【中央所属馬の評価】
二冠馬ナチュラルライズの東京ダービーは、気性面や展開面での不安を逃げというかたちで相殺。それでも楽な展開ではなかったし、見事な完勝で能力は相当なもの。JRA勢のレベルは上がるが、大井の馬場で結果を出してきた経験値の差はアドバンテージ。
ルクソールカフェの前走ケンタッキーダービーはチャレンジに意義か。国内で仕切り直しとなるが、未勝利勝ちからの4連勝は一戦ごとの充実ぶりが際立ったし、ナチュラルライズの三冠を阻止する最有力候補なのは間違いない。鞍上も若手の成長株佐々木大輔騎手。
ナルカミは2戦目こそ昇級して精彩を欠いたが、転厩明け3連勝は文句なし。ここ参戦に向けて負けられない不来方賞も完勝だったし、まだ底をみせていないのも魅力。大井を知り尽くす鞍上戸崎圭太騎手は心強い。
クレーキングは東京ダービー2着。初コースに加えフルゲート大外枠なども考慮なら上々といえるか。展開が変われば、また違った可能性も感じたし、大井二度目で前進の期待も。
ドンインザムードはレパードS勝ちで権利を得たが、ヒヤシンスS、UAEダービーでいずれも3着と能力の片りんはそれなりに示していた。左回りベターの面はありそうだが、一角崩しを警戒。
ハグは重賞でも互角に渡り合える地力は示したが、その前2戦の勝ち馬がいるだけに少し分が悪い感は否めない。ただ、鞍上に川田騎手を配してきて意欲は感じられる。
アドマイヤデイトナの前走ケンタッキーダービーは馬場も厳しかった印象。UAEダービー勝ちはフロックではありえないし、ヒヤシンスS4着も出遅れ考慮なら上々。軽視禁物。
【地方所属馬の評価】
ナイトオブファイアの前走戸塚記念は南関東の代表格を決定づける完勝。羽田盃、東京ダービーでも十分な見せ場をつくったし、三冠の最終戦でなんとか地元の意地をみせたいところか。
ソルジャーフィルドはホッカイドウ競馬の三冠を制し、箔をつけてダート三冠の最終戦に臨む。4着に終わった春の京浜盃からどれだけ地力を強化できているかが焦点になりそう。見せ場は欲しい。
シーソーゲームの前走戸塚記念3着は物足りない結果だが、逃げて目標になったし、休み明けの難しさもあったか。東京ダービー3着は堂々たるレースぶり。フロックはなかったし見限れない。
スマイルマンボの東京ダービーは先手を奪われて展開も厳しかったが、距離が延びてトーンダウンという印象。マイル前後が理想か。前々でどこまで。
カセノタイガーは羽田盃、東京ダービーいずれも11着という結果。三冠目にも駒を進めてきたが、ひとまずひとケタ着順が、この馬なりの目標になるか。
ケンシレインボーは東京ダービー7着はこの馬なりに健闘。ひと夏越しての成長もあれば進境も見込めるが相手強力。今後への糧にしたいところか。
スキャロップはデビュー2連勝もその後は伸び悩む。羽田盃、東京ダービーも14・15着。狙える根拠もなく見送りが妥当。
フレンドローマは東京ダービーで6着と大健闘といえる結果だったが、上位とは決定的な差。黒潮盃での着外は物足りないし、無欲の差しでどこまで。
ユウユウスキーは東京ダービー好走の2頭に割って入った戸塚記念での2着は上々の結果。着実に地力強化している。ただ、さらに相手のレベル上がって厳しい。
【解説者の予想】
三冠達成狙うナチュラルライズが主役。気性面での難しさがあり、昨年は左回りの全日本2歳優駿を落としたが、今年に入り右回り大井に照準を絞り京浜盃・羽田盃・東京ダービーと3連勝。気性的に2000mが課題になると思われた東京ダービーは、スタートから1コーナーまで再三首を上げる仕草をみせながらも横山武史騎手が絶妙にエスコート。単騎逃げから勝負どころでいったん後続を引き付けると、直線内ラチ沿いを伸び後続を封じきった。粗削りな反面、抜群の能力。まだ課題も多い馬だが、ここで世代最強馬を確定させて古馬戦線へ殴り込む。
ルクソールカフェは新馬戦2着のあと、ひと息入れた未勝利戦はレコード勝ち。以降4連勝でヒヤシンスS、伏竜Sに勝ち勇躍ケンタッキーダービーに挑んだが、結果は12着大敗。慣れない環境でスタートで遅れ、追い上げたものの厳しい位置取りでドロドロ馬場のキックバックを浴びた。日本に戻り仕切り直しの一戦だが、ケンタッキーダービーに挑戦していることからも秘める能力は互角以上の評価でいい。初の地方ダートを苦にしなければ上位争いを演じて不思議はない。
ナルカミは春は重賞路線に乗れなかったが、田中博康厩舎に移籍して3戦3勝、前走不来方賞を制していよいよ三冠目に登場する。その不来方賞は道中スローペースに持ち込んだとはいえ、上がり3ハロンも最速でまとめる完璧な立ち回り。盛岡2000m2分01秒2の勝ち時計もレコードと0.4秒差だから額面通りの評価でいい。モマれた際の不安は残るが、控える競馬自体は3走前でクリア。春の勢力図を塗り替える可能性も
東京ダービー2着クレーキングは、道中は5番手追走から直線は外に持ち出し懸命に前を追ったがここは逃げ切った勝ち馬が強かった。とはいえ上がり3ハロン自体でいえばその勝ち馬を0.1秒上回ったし、相手の走りいかんでは逆転可能な範疇だろう。東京ダービー3着シーソーゲームと4着ナイトオブファイアは秋緒戦の戸塚記念で対戦。道中気負った逃げになったシーソーゲームをナイトオブファイアが持ったままで捕らえ、矢野騎手が直線ムチをいれるとあっという間に突き放した。ひと夏越しての成長を感じる走りで、今回あらためてダートグレード競走奪取に意欲か。ただ、後続に差され3着に終わったシーソーゲームもひと叩きされて巻き返して不思議ない。レパードS勝ちドンインザムードも、春一連の戦績からは5人気は盲点だった面ある。ただ、ベストは左回りだけに右回りでこの相手だと。その点がカギになる。不来方賞2着のハグも川田将雅騎手騎乗ならまた違った面も期待できる。
◎(15)ナチュラルライズ
○(13)ルクソールカフェ
▲(5)ナルカミ
△(4)ナイトオブファイア
△(8)クレーキング
△(11)ドンインザムード
△(1)ハグ
△(2)シーソーゲーム
おすすめ買い目
馬単 15→13 15→5 15→4 15→8 15→11 15→1 15→2
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