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2022年11月 3日   第12回 JBCレディスクラシックJpnI オープン牝馬サラ系3歳以上 定量 (盛岡競馬)  

盛岡競馬   第10レース   満を持す!ショウナンナデシコ
全国公営競馬専門紙協会 エイカン

3-2_morioka.jpg【中央所属馬の評価】
 ショウナンナデシコは今回の中央馬の中で最多の9勝を挙げている5歳馬。今年に入ってからはすべて地方のダートグレードの競馬で2・1・1・1・1・3着。1月のTCK女王盃(Jpn3)こそテオレーマの強襲に屈したが、その後は4連勝。特に3走前は牡馬とのかしわ記念(Jpn1)。最内枠から先手ながら、テイエムサウスダンにピタリとマークされる楽ではない競馬。それでも直線突き放す快勝だった。秋初戦の前走・レディスプレリュード(Jpn2)を3着と敗れたが、これは向正面でテリオスベルに動かれ、漁夫の利を得たプリティーチャンスに勝たれたとの印象。ここへの叩き台としては悪くない内容だった。距離は1ハロン違うが、今回と同じ左ツーターンで牡馬相手にJpn1を勝っている実力馬。明確に受けて立つ立場。

 グランブリッジは昨年9月デビュー、オールダートのキャリアでまだ7戦の3歳馬。重賞初挑戦の前々走・関東オークス(Jpn2)はそれまでの差し競馬から一転して2番手の積極策。4番人気だったが、直線逃げ馬をきっちり捕まえて3馬身差の完勝だった。続くブリーダーズGC(Jpn3)は古馬との対戦だったが、Jpn2を勝ったことで同斤量。それでも4角先頭の強気な競馬でプリティーチャンスの追撃をクビ差振り切り、見事に同レース史上初の3歳馬の優勝を達成した。今年のメンバーで勢いはこの馬が一番。ただ、今年の盛岡は国内最速と思われた一昨年あたりより時計がかかっており、ダート馬としては小柄なこの馬にはどう出るか。できれば前走のような軽い馬場が希望ではないか?

 プリティーチャンスは全5勝をすべてダートの1800mでマークしている5歳馬。昨秋にオープン入りしていたが、頭角を現してきたのは休養明けの今夏。復帰戦のマリーンSは発馬後手で5着までだったが、続くブリーダーズGC(Jpn3)は終い良く脚を伸ばしてグランブリッジにクビ差まで詰め寄っての2着。そして前走のレディスプレリュード(Jpn2)は道中の他馬の動きに惑わされず好位をキープ。直線脚を伸ばして差し切り勝ち。見事に重賞初制覇を達成した。もとより牡馬との戦いでもみやこS(Jpn3)、アンタレスS(Jpn3)ともに4着と地力は示している馬。ここにきて波に乗ってきた感。

 テリオスベルは今年の春にオープン入りした5歳馬。オープン初戦のスレイプニルS(東京2100m)を10番人気で逃げ切ったところまでは逃げ馬のイメージだったが、盛岡2000mのマーキュリーC(Jpn3)に遠征すると、同型多数、超ハイラップで待機策。向正面で一気に進出し、3角すぎ先頭。最後にバーデンヴァイラーにクビだけ差されて2着だったが、見せ場十分。そして、前走のレディスプレリュード(Jpn2)は後方からスローとみるや、向正面で一気に上げて3角先頭。マーキュリーCの再現のような競馬で2着。鞍上の大胆な騎乗に応えて好勝負を続けている。マーキュリーCは52キロではあったが、牡馬とあと一歩のクビ差。今度は1ハロン距離が縮まるだけに、ツボ一発のマクリが決まれば、押し切る可能性も。

 ヴァレーデラルナは昨年10月デビューの3歳馬。新馬戦のみ芝で4着。以降はダートの中距離で1・2・2・2・2・1・1・1着。前走のトルマリンS(3勝クラス)を快勝し、3連勝でオープンまで駆け上がってきた。3歳1勝クラスで足踏みしていた頃の勝ち馬はハセドン、ノットゥルノ、ペイシャエスだから仕方ない。これらの次着を確保していたのだから、その後の快進撃も頷ける。さて、前走の阪神1800m1分50秒3は重馬場だったとしても、オープンで立派に通用する時計。ここまでスピードにまかせての逃げ切りは1度だけで、砂を被る競馬にも徐々に対応できてきた。500キロ超えの雄大な馬格を誇り、ここで一気にスターダムに躍り出ても不思議ない素材。

