 吉田 拓矢 107/茨城 |
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6 | 8 | 高橋 晋也 | 115 | 福島 | 高橋 晋也 115/福島 |
9 | 雨谷 一樹 | 96 | 栃木 | 雨谷 一樹 96/栃木 |
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誘導 | 丸山 貴秀 | 丸山 貴秀 |
眞杉の頭は堅い
連勝の2眞杉の安定感が抜けている。位置取りにも強く、仮に後方になってもすかさず力で巻き返せる2眞杉に死角は見当たらない。
復調している4石原やダッシュある7志田も軽視はできないのだが総合力で2眞杉の頭を固定に。あとは番手5宿口だが2眞杉のカマシのタイミングで少し口が空く恐れもあるし、遅めの捲りだった場合には1南や3佐々木といったヨコの出来る選手に絡まれる恐れもある。基本的にはピッタリの追走を見たいが、2眞杉から少し広く流してみたい。
枠 | 車番 | 選手名 | 期別 | 府県 | 選手名 期別/府県 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | 南 修二 | 88 | 大阪 | 南 修二 88/大阪 |
2 | 2 | 眞杉 匠 | 113 | 栃木 | 眞杉 匠 113/栃木 |
3 | 3 | 佐々木眞也 | 117 | 神奈 | 佐々木眞也 117/神奈 |
4 | 4 | 石原 颯 | 117 | 香川 | 石原 颯 117/香川 |
5 | 宿口 陽一 | 91 | 埼玉 | 宿口 陽一 91/埼玉 |
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5 | 6 | 水書 義弘 | 75 | 千葉 | 水書 義弘 75/千葉 |
7 | 志田 龍星 | 119 | 岐阜 | 志田 龍星 119/岐阜 |
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6 | 8 | 土屋 壮登 | 101 | 埼玉 | 土屋 壮登 101/埼玉 |
9 | 松岡 辰泰 | 117 | 熊本 | 松岡 辰泰 117/熊本 |
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誘導 | 佐藤 康紀 | 佐藤 康紀 |
地元で決めたい
ここは地元の優位は揺るぎないように感じる。
9新山は初日こそ中団の眞杉に捲られたものの、2日目はしっかりと修正しての2着。今回は2日間ツッパリ先行ではなく後ろから叩いての先行となっている。ここは車番的には前が取れそうだが、中団に5長島がいるか3阿部がいるかで戦法は変わってくるのでは。5長島が中団であれば突っ張っていくだろうし、3阿部であれば一旦引いてのカマシ逃げになると見た。3阿部は高知でも9新山を破ってのVがあるし、デキはそれほど良くなくとも中団サラ脚であれば溜めての捲り追い込みは十分ある。
どんな形であれ、9新山が最終的にはバックを奪う展開にはなりそうで1守澤が援護しながら差し切るところを本線に。
9新山が脚を使わされる展開だと4内藤への突き抜けまで。
枠 | 車番 | 選手名 | 期別 | 府県 | 選手名 期別/府県 |
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1 | 1 | 守澤 太志 | 96 | 秋田 | 守澤 太志 96/秋田 |
2 | 2 | 芦澤 辰弘 | 95 | 茨城 | 芦澤 辰弘 95/茨城 |
3 | 3 | 阿部 将大 | 117 | 大分 | 阿部 将大 117/大分 |
4 | 4 | 内藤 宣彦 | 67 | 秋田 | 内藤 宣彦 67/秋田 |
5 | 長島 大介 | 96 | 栃木 | 長島 大介 96/栃木 |
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5 | 6 | 片折 亮太 | 92 | 埼玉 | 片折 亮太 92/埼玉 |
7 | 岩谷 拓磨 | 115 | 福岡 | 岩谷 拓磨 115/福岡 |
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6 | 8 | 田中 勇二 | 95 | 岡山 | 田中 勇二 95/岡山 |
9 | 新山 響平 | 107 | 青森 | 新山 響平 107/青森 |
