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2011年3月21日   名古屋大賞典(JpnIII) (名古屋競馬)  

名古屋競馬   第10レース   エスポワールシチーの走りをとくと堪能
全国公営競馬専門紙協会

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◆中央馬
エスポワールシチーはご存じ2年連続JRAの最優秀ダートホース。デビュー当初は芝を使 われ(1213)。6戦目に小倉芝1200mで未勝利は勝ったが、続く500万7着で芝に見切りをつけられる。これが大きなターニングポイント。小倉の 500万を圧勝すると、1000万特別、1600万特別、オープン特別と4連勝。初重賞となる平安Sでも2着、その余勢を駆って初GⅠとなるフェブラリー Sでも0秒2差4着に食い込み、一躍ダート界屈指の存在に躍り出た。その後は怒濤の6連勝。その中身もジャパンカップダート、フェブラリーS、かしわ記念 連覇、マイルCS南部杯と5つのGⅠ勝ちで、一気に頂点に昇りつめた。

ワンダーアキュートは初めからダート路線を歩んではいたが、最初から華々しい活躍を見せていたわけではなく、勝つにし ても僅差のものばかりであった。が、秋に1600万特別を快勝すると、シリウスS、武蔵野Sも連勝。3歳秋のジャパンカップダートで3番人気に支持された ほどである(6着)。以後、1年近いブランクがあったが、明けてからは①⑩②①着なら、能力的な問題はないとみていいだろう。地方の馬場は⑤⑩着だが、5 着時のジャパンダートダービーはなかなかの好メンバーぞろい、10着は芝並みのタイムでの決着となった東京大賞典だから言い訳はできる。半兄ワンダース ピードは名古屋GP2勝2着1回、名古屋大賞典2着、JBCクラシック0秒1差3着という名古屋巧者。同馬にもその可能性がなきにしもあらず!?

クリールパッションは1800mダートを主戦場とし、その歩みはゆっくりゆっくりしたものといえるか。しかし、札幌開 催になると急に駆け足になり、09年2戦2勝、10年2戦2勝、計4戦4勝という名うての札幌巧者だ。ただ、昨年のジャパンカップダート、今年のフェブラ リーSでそれぞれ0秒6差、0秒9差の6着まで来ていることからして、決して札幌専用車ではない。地方は初だが、名古屋はそういう馬には比較的やさしい コースである。

セレスハントは新馬戦は芝の1600mを勝ち、当初は芝とダートを交互に走ってきたが、古馬と一緒に走るようになる3 歳秋から完全にダート路線へ。距離も1400m中心のローテーションとなる。勝った後、短い間隔で使われたときにポンポンと連勝していることが特徴的だ が、よく見ればムラ駆けタイプなのかなあとも。前走は距離が長いと思われた2000mの佐賀記念で3着。距離に柔軟性がでてきたかと考えたいが、昨年夏の サマーチャンピオン勝ち(1400m)を果たした相性のいいコースだから踏ん張れたとも考えられるし…。サマーチャンピオン勝ち後に南部杯で大敗を喫して いるだけにその可能性を捨て切れないのだ。

◆地方馬
ヒシウォーシイは昨年3月の笠松マーチCから1年間負け知らずの12連勝中。ただ、その中でキングスゾーンは一応負か しているが、マルヨフェニックスとの対戦はなく、ダートグレードはもちろん、超一線級が集まるレースでどうなのかということはずっと言われていた。ついに ここでベールが明かされる。さあ、どれほどの実力をたくわえたのか。
 
イイデケンシンは中央時に全日本2歳優駿を制した馬だが、その後中央での良績は関越Sの2着ぐらい。結局(3119)で、兵庫へトレードされる。その兵庫ではそれなりの活躍を見せているが、思うように使い込めないこともあり、重賞勝ちは福山や笠松の交流重賞に限られているのが現状だ。

ノゾミカイザーは、この馬にしては最近順調に使われており、成績もこの馬なりにまとめている。ただ、地方馬同士で勝ち切れないのに、ここに入ってどうなのか。名古屋生え抜きの馬だけに頑張ってほしいのだが。

ゴールドネオは一時期のスランプからは脱して、自分の力を発揮できる状態にはなっている。ただ、地元馬同士でも2、3着争いに入れるか入れないかといったところ。ここではさすがに…。
 
トウホクビジンは追い込みと決め打ってしばしば3着争いに顔を出していたこともあったが、最近はそんな姿も見られなくなった。牡馬の一線級が相手だと余計に厳しいか。

ナリタブラックはこのところは地元の条件戦でもひと息という内容。後方待機ならひと脚は使うが、圏内までくる力はもう残ってなさそうだ。
 
サムデイシュアーは中央では芝の中・長距離が主戦場。1000万で頭を打って高知にトレードされた。かの地では掲示板を外していないが、(2442)では物足りない。

アプローチアゲンはこれまで7勝しているが、金沢のC級での1勝、浦和の500万交流戦での1勝、あとは高知の条件戦での5勝である。ここではどうすることもできなさそうだ。

◆レース見解
59キロ、アメリカ帰りで4カ月半ぶりなど不安がなくはないエスポワールシチー。南部杯の2着も気に入らないが、あれは直後にアメリカ遠征が控えていたか ら。まずまずの仕上がりを見せているのなら、ここでは力が違うだろう。前走でオープン勝ちしながら中1週で臨んできたワンダーアキュートの意欲は買わなけ ればならないし、GI6着で自信をつけたクリールパッションも初の地方がいいほうに出るなんてことがあっても不思議はないが、ともに差しタイプ。自分で競 馬を組み立ててしまうエスポワールシチーが有利に事を運ぶとみるのが自然だろう。中央馬の中では距離が微妙なセレスハントが一番見劣るが、それでも地方勢 よりはという感じ。なぜかというと、ヒシウォーシイは中間に若干の調整の狂いが生じてしまったから。万全でもどうかといったところで一頓挫あったときては 割り引かざるを得まい。イイデケンシン陣営の気勢も上がらない。ともに前々の競馬でどこまで粘り込めるか。ほかの地方馬に出番はなさそうだ。

おすすめ買い目

馬単 4→7 4→1 4→11 4→12

 

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