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2011年5月 3日   かきつばた記念 (名古屋競馬)  

名古屋競馬   第10レース   地方制圧へ セイクリムズン
全国公営競馬専門紙協会

nagoya05.jpg【中央馬】
セイクリムズンは当初は芝とダート両方で使われており、皐月賞トライアル・スプリングCにも挑戦したほど(15着)。3歳秋に戦列復帰し、ダートの短距離路線を歩むようになってから本領を発揮してきた。4歳暮れにオープンへ上がってからは(5043)、暮れのカペラS、年初の根岸SとGⅢを連勝し、フェブラリーSでは2番人気に推されたほどである(14着)。これは力量的な壁というより距離の壁? 1400mまでなら確実に力を出してくれるはずだ。高知・黒船賞が中止となって59キロでもオープン特別のコーラルSに出走し、きっちり差し切るあたり、真の力をつけてきているといってもいいだろう。

セレスハントは芝1600mの新馬戦を勝ち、朝日杯まで駒を進めた(8着)が、3歳時はクラシック戦線ではなく短距離路線を選択。夏の古馬戦からはさらにダート路線を歩むようになった。年次こそ違うが、3歳暮れに1000万、1600万特別の御影S連勝は、くしくもセイクリムズンと似かよったところがある。中央場所での重賞勝ちはないが、佐賀のサマーチャンピオン(1400m)と前走の東京スプリント(1200m)という二つのJpnⅢを勝っている。凡走と好走を繰り返して連勝、そしてまた凡走と好走を繰り返して連勝、というのがこの馬のパターン。前走が1着ということは、もしかすると…!?

ミリオンディスクは新馬5着後にブランクがあって兵庫へ移籍した経緯がある。3歳暮れに兵庫で復帰、4歳になって中央へ戻ると、そこからは順調にオープンまで駒を進めてきた。オープン勝ちは5歳春の栗東S。5歳冬にはカペラSで初重賞制覇。6歳の根岸Sでは4歳のセイクリムズン(7着)にクビだけ先着(6着)している。その後は地方のダートグレード路線に転換し③③③①②③③着。北海道SC勝ちやJBCスプリントでも3着だった。休み明けは黒船賞が中止になったので中央場所のオープン特別を使い(11着)、続く東京スプリントも8着に終わったが、0秒6差、0秒7差と大きくは負けていない。昨年3着だったこのレースでそろそろ…。

ガブリンは中距離路線ではもうひとつで、距離を短くしていくことによって持ち味を出せるようになってきたが、その歩みは実にゆっくり。準オープン暮らし2年半、6歳の暮れにようやくオープン入りとなった。直後は③⑤①着と3走目でオープン初勝利を果たしたが、実はその後、中央場で馬券になっていないのだ。が、しばしば矛先を向ける地方のダートグレードレースでは②②②④着。貴重な食いぶちとなっている。今年で9歳。さすがにこれ以上はとうかとも思うが、このかきつばた記念は条件的に悪くないので。

【地方馬】
マルカハンニバルは昨年の夏に名古屋に転入してからはオープンで常に上位争い。前走の東海桜花賞でようやく初重賞をゲットした。中央時の印象からも中距離で前に行って粘り込むタイプと思っていたが、それが1400mで差し切り勝ちだから競馬は分からない。1400mの差す競馬にもだいぶ板についてきた。もしかするとがあってもいい?

タガノブリガデイロは09年秋に中央未勝利で兵庫に移籍すると、500万復帰などを挟みながらも1年あまりで兵庫のオープンまで駆け上がってきた。暮れの兵庫GTではアルドラゴン(6着)、イイデケンシン(10着)に先着(4着)。直接対決とはいえないのでアレだが、ある程度の自信はついたことだろう。兵庫の開催がありながらも木村健騎手が乗りに来たというのなら!?

ラブミーチャンは裂蹄のため、今年の緒戦がここまでズレ込んだ。北海道SCや兵庫GTなどを見ると古馬とやってもスピードはヒケを取らぬが、乗り込みのピッチがようやく上がってきたという段階での一戦となると…。太めも残りそうだ。もちろん相手関係もあるのだが、今回は自分自身との戦いというのが大きい部分を占める。

フィオーレハーバーは兵庫デビュー馬で2、3歳の重賞戦線で大活躍した馬。長期のブランク明けをA2ながら連勝するあたりはさすがだが、古馬になって一線級とまだ手合わせしたことがないのに、ダートグレードに挑戦とは…。岡部騎手に依頼してきたし、素質馬ならとも思うが、それでもさすがにどうだろう。

ナイキハイグレードは09年の羽田盃馬で世代屈指の実力馬。ただ、東京ダービー3着後に8カ月、今度は1年2カ月と長期のブランクが2度。川島正行厩舎が復帰戦をここに選んできたのは不気味だし、意外と仕上がりは良さそうだが、常識的には厳しいところだ。

シルクウィザードは前哨戦の東海桜花賞で善戦。中央オープンから福山へ移って3戦3勝だっただけはある。コース2走目、ペース慣れも見込めるし、中央の格からもそん色はなさそうだが、馬券までとなると…。

シルバーウインドは1400mでの切れ味は東海地区でも屈指の牝馬で、できれば万全の態勢でここに出したかったというのが本音。叩き2走目で上積みはあろうが、まだ中央馬相手にどうにかなる状態ではない。

ゴールドネオは地元のオープンでも展開が向いて2、3着という馬である。距離がいい1900mの名古屋大賞典でも後方から進めて6着止まりだった。1400mでは追走に苦労しそうで、目標の掲示板も遠いだろう。

【レース見解】
ここ4年は中央馬が独占しているかきつばた記念。名古屋大賞典、名古屋グランプリにもいえることだが、これが最近の傾向である。中心はやはり中央馬。その中でも充実一途のセイクリムズンだろう。初めての地方の馬場になるが、名古屋コースはそういう馬に意外とやさしいコース。何とかしてくれそうだ。

相手選びが意外と難しい。名古屋大賞典では5着だったが、距離短縮の東京スプリントで変わったセレスハントか、ここ2頭も着順ほど負けておらず、叩き3走目の変わり身に期待したいミリオンディスクか。中央馬の中ではガブリンがどうしても見劣るが、地方のダートグレードならもう少しやれてもいいのでは。

今年の地方馬は「大将格」ではないが、逆にそれゆえの気楽さがある。地元代表マルカハンニバル、兵庫タガノブリガデイロあたりがうまく立ち回って食い込めないか。

ここ5年連続して逃げ馬が絡んでいる。現状のラブミーチャンではそのあたりにすがるしかあるまい。

 

おすすめ買い目

馬単 9→3 9→1 9→8 9→12 9→10

 

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