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2023年9月26日   第43回 白山大賞典JpnIII3歳以上オープン (中央・地方全国交流)サラ系一般 別定 (金沢競馬)  

金沢競馬   第10レース   更なる高みを目指す ウィルソンテソーロ
"全国公営競馬専門紙協会 競馬エース 多村誓真"

5-4_kanazawa.jpg【中央所属馬の評価】

 ウィルソンテソーロは芝で芽が出なかったが、3歳の8月に初めてダートを使ったのが大正解。4連勝で挑んだ名古屋城Sは5着だったが、ダートでの敗戦はそのレースのみ。かきつばた記念でJpnI馬ドライスタウトを差し切り重賞初制覇。距離が延びたマーキュリーカップでも2着のテリオスベルに4馬身差をつける圧勝と強さを見せた。更なる高みを目指すべく、ここも勝って弾みをつけたいところ。

 ケイアイパープルは昨年のこのレースの覇者で、同年の佐賀記念も制している。中長距離のダートグレードでの安定勢力である。7歳となった今年の名古屋大賞典でもタイム差なしの2着とまだまだ実力は健在。今回は4月のアンタレスS以来のレースになるが、昨年も2ケ月半ぶりでの勝利であり問題ないはずだ。若い世代に対して、ベテランならではの経験値で立ちはだかる。

 ゴライコウはデビュー3戦目でブリンカーを装着して初勝利。その次走のJBC2歳優駿では9番人気の低評価も、2着に2馬身半差をつける完勝だった。年が明けると、果敢にUAEダービーに挑戦。結果は出なかったが、良い経験になったのではないか。今回は3歳馬ということもあり、51キロの斤量で出走できるのが魅力的である。若さと意外性を武器に、古馬に立ち向かう。

 ペイシャエスは昨年のユニコーンSで重賞初制覇を飾ると、年末の名古屋グランプリをハナ差で勝利し重賞2勝目となった。昨年出走した2度のJpnIでも2着と3着に入り、大舞台でも十分やれることを証明した。ただ、それを考えると今年の3戦はなかなか結果が出ていない。更に今回は別定戦なので、昨年JpnIIを制していることで斤量が他馬よりも重くなる。確かな実力を持った馬だが、その点が鍵となってくるだろう。

 メイショウフンジンは今年に入ってオープン特別、リステッド競走と連勝。高い勝負根性が持ち味で、自身の力を発揮できた時には手応え以上に粘り強い走りを見せてくれる。すんなりと先行できないとやや脆いところもあり展開に注文はつくが、今回は同型が不在で自らの形に持ち込めそうだ。実績面では他の中央馬に比べると見劣る存在ではあるものの、軽視は禁物だ。

【地方所属馬の評価】

 セイカメテオポリスは3歳時の戸塚記念を制した後、1年半以上勝ち星から遠ざかっていた。そんな馬が今年のオグリキャップ記念で久々の勝利を飾ると、大井記念、東京記念も制して現在重賞を3連勝中である。特に東京記念は厳しい競馬を強いられたが、それでも勝ち切ったのが今のこの馬の強さ。5歳を迎えて、心身ともに充実してきた印象を受ける。昨年の4着以上の結果を期待して良い。

 ライトウォーリアは一昨年の太秦Sで後のJpnI馬メイショウハリオに勝利した実績がある。その後不振に陥り、川崎へと移籍。昨年の埼玉新聞栄冠賞を制すると、勝島王冠も制して重賞を連勝。勇躍挑戦した東京大賞典でも5着と健闘。その後も川崎記念、帝王賞でも大崩れなく走っている。JpnIIIにしては相手が揃ったが、恥ずかしくない競馬ができるとみている。

 ミストラルウインドは毎回しっかりと末脚を使える馬で、距離の2100mも合いそうだが、地元の自己条件でも勝ち切れないレースの連続というのが現実。今回の相手では多くは望めない。大畑慧悟騎手はこれがダートグレード初騎乗になる。良い経験にしてほしいところだ。

