金鯱賞争奪戦 著名人予想

桜井奈津
桜井奈津
(さくらいなつ)

オッズパークをごらんの皆さま、こんにちは。競輪おたくの桜井奈津です。名古屋競輪場では開場74周年記念『金鯱賞争奪戰』が開催中です。

記念競輪は、いわば各競輪場の生誕祭。タイトルに必ずある○周年記念…今回は開場74周年記念ですが、『開場』である場合と『開設』である場合がありますよね。その違いはなんでしょうか。おそらく、第一回で使われたままを引き継いでいるのだろうな、と思ったのですが、これについてはまだ読み方も違っているので、ニュアンスの違いも伝わってきます。

しかし、そのあと私の頭のなかには『足』と『脚』、『連係』と『連携』…読み方が同じだけど、正しく使えているだろうか、と疑問を感じる単語が浮かんできました。
英語で足はfoot、脚はleg。競輪では『脚』を多く使うのも納得です。これは多くの人が知っていることでしょう。

それでは『連携』と『連係』は?これについては意見が分かれると思います。結論からいうと、どちらも間違いではないのです。様々な媒体をチェックしてみましたが、どちらも使われていました。

ここで、それぞれの言葉の意味を改めて考えてみます。「連携」は、連絡を取り合い、手と手を取り合って作業すること。協同作業。「連係」は、互いに密接な関係を持ち、つながること。物理的な意味で使う場合は「連携」、他者との関係や繋がりを表したい場合は「連係」。

ラインというのは協同作業で、物理的に連なる状態ですからもちろん『連携』であり、そのなかには関係性、心の繋がりや絆がみえるから『連係』。私は『連係』を使うことが多いし、そういう競輪が好きなのです。

話は逸れてしまいましたが、本日は準決勝戦が行われます。それぞれの思惑、ラインの絆、しっかりと読み取って的中に繋げることができればと思います。それでは参りましょう。

第10R S級準決勝

発走時間
15:21
締切予定
15:16

復調しつつある守澤を軸に

二次予選では1守澤を連れて果敢に先行し、きっちりとワンツーで勝ち上がりを決めた9渡邉。名古屋G3は優勝もあり、験の良いバンクだ。そして1守澤はダービーの準決での落車以降、1着がしばらく遠のいていたのだが、この1着を機に調子が戻っていくのを期待できそう。まずはふたたび連係するこの二人に注目し、本線で考えたい。対する力上位の3嘉永は3車のラインとなるが、3嘉永と5中本の連係で近況のワンツー率はデータ上50%程度。展開は8福永か4高橋がまずは先行体制をつくりそれを9渡邉がカマシ、最後に3嘉永の捲りで考えてみた。穴目としては7椎木尾と2武藤の突っ込みに期待して3着に固定して狙ってみたい。4高橋は自力基本だが器用な動きもできるイメージなので、道中の動きには要注意。

車番 選手名 期別 府県 選手名
期別/府県
1 1 守澤 太志 96 秋田 守澤 太志
96/秋田
2 2 武藤 龍生 98 埼玉 武藤 龍生
98/埼玉
3 3 嘉永 泰斗 113 熊本 嘉永 泰斗
113/熊本
4 4 高橋  築 109 東京 高橋  築
109/東京
5 中本 匠栄 97 熊本 中本 匠栄
97/熊本
5 6 山口 貴嗣 82 福岡 山口 貴嗣
82/福岡
7 椎木尾拓哉 93 和歌 椎木尾拓哉
93/和歌
6 8 福永 大智 113 大阪 福永 大智
113/大阪
9 渡邉 雄太 105 静岡 渡邉 雄太
105/静岡
誘導 舘  泰守 舘  泰守

第11R S級準決勝

発走時間
15:57
締切予定
15:52

デキのいい山口を評価

7坂井がライン3車で3平原をつけて、初日の特選同様に先行勝負にでるのかどうか。2取鳥も先行意欲あるが、直近で7坂井と戦った際には2取鳥がBとれていなかったことが少し気になる。そのなかで7月頭の弥彦初日特選では坂井vs取鳥の二分戦で、前にでて突っ張る坂井を強引に叩いた取鳥は単騎ガマシになってしまい苦しい展開だった。このレースも7坂井が先行体制にはいったところを2取鳥がスピード良くカマシ、7坂井が無理に踏み合わず、冷静に後方から仕掛ける1山口に合わせて踏む展開ならば5桑原が牽制もしつつ3着というかたちでひとつめのフォーカス。もうひとつは力上位の3名をBOX。最後に、1山口が早めに仕掛け地元の9岡本がしっかりと食いつけば中部折り返しも抑えておきたい。

車番 選手名 期別 府県 選手名
期別/府県
1 1 山口 拳矢 117 岐阜 山口 拳矢
117/岐阜
2 2 取鳥 雄吾 107 岡山 取鳥 雄吾
107/岡山
3 3 平原 康多 87 埼玉 平原 康多
87/埼玉
4 4 金ヶ江勇気 111 佐賀 金ヶ江勇気
111/佐賀
5 桑原 大志 80 山口 桑原 大志
80/山口
5 6 新納 大輝 103 鹿児 新納 大輝
103/鹿児
7 坂井  洋 115 栃木 坂井  洋
115/栃木
6 8 小林 大介 79 群馬 小林 大介
79/群馬
9 岡本  総 105 愛知 岡本  総
105/愛知
誘導 金子 貴志 金子 貴志

第12R S級準決勝

発走時間
16:35
締切予定
16:30

新田、三谷中心に。穴は山田!

