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【中央所属馬の評価】
　ペルアアはＪＲＡダート【4-2-0-0】で２勝クラス、３勝クラスを連勝しここが初重賞挑戦。480キロ台の均整がとれた馬体で、1400ｍ25秒台、1700ｍ45秒台のスピードもある。芝で９着あるが、ダートではまだ底を見せておらず、スムーズに運べる外枠もむしろ好材料だ。

　チェイスザドリームはデビューから一貫ダートで【4-1-0-2】。オープン初挑戦の前走も先頭～２番手の正攻法で0.5秒差４着と踏ん張った。カギは距離で、ここまで1000～1400ｍを使ってきたが、コーナー４回の1600ｍは初。1400ｍ24秒台のスピードタイプだけに、時計の掛かる船橋の馬場はカギになる。

　レディバグは昨年の５着馬。サルサディオーネ、ショウナンナデシコの後ろ３番手を進んだが、勝負所で付いて行けなくなった。船橋コースの適性は微妙だが、1600ｍ自体は【1-2-1-1】と悪くない。実際川崎スパーキングレディーＣではショウナンナデシコにクビ差２着。終いのキレ勝負なら。

　ナンヨーアイボリーは繰り上がりで出走。1600ｍ【1-0-0-7】なら守備範囲だが、前走ＴＣＫ女王盃５着（グランブリッジから1.1秒差）を基準にすると能力比較で分が悪い。深い船橋の馬場も減点材料。

【地方所属馬の評価】
　サルサレイアの望みはクイーン賞３、５着の船橋適性だが、近況、年齢から昇り目はイメージしづらい。本質的に中距離向きで、1600ｍは【0-1-1-6】と未勝利。

　リネンファッションはＪＲＡ４勝、転入前にスパーキングレディーカップ、ブリーダーズゴールドカップで２着の実績。今年まだ６歳だが、５歳以降成績も振るわず、転入後馬券圏内はオープンで３着１回のみ。自在型ながら追って甘いところがある。

　レディオスターは前走忙しい浦和1400ｍのティアラカップ４着。道中10番手から直線大外上がり37秒９(メンバー２位)のレース振りは評価できる。【2-0-0-1】の船橋コース適性で善戦期待。

　オーロラテーラーは３歳未勝利で、秋に船橋転入。ここで素質開花した。ただし、近走B2クラスをなかなか勝ちきれない。このメンバーに入ると詰めの甘さがネックになりそうだ。

　クレールアドレは笠松Ｂ級を勝ちきれないだけに、ダートグレード競走では厳しいだろう。

　ナラも意欲的に使えるタフさだけが取り柄となった。船橋コース【0-0-0-7】。非力な430キロ台の馬体には厳しいコースだ。

　ハナウタマジリは昨年の12着馬。地元笠松Ｂ、Ｃ級で善戦レベル。距離も長い。

　ミスティネイルの船橋コース６勝C1～B3クラス。距離は合うが、７歳だけに上積みは疑問。

【解説者の予想】
　現在のダートグレード競走牝馬路線はグランブリッジとヴァレーデラルナの４歳２頭、それに個性派テリオスベルを加えて３強ムード。今回いずれも不在で新生誕生が今回のテーマ。
　ペルアアはここまで通算【4-2-0-1】、ダートは６戦６連対中の素質馬。道中スローで行きたがるのを２番手で追走から直線上がり最速で抜け出し後続を置き去りにした２走前。同様に道中２番手から直線先頭に立ち、最後は流す余裕をみせた前走の今季２戦２勝は強いの一語。
　もともと２歳時にデビュー勝ちと秘める能力は相当だったが、いよいよ軌道に乗った印象だ。今回が初マイル戦に加えて初の地方ダートで楽観視はできないところだが、1800ｍをこなしたスタミナはむしろこのタフな馬場で生きるはず。
　チェイスザドリームも通算【4-1-0-2】と互角。ロードカナロア×アドマイヤムーンの血統らしく1000ｍで２勝はスピードの高さを物語り、初のオープン特別となった前走４着も、牡馬混合で0.5秒差なら及第点の評価。ただ、ペルアアと同じくここが初マイルとなるが、距離延長でスタミナ面がどうか。矢作厩舎だけに何か策があるか。
　レディバグはショウナンナデシコにクビ差まで迫った昨年７月のスパーキングレディーカップ２着だけ走ればここでも争覇圏だが、その後５戦【0-0-0-5】とトーンダウン。半信半疑は否めない。
　ナンヨーアイボリーは地方初登場となったＴＣＫ女王盃は勝ち負けと離された５着。今回先着されたＪＲＡ勢はすべて不在、加えて実績から距離短縮はプラスだろうが、反面420キロ台の小柄な牝馬で現状の船橋ダートが合うかは未知数だ。
　前開催までの馬場なら地方勢にも目はありそうだが、過去の実績からリネンファッションの復活があれば。

◎11 ペルアア
○8 チェイスザドリーム
▲7 レディバグ
△1 ナンヨーアイボリー
△6 リネンファッション