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誘導 | 小橋 秀幸 | 小橋 秀幸 |
3つ行われた準決勝戦。11レースと12レースは概ね予想出来る展開ではありましたが、10レースはまさかの展開。
高橋晋也選手が飛び付くと誰が予想できたのでしょうか。もし仮に飛び付きがあるとしても高橋選手ではなく森田選手、と思っている方が多かったと思います。
飛び付かれた吉田選手もまさか、という気持ちだったのではないでしょうか。
ただこのレース、高橋選手が前から突っ張って飛び付く直前に、高橋選手の後位の永澤選手が吉田選手へ牽制するシーンがありました。
この牽制の煽りで、森田選手の仕掛けに吉田選手は若干口が空いたのです。そこを逃さなかった高橋選手。
パッと見ただけでは高橋選手の大仕事という感じですが、実際はそれだけでなく永澤選手の好サポートもありました。
これこそラインで戦う大切さを感じるレースでしたね。
いよいよ青森記念も最終日です。
決勝では北日本が4車結束。一番前はその高橋晋也選手です。後ろに地元SSの新山選手、そして一番後ろには仕事をしてくれた永澤選手。ここは小細工なしの先行勝負に出るでしょう。
相手は強敵ですが、この4車のラインでの結束力をぜひ見せつけることが出来るのか。注目です。
大混戦で誰を狙うか
ここは難しいレースだ。得点最上位の9南は目標不在の一戦だし、徹底先行の自力型が不在で尚且つ細切れ。
逃げの決まり手としては3大矢が一番あるだけに、唯一の3車ラインを活かしての先行に入る可能性はあるが、番手の5横山も本調子ではなさそうだし、このラインを軸にするには怖い。
4太田は復調気配漂うがまだ安定感はない。ここは思い切って7松岡の捲り一撃に賭けたい。
この後の地元記念に呼ばれていないだけに、ここはその悔しさをぶつけるべく溜めての一撃で最終日は勝利を掴み取る。
枠 | 車番 | 選手名 | 期別 | 府県 | 選手名 期別/府県 |
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1 | 1 | 塚本 大樹 | 96 | 熊本 | 塚本 大樹 96/熊本 |
2 | 2 | 上田 国広 | 89 | 三重 | 上田 国広 89/三重 |
3 | 3 | 大矢 崇弘 | 107 | 東京 | 大矢 崇弘 107/東京 |
4 | 4 | 太田 竜馬 | 109 | 徳島 | 太田 竜馬 109/徳島 |
5 | 横山 尚則 | 100 | 茨城 | 横山 尚則 100/茨城 |
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5 | 6 | 棚橋 勉 | 96 | 岡山 | 棚橋 勉 96/岡山 |
7 | 松岡 辰泰 | 117 | 熊本 | 松岡 辰泰 117/熊本 |
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6 | 8 | 尾形 鉄馬 | 107 | 宮城 | 尾形 鉄馬 107/宮城 |
9 | 南 修二 | 88 | 大阪 | 南 修二 88/大阪 |
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誘導 | 佐藤 康紀 | 佐藤 康紀 |
吉田が負けられない
冒頭で書いたように、捌かれてまさかの準決勝敗退の3吉田。ここは雪辱戦だ。自力でも強いのに8堀江に前を任せる構成だし、最後は力で突き抜ける。
9岩谷のダッシュ力や5山崎の捲りも怖い存在ではあるが、ここは3吉田の頭固定で相手を広めに狙ってみたい。8堀江は残らないところを。
枠 | 車番 | 選手名 | 期別 | 府県 | 選手名 期別/府県 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | 新山 将史 | 98 | 青森 | 新山 将史 98/青森 |
2 | 2 | 田中 勇二 | 95 | 岡山 | 田中 勇二 95/岡山 |
3 | 3 | 吉田 拓矢 | 107 | 茨城 | 吉田 拓矢 107/茨城 |
4 | 4 | 友定 祐己 | 82 | 岡山 | 友定 祐己 82/岡山 |
5 | 山崎 芳仁 | 88 | 福島 | 山崎 芳仁 88/福島 |
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5 | 6 | 土屋 壮登 | 101 | 埼玉 | 土屋 壮登 101/埼玉 |
7 | 内藤 宣彦 | 67 | 秋田 | 内藤 宣彦 67/秋田 |