1伊藤はライン3車となったが、先行というよりもヨコもできたり位置をとって捲ったりと器用なタイプ。このメンバーで主導権は、ライン二車でも4南潤になりそう。番手をまわる7三谷は二次予選で打鐘4コーナーあたりから捲っていき、けん制耐え結果番手にハマり、前をかわすという内容。三谷らしい諦めない走りをみられた印象。4南の先行ならば展開も向きそうなので、連に絡めたい。
スピードある2新田をマークするのは昨日同様9岡村。捲りの展開になると追走が危うい場面もありそう。穴となるのは8山田で、好位確保からの鋭い捲り追い込みは魅力。二車単で8山田の頭まで抑えたい。

車番 選手名 期別 府県 選手名
期別/府県
1 1 伊藤  旭 117 熊本 伊藤  旭
117/熊本
2 2 新田 祐大 90 福島 新田 祐大
90/福島
3 3 木暮 安由 92 群馬 木暮 安由
92/群馬
4 4 南   潤 111 和歌 南   潤
111/和歌
5 坂本健太郎 86 福岡 坂本健太郎
86/福岡
5 6 北村 信明 93 徳島 北村 信明
93/徳島
7 三谷 竜生 101 奈良 三谷 竜生
101/奈良
6 8 山田 雄大 117 埼玉 山田 雄大
117/埼玉
9 岡村  潤 86 静岡 岡村  潤
86/静岡
誘導 伊藤 正樹 伊藤 正樹

オッズパークをごらんの皆さま、こんにちは。競輪おたくの桜井奈津です。名古屋競輪場では開場74周年記念『金鯱賞争奪戦』が開催中です。

私は愛知県名古屋市で生まれ、育ちました。『金鯱(=金のシャチホコ)』は名古屋のシンボル。金鯱には金の大判を引き延ばした金の板が貼られているのですが、この金を現代の相場で換算するとそのお値段はなんと、14億だとか。江戸時代中期には、藩の財政が苦しくなると、この『金のうろこ』が当てにされていたという話もあります。財政難になるとこの金のうろこを削って薄くして、金の純度を落としたものと取り替える、ということを繰り返していたのです。つまり金鯱は煌びやかで名古屋の象徴でありながらもその昔、まさに"身を削って"人々を支えてくれてきたんですね。

さて、ここで昨日行われた3つの準決勝戦を振りかえります。まず10RはJで後方から仕掛けて2角あたりで高橋選手を叩ききった渡邉選手が、二次予選に続き守澤選手とのワンツーを決めました。福永選手、嘉永選手もHあたりからすかさず巻き返しを狙う展開になるのですが‥3コーナーあたり、捲ってくる嘉永選手をしっかり牽制しうちに切り込んできた福永選手も片付けた守澤選手は、かなり状態上向いてきているようにみえました。そして道中うまくコースつきながら3着に入った武藤選手。決勝戦へと進んだのはこの3人でしたが、このレースでは福永選手の気配の良さも感じました。
11Rはやはり取鳥選手の先行で、無理に踏み合わず出させて中団を確保したのが坂井選手と平原選手の関東ライン。ここまでは昨日のコラムの予想通りの展開だったのですが、3番手から坂井選手の車が牽制も受けてなかなか進まず。6番手で脚をためていた山口選手が外まわされながらもさすがという1着に届き、逃げた取鳥選手をマークした桑原選手が2着。取鳥選手は微差の3着に逃げ粘りました。
最終12Rでは南選手をマークした三谷選手が落車してしまうアクシデントがあり、それを避けた影響もあってか新田選手の仕掛けに岡村選手が連係を外してしまいました。伊藤選手が道中の位置どり、判断うまく2着で南選手が3着の高配当となりました。

本日最終日はいよいよ決勝戦が行われます。細切れ戦となりましたが、単騎勢も動ける若手が揃っていて楽しみな一戦。ある意味では"身を削って"力をつけ、チャンスが訪れた選手。金鯱は一体誰に微笑んでくれるのでしょうか?それでは全力で予想していきましょう!

