Odds Park 競馬

【中央所属馬の評価】
　(1)ラプタスの前走サマーチャンピオンは、４か月ぶり、急遽乗り替わりも問題なく７馬身差の圧勝。これでJpnIIIは４勝目、小回り1400ｍダートグレード競走の中心であることは間違いない。今回は前走の58.5キロから56キロと斤量面も大きく緩和された。不安とすれば一戦して８着だった左回りだが、長距離輸送、左回り、57キロと初ものづくしだっただけに、それが即ち左回りが敗因とは断定できない。

　(12)テイエムサウスダンは黒船賞で初重賞勝ち。今回４か月半ぶりの実戦になるが、前走かきつばた記念では１番人気に推されるもラプタスに３馬身の差を付けられ２着。４歳の成長力と左回りの適性で差を詰めたいところだ。540キロ前後の大型馬だが鉄砲は利くタイプ。

　(3)サクセスエナジーはサマーチャンピオンでラプタスに７馬身差の完敗にも関わらず、今回も斤量据え置きの59キロで、ラプタスとの斤量差も0.5キロから3キロに広がった。【2-1-0-2】と相性のいい浦和1400ｍではあるが、正直なところ厳しさも否めない。上りの脚は確かだけに、前がやり合う展開が理想だ。

　(7)カツジはニュージーランドトロフィー、スワンステークスと芝重賞２勝の実績だが、ここは初ダート。芝向きイメージのディープインパクト産駒で、スタートにも不安があるだけに、小回り1400ｍの浦和コースが良いとは思えない。

【地方所属馬の評価】
　注目は今年の東京ダービー馬(10)アランバローズだ。その東京ダービーは絶対能力で距離を克服した印象で、２歳時５連勝で全日本２歳優駿を制した走りをみてもおそらくマイル以下がベスト。その速力を生かすにも52キロの斤量は文字通り恵量だ。ただし、出遅れた京浜盃で巻き返しが出来なかったように、自分の形にならなかったときは大敗もありえる。

　同じく52キロの(11)ダノンレジーナは地元浦和【8-2-1-0】と地の利は十分。この相手でもスピードは劣らないし自在性もある。

　(2)ベストマッチョは54キロ。５月のさきたま杯は56キロを背負い、２番手を追走。４コーナーでは一瞬先頭に立ったが、最後はＪＲＡ勢に交わされ0.7差４着。タイム１分25秒６だったが、それだけ走れれば上位争いも十分可能。

　(4)アンティノウスはプラチナカップで、前述のダノンレジーナ、ベストマッチョを破っている。前半60.2と先行争いが激しくなったところ、中団からまくって行って４コーナー先頭、そのまま押し切った。54キロは恵量だけにあとは展開次第。

　４歳の精鋭(6)ティーズダンクは、今期充実の夏を過ごした。マイルグランプリではグレンツェント、モジアナフレイバー、ワークアンドラブらを破り、前走スパーキングサマーカップでは２着も、逃げるサルサディオーネを半馬身の差まで追い詰めた。浦和1400ｍはプリムローズ賞に勝っているが、１分27秒４と遅く、やはりベストはマイル以上だろう。

　(8)グランドボヌールは2019年のサマーチャンピオン勝ち馬。２走前の浦和スプリントオープンでは、不良馬場とはいえ１分24秒１と、レコードに0.3秒の好タイムをマークした。軽い馬場でスピードを生かすタイプだけに、当日の馬場状態次第だ。

　(5)ハイランドピークは前々走さきたま杯での上がり36秒５はいい脚だったが、スタートが悪く、どのみち自らは動けない馬。チャンスが巡ってくるかどうかは展開次第だろう。

　(9)トロヴァオは同じ舞台で行われた、一昨年のＪＢＣスプリント３着馬。浦和1400ｍの条件ベストは確かだが、８歳、近況のレースぶりから、もう上積みは期待しづらい流れに恵まれれば入着も。

【解説者の予想】
　前走のサマーチャンピオンで58.5キロを背負いながら、２着に７馬身差の圧勝だったラプタスが最有力。地方で行われる1400ｍのダートグレード競走５戦４勝と抜群の実績があり、勝負所までしっかり追走できれば、あとは持ち前の瞬発力で一気に後続を引き離すだろう。
　東京ダービー馬アランバローズも、スピードあり距離も合うだろうから、ここも一気に飛ばせば通用する力はあるだろう。自分の形に持ち込めなかった時がカギになるだろう。
　テイエムサウスダンはダート短距離界の新星。黒船賞など1400ｍ【5-1-1-3】と、この路線の中心となりそうな素質を秘める。前回同様、今回も外枠がカギ。
　昨年の勝ち馬サクセスエナジーは59キロがカギ。ティーズダンクの勢いも軽視できない。
　どのみちペースが緩くなることは無さそうな顔ぶれだが、先行争いが激しくなればトロヴァオ、ハイランドピークに出番がやってくるだろう。

◎(1)ラプタス
〇(10)アランバローズ
▲(12)テイエムサウスダン
△(3)サクセスエナジー
△(6)ティーズダンク
△(9)トロヴァオ
△(5)ハイランドピーク