 サンデーグラスは1800mでも勝利経験はあるが、相当相手関係に恵まれていた。基本的には長い距離は向かないとみている。それだけに2100mのダートグレードでは厳しい。今後の糧となることに期待したい。

 キープクライミングは軽快な先行力が持ち味の馬だが、それもあくまで自己条件ならではの話。重賞になると力不足と言わざるを得ない内容の連続。距離も良いとは言えず、厳しい戦いになるだろう。

 サンレイファイトは長い距離が合うタイプで、百万石賞で3着と健闘。ただ、強い勝ち馬が圧勝して他の有力馬が脱落した展開利が大きかった。距離は良くとも、今回はそれだけでどうこう言える相手関係ではない。

 マーニは中央時代に京都ハイジャンプを制した馬だが、その後は思うようにレースに使えなかった。今年に入って、屈腱炎を発症したことで金沢へ移籍。復帰後2走も良い所のない大敗。もう往年の走りは望めないだろう。

【解説者の予想】

 ドバイWCを制したウシュバテソーロが同時期の日本テレビ盃を復帰戦に定めた。そちらに注目が行きがちだが、こちらも古豪や将来を見据える実力馬が揃い、非常に楽しみな一戦である。基本的にはJRA所属馬の争いとなりそうだが、今年は地方馬のレベルもなかなか高い。JRA勢の牙城を崩すシーンも十分に考えられる。

 ここ2走の内容を評価してウィルソンテソーロを中心視したい。着差はわずかでも先日のオーバルスプリントを制したドライスタウトを差し切ったかきつばた記念、そして500mの距離延長となったマーキュリーカップでは4馬身差の圧勝。ダートでの強さは相当なものであり、今後はGI戦線でも活躍できるとみている馬。ライバル馬も非常に強力であるが、この馬の能力が最上位という判断。

 メイショウフンジンは実績的には見劣る立場だが、今回は過去のダートグレード出走時に苦しめられたテリオスベルが不在。自身の形に持ち込めると判断して評価を繰り上げた。マーキュリーカップでも苦しそうに見えたところからもうひと伸び見せており、力をつけていることを感じた。有力馬たちが牽制してくれるようなことでもあれば、重賞初制覇のシーンがあっても驚けない。

 連覇を狙うケイアイパープルはなるべく揉まれたくないタイプなだけに、外枠に入ったことがプラスに働きそう。逃げ馬を見るように好位の外目で運ぶことができれば、去年の再現も十分に考えられる。強豪相手に戦ってきた経験値はこのメンバーでは最上位。鉄砲実績もある馬なので、上位争いしてくれるはずだ。

 今年の3走が物足りないペイシャエスだが、ジャパンダートダービー、JBCクラシックでも大いに見せ場を作っていた。実力はこのメンバーでもヒケを取らないものを持っている馬で、本来の実力を発揮できれば勝ち負けになるはずだ。あとは斤量の問題がある。他の中央馬と比べて2~3キロ重くなるので、それがどれほど影響してくるかになってきそう。

 地方馬の中では重賞3連勝中のセイカメテオポリスの勢いに注目した。前走の東京記念も2着のランリョウオーの勝ちパターンかと思ったが、きっちりと差し切っての勝利。着差以上に強い内容であった。吉原騎手はライトウォーリアに騎乗するが、地元のトップジョッキーの青柳騎手なら大丈夫だろう。JRA勢に割って入るとしたらこの馬だ。

 ゴライコウは個人的には3着があればという評価。ジャパンダートダービーも海外帰りとはいえ、もっとやれると思っていただけにやや物足りなさを感じた。現状では古馬とかなりの力差がありそう。斤量差は魅力的であるが、有力所の脱落待ちといったところになる。

◎(3)ウィルソンテソーロ
〇(8)メイショウフンジン
▲(9)ケイアイパープル
△(5)ペイシャエス
△(4)セイカメテオポリス
△(1)ゴライコウ

おすすめ買い目

馬単 3→8 8→3 3→9 3→5 3→4 3→1

 

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