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6 | 8 | 堀江 省吾 | 119 | 長野 | 堀江 省吾 119/長野 |
9 | 岩谷 拓磨 | 115 | 福岡 | 岩谷 拓磨 115/福岡 |
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誘導 | 竹村 勇祐 | 竹村 勇祐 |
地元の牙城を崩すのは
北日本4車VS関東2派という決勝戦に。
関東が分かれたことでレースは面白くなりそうだ。北日本がSを取れれば当然突っ張るはずだが、ここは3眞杉や2森田もスタートは速いタイプ。
仮にSを取れないと、別線は6高橋を出させないレースにする可能性も十分だ。もし前を取れて全ツッパだとしても、番手1新山はビュッと車が出るタイプではなく、番手捲りでかかり切る前に叩かれる可能性まである。北日本が人気するのであればここは3眞杉から狙ってみたい。連日文句なしの強さだし、勝負勘は凄いものがある。最近は強さに加えて巧さも身に付いてきた印象だ。もし逆転があるなら番手の8長島か北日本の2段掛けから、ズバッと差してくる5守澤で。
枠 | 車番 | 選手名 | 期別 | 府県 | 選手名 期別/府県 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | 新山 響平 | 107 | 青森 | 新山 響平 107/青森 |
2 | 2 | 森田 優弥 | 113 | 埼玉 | 森田 優弥 113/埼玉 |
3 | 3 | 眞杉 匠 | 113 | 栃木 | 眞杉 匠 113/栃木 |
4 | 4 | 佐々木眞也 | 117 | 神奈 | 佐々木眞也 117/神奈 |
5 | 守澤 太志 | 96 | 秋田 | 守澤 太志 96/秋田 |
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5 | 6 | 高橋 晋也 | 115 | 福島 | 高橋 晋也 115/福島 |
7 | 宿口 陽一 | 91 | 埼玉 | 宿口 陽一 91/埼玉 |
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6 | 8 | 長島 大介 | 96 | 栃木 | 長島 大介 96/栃木 |
9 | 永澤 剛 | 91 | 青森 | 永澤 剛 91/青森 |
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誘導 | 五日市 誠 | 五日市 誠 |
2022年に一般企業から脱サラし、公営競技実況アナウンサーの世界へ飛び込む。
出身である別府競輪を主戦場に飯塚オートなど幅広く活躍中。予想は本命を避け敢えて穴を狙いにいくスタイルで、高配当を仕留める!
G3記念の2日目の2次予選は主力が分散して堅めに収まりやすい、というのが定説だとは思うのですが、今回の青森記念は特に本線で決まっている印象を受けます。
8Rこそ3連単17万円台の高配当が出たものの、他の2次予選6レースは3連単が10番人気以内での決着。裏を返せば力ある選手が順当に勝ち上がっている、ということでもあります。
レースの楽しみ方は様々ある中で、こうして強い選手がしっかりと準決勝に勝ち上がってそこで雌雄を決するというのは、個人的には見ていてワクワクします。
もちろん、誰が勝つかわからない大混戦のメンバーでの高配当が期待できるようなレースも好きなのですが、やはり競輪の醍醐味はしっかりと強い選手がラインを組んでそれぞれの働きをしてのゴール前勝負。
これはやはりレースの「格」という意味においても重要ではないかと思うんです。
仮にSSの2人が2次予選で敗退してしまったら、その先の準決勝、決勝はなんとなく物足りなさを感じてしまいます。
強い選手が決勝の舞台で仁王立ちをし、そこに新鋭や他の選手が襲い掛かるというその図が見たいんです。それでこそ競輪の様々なドラマが生まれるのではないかなと感じます。
競輪MC界に置き換えてもそうです。仮に今の私がG1で司会をしていたらどうでしょう。明らかに物足りないんです。笑これは自虐ではなく客観的事実なのです。やはり大きな舞台ではそれなりに"格"のある人がいるべきなのだと思います。
これはあくまで個人的な意見です。笑
さあ開催3日目。
格の違いを見せつけた地元SSの新山選手、そして眞杉選手。準決勝戦の戦いぶりにも注目していきたいと思います。そして私もこの2人のような存在になれるように頑張るのみです。
よろしくお願いいたします!