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2022年7月13日   ジャパンダートダービー (大井競馬)  

大井競馬   第11レース   ハピが無敗の3歳ダート王者に
全国公営競馬専門紙協会 日刊競馬

14-1_ooikeiba.jpg【中央所属馬の評価】

 ハピはデビュー3戦3勝の無敗馬。3連勝すべてが1800mである。前走は出世レースと言われている鳳雛ステークスで、スタートひと息で10頭立て8番手からのレースだったが、上がり36秒5、後方から鋭い末脚で完璧な差し切り勝ちだった。レースぶりはまだ子供っぽさが残るものの、能力は抜群。2000mはもちろん歓迎だ。

 ブリッツファングは兵庫チャンピオンシップの勝ち馬。好位を進み、勝負処で先行2頭をひとまくりすると、園田の短い直線で8馬身差。別次元の強さをみせた。同厩のハピを抑えて一気に頂点に昇る可能性もある。父ホッコータルマエとダート王者にふさわしい血統。唯一の敗戦は1600mで、1800m以上では負けなし。こちらも2000mは歓迎だ。

 ペイシャエスはユニコーンステークスの勝ち馬。最後ゴール際の狭い馬群を見事にさばいた。右回りは中山1800mで1勝、バランスのいい中距離血統で今回大井2000mも問題ないだろう。勝負根性に優れ、砂を被る競馬も経験済み。好勝負期待。

 ノットゥルノは芝で4、6着の後、ダートで4戦2勝の連対10割。伏竜ステークスはレース中落鉄の影響、前走兵庫チャンピオンシップで地方の馬場適性にもメドを付けた。パワー型で底力あふれる血統背景。鞍上はこのレース3勝の武豊騎手。

 セキフウは前走ユニコーンステークスで後方からインコースをするすると上り、直線ゴール間際でイン強襲、勝ち馬の勝負根性に屈し2着もクビ差。上り35.5と瞬発力に優れ、狭いラチ沿いも苦にせず伸びた闘志が光る。兵庫ジュニアグランプリに勝ち、全日本2歳優駿4着(1.9差)、さらにサウジダービー2着(0.1差)、UAEダービー8着(1.6差)と地方、海外、ナイターとあらゆる条件を経験済み。混戦で浮上の可能性。

 アイスジャイアントは昨秋のJBC2歳優駿は豪快に差し切ったが、以降全日本2歳優駿9着(3.1差)、兵庫チャンピオンシップ12着(5.9差)と大きく後退の近況。全日本2歳優駿後に骨折が判明し、そこからなかなか立ち直れない。大井2000m向きではあるが、近況からも一変は疑問。

 コマンドラインは新馬戦に勝ち、サウジアラビアロイヤルカップで重賞初制覇と能力の高さが魅力。父ディープインパクトながら母はアメリカでダート1400mのG1を勝っている。今回初ダートになるが、全姉のトレデマンドは芝未勝利の後、ダートに転じて(2-2-0-2)と一変。道中行き足がつけば可能性。このレースで初ダートは、2012年にトリップが2着している。


【地方所属馬の評価】

 リコーヴィクターは羽田盃5着、東京ダービー3着。勝ち切るまでにワンパンチ足りぬ現状だが、サッポロクラシックカップ勝ちなどホッカイドウ競馬での実績を含め、まだ昇り目はある。好位で粘り強く、先手先手の競馬で一矢報いたい。

 クライオジェニックは一転末脚勝負に構えた東京ダービーで2着。父はドバイワールドカップ勝ち馬で、母は岩手の名牝。540キロ台の好馬体を含め、素質は地方競馬では全国レベル。再び行くか、再度末脚勝負か、戦法にも注目したい。

 コスモファルネーゼは前2走上がり37秒台。末脚勝負で開花した中距離型で、どんな展開でも必ず差してくる。それでもここに入ると道中置かれるかもしれないが。まずは善戦目標。

 キャッスルブレイヴは京浜盃6着、東京湾カップ4着、東京ダービー7着と善戦はしているが、スピード面に課題。昨年金星の仲野騎手鞍上も追走厳しい。内枠で脚をためて少しでも上位を。

 トーセンエルドラドは東京ダービートライアルを完勝し本番の東京ダービーは9着。素質、2000mの適性は認めても心身両面でまだまだ若く、モマれ弱さある。ここはひとまず経験を積むレース。

 高知のガルボマンボは高知優駿の勝ち馬。東京プリンセス賞2着のコスモポポラリタ等南関東からの遠征馬を抑えた。高知優駿勝ち馬の参戦は、近年ではナンヨーオボロヅキ、スーパージェットが14着。数少ないガルボの産駒だけに、善戦を期待したいが。

 兵庫のバウチェイサーは兵庫ダービーの勝ち馬。ダートグレード競走では兵庫ジュニアグランプリでセキフウの4着はあるが、以降全日本2歳優駿10着、兵庫チャンピオンシップ10着と、前に行けないとモロい。ここは思い切ってハナ行きたいところだが。


【解説者の予想】

 JRA勢は栗東・大久保龍志厩舎が強力2頭を送り込んできた。

 ハピは新馬戦から3戦3勝で前走鳳雛ステークス勝ち。切れ味が持ち味で、その前走もスタートで後手を踏むも、4コーナー7番手から一頭別次元の伸びをみせて快勝。負かした2着馬が次走2勝クラスで8馬身差圧勝、3着馬も先日2勝クラスを快勝しておりレースレベルは決して低くはない。初の地方ダートは課題も、一部砂を入れ替えて比較的軽い今の大井なら、極端な不利でもない。

 僚馬ブリッツファングは新馬戦7馬身差の大楽勝。ヒヤシンスステークスは一気の相手強化も1人気に支持されながら大敗したが、続く1勝クラスで即巻き返し、前走園田の兵庫チャンピオンシップでは4コーナー先頭から8馬身差の圧勝劇。G1レース9勝のホッコータルマエ産駒らしいパワーを持つ。中~長距離路線で長く活躍できそうな予感がある。

 10着までが0.5秒差と大激戦となったユニコーンステークスを制したペイシャエスは、狭いインに敢えて突っ込む菅原明良騎手の判断も良かった。父エスポワールシチーなら地方ダートはプラスのイメージで、3走前1800m楽勝からも距離も問題ない。

 ノットゥルノはダート転向後2勝2着2回。負けた2戦も伏竜ステークスはレース中落鉄があったし、前走も9キロ増で気持ち重め残りと割り切れば、まだ底はみせていない。鞍上の武豊騎手は05年のカネヒキリ以来、通算で4度目のこのレースの勝利を狙う。

 ユニコーンステークス2着のセキフウも4コーナー12番手からインコースを突き、末脚と勝負根性を同時に示したが、血統からもベストは短距離~マイルか。2000mがプラスとはいいがたいが、混戦になれば。

 地方勢では東京ダービー3着のリコーヴィクター。ホッカイドウ競馬ではサッポロクラシックカップをレコードタイムで制し、JBC2歳優駿ではアイスジャイアントの0.5秒差3着と、このレベルでも通用する力はある。

◎(3)ハピ
○(6)ブリッツファング
▲(7)ペイシャエス
△(14)ノットゥルノ
△(1)セキフウ
△(10)リコーヴィクター

おすすめ買い目

馬単 3→6 6→3 3→7 7→3 3→14 14→3 6→7 7→6 3→1 3→10

 

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