第10R S級特秀

発走時間
15:21
締切予定
15:16

動き良かった福永を絡めたい

まさかの準決敗退となったS班の9平原。今日は1山田に再び前を託し、3番手には5木暮まで続くライン3車。この山田ー平原は2次予選で連係し、平原がしっかり車間切り援護し抜け出し1着。逃げた山田も3着に粘ることができたレースだった。ここも山田が主導権を握りそうで、単騎6小川はここ追走からになるか。対する7小松崎は今シリーズ、積極的に動いた方が良い着に繋がっているイメージもあるので、後方になると早めの巻き返しも考えられるかもしれない。注目しているのは4福永で、地元の3岡本をつけている。二車だし強引な先行策はなくとも、準決勝戦のように前々に攻めながらレースができるところは魅力だしそのときは3岡本にもチャンスあり。

車番 選手名 期別 府県 選手名
期別/府県
1 1 山田 雄大 117 埼玉 山田 雄大
117/埼玉
2 2 岡村  潤 86 静岡 岡村  潤
86/静岡
3 3 岡本  総 105 愛知 岡本  総
105/愛知
4 4 福永 大智 113 大阪 福永 大智
113/大阪
5 木暮 安由 92 群馬 木暮 安由
92/群馬
5 6 小川 丈太 111 徳島 小川 丈太
111/徳島
7 小松崎大地 99 福島 小松崎大地
99/福島
6 8 中村 浩士 79 千葉 中村 浩士
79/千葉
9 平原 康多 87 埼玉 平原 康多
87/埼玉
誘導 舘  泰守 舘  泰守

第11R S級特秀

発走時間
15:57
締切予定
15:52

力ある嘉永が軸

1青野がライン4車で、積極策になりそう。今節2勝を挙げている9竹内はどちらも、先行した小松崎をゴール前でかわしての1着だった。従って展開向くのはやはりまず9竹内だが、脚力上位の5嘉永のカマシが強烈、早めの仕掛けならば2中本がかわす。最後に3隅田のまくり追い込み届くかどうか、という展開で考える。力上位3人のボックスと、3着次第で高配当のところを狙って。

車番 選手名 期別 府県 選手名
期別/府県
1 1 青野 将大 117 神奈 青野 将大
117/神奈
2 2 中本 匠栄 97 熊本 中本 匠栄
97/熊本
3 3 隅田 洋介 107 岡山 隅田 洋介
107/岡山
4 4 竹村 勇祐 96 秋田 竹村 勇祐
96/秋田
5 嘉永 泰斗 113 熊本 嘉永 泰斗
113/熊本
5 6 佐々木則幸 79 高知 佐々木則幸
79/高知
7 小林 大介 79 群馬 小林 大介
79/群馬
6 8 志村 龍己 98 山梨 志村 龍己
98/山梨
9 竹内 智彦 84 宮城 竹内 智彦
84/宮城
誘導 金子 貴志 金子 貴志

第12R S級決勝

発走時間
16:35
締切予定
16:30

取鳥の先行策。単騎で気になるのは‥

いよいよ決勝戦!ここはかなり細かく分かれるかたちとなった。二車だがラインができ、3日間先行勝負に出ている6取鳥が信頼置く2桑原と逃げる展開で、まずはここへ単騎勢が乗っていきそう。特に4伊藤がここをまずは追走し、チャンスを伺う。そこを1渡邉が反撃。調子の良い6取鳥を叩くのは楽でない。9新田は力・実績ともにメンバー中で上位の存在ではあるが、並走したりと位置拘った動きの中で、少々精彩を欠いているようにもみえるがどうだろうか。地元地区で抜群のデキの3山口は単騎。位置が若干後方になったとしても脚をためて持ち前のセンスと脚力で優勝掴みたい。穴は8南で、冒頭で触れたまさに"身を削りながら"先行で近畿を引っ張ってきた選手が単騎となった。警戒されず好位まわっていれば縦足光る。

車番 選手名 期別 府県 選手名
期別/府県
1 1 渡邉 雄太 105 静岡 渡邉 雄太
105/静岡
2 2 桑原 大志 80 山口 桑原 大志
80/山口
3 3 山口 拳矢 117 岐阜 山口 拳矢
117/岐阜
4 4 伊藤  旭 117 熊本 伊藤  旭
117/熊本
5 守澤 太志 96 秋田 守澤 太志
96/秋田
5 6 取鳥 雄吾 107 岡山 取鳥 雄吾
107/岡山
7 武藤 龍生 98 埼玉 武藤 龍生
98/埼玉
6 8 南   潤 111 和歌 南   潤
111/和歌
9 新田 祐大 90 福島 新田 祐大
90/福島
誘導 伊藤 正樹 伊藤 正樹
桜井奈津

【プロフィール】
桜井奈津(さくらいなつ)

2016年の某新聞社ミスコンでグランプリをとったことをきっかけに、公営競技に携わるようになる。2017年には競輪の予想・妄想の魅力にどっぷりとハマり、とにかく飯より車券。旅打ちが好きで各地へ脚を運び、2019年には競輪場全43場を制覇。曾祖母が女賭場師だったらしいという縁もあり、自分では博才があると思い込んでいる。

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