 レーヌブランシュはオールダートキャリアの5歳馬。3歳時に関東オークス(Jpn2)、4歳時にレディスプレリュード(Jpn2)を勝っている実力馬。このJBCレディスクラシックは大井1800mの一昨年が5着、金沢1500mの昨年が4着。今回はさらなる上位を目指すが、今年に入ってからの成績は牝馬限定のダートグレード競走を4戦して4・3・3・6着。そして前走がシリウスS(G3)16着。前走に関してはイレ込んで能力を発揮していない模様だが、詰め切れていない点が少々不満。

 アナザーリリックはオール芝キャリアの4歳馬。昨年はNHKマイルC(G1)、秋華賞(G1)に駒を進め、ともに7着。勝ち距離は1600m、1800mで各2勝。桜花賞トライアルのアネモネSを一気の追い上げで勝ち、前走の福島牝馬S(G3)をやはり後方一気の追い上げで重賞初勝利を挙げている。さて、ダート適性だが、スプリントに出走予定のプライルードはひとつ下の半弟。血統的にはこなせていいことになるが、こればっかりはやってみないと…。

【地方所属馬の評価】
 大井のサルサディオーネは中央4勝→地方8勝の8歳馬。重賞8勝のうちダートグレード5勝。2020年にマリーンC(Jpn3)、クイーン賞(Jpn3)、2021年にスパーキングレディーC(Jpn3)と牝馬限定戦を3勝し、その後は2021年の日本テレビ盃(Jpn2)、今年のさきたま杯(Jpn2)と、このところは牡馬相手にも勝利している、現在、地方を代表する実力馬。ここまで左回り(13-9-5-14)に対して、右回りは(0-0-0-11)。右回りが走らないことは周知のところであり、このJBCレディスクラシックは一昨年が大井1800mで7着、昨年が金沢1500mで10着と、右回りの開催で大敗。左回りで行われる今年は年齢的にラストチャンスになるのかもしれない。ショウナンナデシコとはただいま3連敗中だが、うち2戦はこちらが1キロ重い斤量。8月にはビューチフルドリーマーC(盛岡2000m)に遠征してコース経験済み。続く前走の日本テレビ盃(Jpn2)は牡馬相手に55キロで3着と衰え知らず。どうしても目標になる逃げ馬だが、左回りで牝馬限定の定量戦。逃走劇の条件は整っている。

 岩手のゴールデンヒーラーは地元生え抜きの4歳馬。デビュー当初から世代トップで活躍してきた素質馬だが、冬季休養が明けたこの春に1段パワーアップした印象。それでも交流競走では8月の読売レディス杯(金沢1500m)に遠征して差のある3着。まだ全国区では足りないのか…と思われたが、前走の南部杯(Jpn1)では後方から3角発進。外を良く伸び、錚々たる相手に5着に食い込んだ。2歳時から右回りの水沢より、左回りの盛岡の方が遥かに動きがスムーズな馬。春の内容から1800mも守備範囲と思われ、引き続き上位進出の期待がかかる。

【解説者の予想】
 好メンバーが揃ったが、サルサディオーネはもう20戦以上も他馬にハナを譲っていない。この馬がレースをリードすることははっきりしており、これをマークする競馬で3戦3勝なのがショウナンナデシコ。天敵と言わざるを得ない。これを負かす可能性があるのはグランブリッジヴァレーデラルナの3歳勢。続いてこの路線で好勝負を続けるプリティーチャンステリオスベルアナザーリリックは未知ゆえ警戒。

◎(2)ショウナンナデシコ
○(9)グランブリッジ
▲(12)ヴァレーデラルナ
△(3)サルサディオーネ
△(10)プリティーチャンス
△(4)テリオスベル
△(6)アナザーリリック

おすすめ買い目

馬単 2→9 9→2 2→12 12→2 2→3 3→2 2→10 2→4 2→6

 

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