Odds Park 競馬

　この日のメインは東海地区デビューの３歳馬で行われる準重賞・中京ペガスターカップ。前開催のスプリングカップは西日本地区交流とあり、生え抜き馬にとってここは稼ぎ場と言えるか。似通った条件の正月の弥富記念（名古屋所属、名古屋デビュー馬限定、1500ｍ）を４馬身差で完勝したミトノウォリアーが大威張り。同レースではデビュー戦以来の逃げの手に出たが、脚質に幅があって鞍上の意のままどんなレースもできるタイプ。返す刀で笠松・ゴールドジュニアをモノにしたし、ここは不動の中心だろう。焦点は相手探しだが、やはり本命馬の動きひとつということに。おそらく先手を主張するのはハーピークオーレ。これを先導役にしてミトノウォリアーが好位ひと伸びで決めるというのが角田厩舎の思惑だろう。僚馬の力量は十分に把握できているだけに早々に交わすことはあるまい。とはいえ、スローに落としすぎると後続も黙っていない。特に腕っぷしに自信のある塚本騎手のソーラレイあたりは果敢に攻め立ててきそう。マクり切ってしまえば逆転Ｖの可能性もあるが、現状のパンチ力ではそこまでの仕事は求めづらい。順当な狙いとしてはまずソーラレイが差し込む、これの追撃が遅れればハーピークオーレが粘り込む。牝馬限定の準重賞・梅桜賞２着で自信を取り戻した格好のカピタンだが、走破時計自体は平凡なもので、ここでは大きな肩入れはしづらい。あくまでソーラレイの不発が条件に。他ではジャズボーカルとモンデフェリシティあたりだが、前者は力は認めるも久々の不利があり、後者は好位インに収まるのが好走の条件。３着目までに押さえて買い目を減らすのも馬券作戦か。

◎(５)ミトノウォリアー…通算（５２０１）の成績で、唯一連対を逸したのもダートグレードの兵庫ジュニアグランプリ５着。ここに入れば非の打ち所がないものだ。準重賞・弥富記念、重賞・ゴールドジュニアと着実にステップアップ。逃げあり、先行あり、差しありでどんな展開にも対応可能な競走センスの持ち主。春本番はまだ先だが、抜かりない調整が施されている。前走から100ｍの延長なら優位は動かし難い。

○(６)ソーラレイ…強豪ひしめくスプリングカップでは７着に甘んじたが、ネクストスター名古屋４着、弥富記念４着、新春ペガサスカップ５着と一連の重賞、準重賞でコンスタントに差し脚を繰り出している。ただし、対ミトノウォリアーでは過去４戦４敗。ネクストスター名古屋で０秒１差まで迫ったのが最良の成績だ。相手にまともに走られては逆転までは至難の業で、やはりヒモの筆頭候補とみるのが妥当な線かも。

▲(７)ハーピークオーレ…デビュー当初は900、920ｍで逃げて簡単に捕まっていたのだが、1500ｍに延びて２勝を挙げた。マイペースで運べば渋太さを発揮するタイプだが、認定戦や準重賞・重賞ではなかなか得意の形に持ち込めない現実がある。とはいえ、ここは強力な同型が不在で無理なく主導権が奪える組み合わせ。加えて言えば、僚馬が切り返して２番手に収まる公算が大きい。ゆっくり交わしてくれれば粘闘。

△(９)カピタン…惜しくも新馬勝ちの栄誉こそ逃がしたが、続く２歳１組特別を連勝してすぐに頭角を現した。ただ、認定戦では３着が１回あるだけ。正月の弥富記念で大敗を喫して暗雲が漂ったが、牝馬限定の梅桜賞で見事にカムバックを果たして２着と存在感を示した。距離を克服済みなのは大きいが、時計が平凡だけに大きな肩入れはどうかという側面は残る。あくまでも上位人気馬の失策待ちという狙いになるか。

×(１)ジャズボーカル…８戦２勝の戦績で、勝ったのは２組、１組特別ながら、着差を見ると１秒１差、１秒０差と後続を寄せ付けぬ圧倒的なもの。強さとモロさが同居するのはやはり折り合い面に難点があるからだろう。精神面の成長が待たれるが、ゴールドウィング賞後に放牧へ出した効果があればということに。ただ、追い切りは直前の１本のみで地味な調整。この臨戦過程で走れば今後の視界が開けるが果たして。

×(４)モンデフェリシティ…通算（０３４７）の成績が物語る勝ち味薄タイプだが、すんなり前々で運べれば粘り強いことは弥富記念で証明済み。ただし、このレースは前後半が53秒９－50秒６の極端な上がり勝負だったことは覚えておきたい。前走の梅桜賞ではいつにない差す形で０秒４差５着と好走できた。力を付けている可能性はあるか。いずれにせよ、この相手関係なら好位インに収まる公算が大。軽視は禁物だ。