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【中央所属馬の評価】

　メイショウハリオは帝王賞連覇などＧＩ３勝馬。いずれも先行馬ペースを息の長い末脚できっちり差した。絶頂期に加え【2-0-1-0】と傑出した大井コース適性。道中スローペースならまくりも打てる。死角なし。

　ウィルソンテソーロはダートグレード競走参戦後３連勝、豪快なまくり戦法で、ゴール際の鋭さがある。さらに前２走距離を延ばして抜群のパワーをみせた。父キタサンブラック、成長力はもちろん、JpnＩ即通用の器。

　テーオーケインズは帝王賞を含むＧＩ３勝馬。やや馬場と展開を選ぶ傾向はあるものの、反面狙ったレースでは底力を発揮する。休み明けは【3-0-1-1】と走るし、スローな流れを折り合って直線勝負。

　キングズソードはデビューから一貫ダートで【6-1-1-4】。現状実績不足ながら全兄キングズガードのダート向き血統だが、距離には若干不安がある。末脚勝負で活路を。

　ケイアイパープルはＪＲＡ1800ｍ６勝、ダートグレード競走２勝。ＧＩ級の鋭さは課題残るが、中距離適性と安定感に注目できる。休み明けを叩かれ上積みが期待できるし、砂を被ったりもまれたりしないようにレースできれば。

　ノットゥルノは昨春のジャパンダートダービーを完勝。東京大賞典２着からは争覇圏の評価だが、現実に今季４戦どうにも冴えない近況。気性面で難しいだけに、直前の乗り替わりがどうでるか。

　クリノドラゴンはムラ馬であるのは確かだが、昨年の盛岡ＪＢＣクラシック４着は上がり最速35秒９。続く浦和記念は快勝している。2000ｍはベスト。

【地方所属馬の評価】

　サベージは京浜盃上がり36秒８で大外一気の個性派。今回繰り上がり出走と高いハードルでも、どのみち後方から終い勝負なら善戦の期待はある。３歳の上昇度に期待する手。

　ミヤギザオウは中～長距離志向、前進期待の４歳馬だが、スピード面で進境ひと息。混戦を待って入着狙いか。置かれなければ。

　トランスナショナルはＪＲＡ４勝。芝、ダートともこなしたが、エンジンの掛かりが悪く、金沢転入後もここ一番で好走できない。７歳だけに上積みに疑問。

【解説者の予想】

　ウシュバテソーロは本場アメリカのＢＣクラシックへ挑戦し不在だが、ＪＲＡ勢は熱戦を期待できる顔ぶれがそろった。
　メイショウハリオは６月の帝王賞では道中はいつも同様ほかの有力馬を見るかたちで構え勝負どころで外めから進出。直線の攻防を最後ハナ差だけ制してレース史上初となる連覇を達成した。距離不足と思えた前々走かしわ記念勝ち、さらに遡って３走前の致命的なアクシデントから直線だけで３着に盛り返したフェブラリーＳからも、昨年よりさらにパワーアップは間違いなく、何より今年のＪＢＣが大井2000ｍで行われるのは大きなプラス材料。本質は叩き良化型でも鉄砲実績はあり、休み明けでもＧＩ級３連勝も十分可能だ。
　４歳馬ウィルソンテソーロは今季の新星。今年５月の名古屋かきつばた記念からJpnIIIを３連勝。勢いに乗って今回JpnＩにチャレンジする。ダート路線に転じて【7-0-0-1】と底をみせていないし、父キタサンブラックのイメージからはさらなる上積みも期待できる。菅原明良騎手とともに一気の戴冠があっても不思議ないところ。
　今春の帝王賞で２着クラウンプライドからさらにアタマ差遅れた３着に敗れたテーオーケインズだが、当時ドバイから帰国緒戦でスタート出遅れの不利を思えば負けて強しの内容だった。メイショウ同様帝王賞以来の休み明けになるが、昨年も同じローテーションで盛岡ＪＢＣクラシックを完勝するなど、むしろフレッシュな状態の方が走るタイプ。もちろんこの舞台に不安なく、逆転も視野に。
　ノットゥルノは過去の実績から左回りはひと息の感じがあるし、休み明け９キロ増を含めて前走の南部杯は叩き台の印象。実績十分の大井2000ｍで、馬体が絞れてくれば一変もある。直前の乗り替わりがカギ。ケイアイパープルも白山大賞典を叩いて良化は見込めるが、ＧＩ級に入っての力関係は微妙。ならば重賞勝ちなくても鞍上モレイラ騎手を配したキングズソードか。地方初登場だが、シニスターミニスター産駒ならむしろ魅力が大きい。大駆けあっても。

　◎(7)メイショウハリオ
　○(5)ウィルソンテソーロ
　▲(3)テーオーケインズ
　△(9)キングズソード
　△(4)ケイアイパープル
　△(2)ノットゥルノ