Odds Park 競馬

　この日のメインはＡ３組で行われる河豚特別。このクラスでは滅多に施行されない2000ｍの舞台設定とあって、距離適性の差が如実に表れそうな予感が。ここへ希望出走してきた馬は２頭で、タマモモンレーブとピボットが該当する。ピボットに関してはこのクラスまで上がってくると追い込み一手の脚質ではよほど展開が向かないとという側面が見え隠れするようになってきた。一方で、タマモモンレーブは中央１勝は中京1900ｍで、１勝クラスでの２着２回、３着２回もいずれも1900～2400ｍという中長距離のエキスパートだ。前走ではブリンカー着用で1500ｍにも対応したが、本質は当地で言えば1700ｍ以上でこそのタイプと言えそうだ。道中でズブさを見せるので、主戦に塚本騎手を起用したのも納得できる。彼の剛腕を持ってすればこの馬の持ち味を遺憾なく発揮してくれるはず。順当なら勝てる勘定で、少なくとも連を外すことはないとみる。焦点は相手探しに専念したい。筆頭候補としてはノボリスターリー。昨年６月のルビーオープンで２着、この舞台もＡ４組で２着がある。再検明け後を２走してこの中間は攻め馬の動きも活発化。叩き３走目でそろそろ本領発揮の場面があっていいだろう。元中央１勝馬の括りで言えばチェンジザワールドもいいところ。こちらは中山1800ｍでの勝ち上がりで、１勝クラスでは苦戦が続いたが、当地へ転入後４走目からの３連勝ですっかり自信を取り戻した様子。前走では先着２頭に切れ負けの格好だけに、距離延長が吉と出れば面白い存在に。他ではペースを握れるグランディス、脚の使い方次第でミヤビデロスやセイカリスにも上位へ食い込むチャンスがありそうだ。

◎(１)タマモモンレーブ…転入後２走の内容から距離は延びれば延びるほどいいタイプに映る。前走で装着したブリンカーもズブさ改善のためには効果があり、塚本騎手の助けになるか。今回の課題はフルゲート12頭の１番枠をどう捌くで、開催初日を見る限りでは早めに外へ出して進路を確保することが肝要。その辺りに注意すれば勝ったも同然で、更なる高みも望める器。オープンや重賞に昇り詰めるのが待ち遠しい。

○(９)ノボリスターリー…当地では（９７０５）の成績。昨秋までの着外は重賞の２戦（東海桜花賞５着、トリトン争覇４着）と鼻出血を発症した１戦のみ。今期の２戦はまだ良化途上の段階だけに大目に見たい。そんな中でも前走は最後まで渋太く食い下がってみせた。この中間は追い切りの動きにも随分と鋭さが出てきたし、まだ完調には至らぬが上向き傾向にあるのは間違いない。本命馬以外には譲れない心境か。

▲(７)チェンジザワールド…転入当初は太め傾向が続いて初Ｖを挙げるまでに４戦を要したが、一足飛びに出世を果たして３連勝で前回はＡ２組でも首位争いができた。最後は先着２頭に切れ負けの格好だったが、対戦を重ねるごとに十分に対応できそうな範囲の差だった。本を正せば中央１勝馬で中山1800ｍでの勝ち上がり。平坦小回りの名古屋コースなら１ハロンの延長など問題ないはず。まだ勢いは失せていない。

△(３)グランディス…中央１勝馬で南関東を経ての転入。Ａ６組からのスタートとあって１勝止まりだが、（１７３５）の堅実派。先行タイプだがハナにこだわらず、臨機応変に運べるのが魅力だ。馬券からは簡単に切り離せない馬である。2000ｍに関しては川崎で１度経験があるだけ。正直やってみなければ分からないのが本音だが、距離の長短でパフォーマンスが上げ下げしない。主戦の大畑雅騎手が巧妙に導くか。

×(２)ミヤビデロス…一般編入後は初戦で11着と大敗を喫した以外は（２２１２）の成績で掲示板を外していない。２走前にはガーネットオープンで０秒３差４着と健闘。決して派手さはないが地道に力を蓄えてきた。体質的には硬さがあって厳寒期は得意でないし、ハードな調教を課して臨戦するタイプではないのでレース間隔が空くのは歓迎できない。それでも悪くない仕上げに映るだけに軽視は禁物だろう。

×(５)セイカリス…冬場が稼働期だが、立ち直りの兆しを随所に示しながらも結果を出せない時間が続いたが、ここ２走の３、２着でようやくアイドリング状態から抜け出した様子。前回は1500ｍでの好走だったが単なる巡り合わせで、自分のタイミングで動き出せる長めの距離の方が合うタイプか。丸野騎手の負傷離脱により再び手綱が回ってきた今井騎手にも期するところがあるはず。リズム良く運べば大駆け十分。