東は強いが…山田の総力戦で
何とも強力なラインが出来上がった東日本勢。1吉田に9佐藤となると、なかなか切り崩すのは難しいと言わざるを得ないところだが、ここで真価が問われるのは5山田。この2日は林大悟、松浦と目標がある中でのレースが続いた中で、今日は自分で突破口を見つけなければいけない総力戦。まだ確かに反応が遅れるところはあるのだが、しっかり位置を確保して捲りをというところか、もしくは、自分自身が復調途上だと感じているなら、ここもう思い切って先行して後ろの2荒井に捲くってもらっても構わないというレースもあるのでは?1吉田と9佐藤の組み合わせから5山田というのは必要だが、2荒井の番手捲りも少し抑えつつ考えてみたい。
枠 | 車番 | 選手名 | 期別 | 府県 | 選手名 期別/府県 |
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1 | 1 | 吉田 拓矢 | 107 | 茨城 | 吉田 拓矢 107/茨城 |
2 | 2 | 荒井 崇博 | 82 | 佐賀 | 荒井 崇博 82/佐賀 |
3 | 3 | 島川 将貴 | 109 | 徳島 | 島川 将貴 109/徳島 |
4 | 4 | 櫻井 正孝 | 100 | 宮城 | 櫻井 正孝 100/宮城 |
5 | 山田 英明 | 89 | 佐賀 | 山田 英明 89/佐賀 |
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5 | 6 | 藤田 昌宏 | 82 | 岡山 | 藤田 昌宏 82/岡山 |
7 | 池田 憲昭 | 90 | 香川 | 池田 憲昭 90/香川 |
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6 | 8 | 内山 雅貴 | 113 | 静岡 | 内山 雅貴 113/静岡 |
9 | 佐藤慎太郎 | 78 | 福島 | 佐藤慎太郎 78/福島 |
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誘導 | 飯塚 隼人 | 飯塚 隼人 |
総合力は文句無しに平原だが
どうしてこんなに簡単に中団が取れてしまうのか…笑。敵のラインの選手達が1平原に位置を譲っているんじゃないか?と錯覚してしまいそうになるくらいになるときもあるのだが…。ただ、ここそんな簡単にはいかないのでは?というメンバーが揃った。3稲川は何がなんでも1平原よりは前にいなければ話にならないし、9町田の持久力は軽視できない。1平原が5番手だったとして、道中で3稲川が波を作ったときに煽りはあるかもしれない。加えて、昨日のレースを見ていると5木暮に追走の不安が。1平原からいくにしてもスジは外して、9町田にのる4橋本や、あとは北日本両者の絡みで狙ってみたい。3稲川はタテが不足している分、3着までの評価で。
枠 | 車番 | 選手名 | 期別 | 府県 | 選手名 期別/府県 |
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1 | 1 | 平原 康多 | 87 | 埼玉 | 平原 康多 87/埼玉 |
2 | 2 | 守澤 太志 | 96 | 秋田 | 守澤 太志 96/秋田 |
3 | 3 | 稲川 翔 | 90 | 大阪 | 稲川 翔 90/大阪 |
4 | 4 | 橋本 強 | 89 | 愛媛 | 橋本 強 89/愛媛 |
5 | 木暮 安由 | 92 | 群馬 | 木暮 安由 92/群馬 |
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5 | 6 | 松田 治之 | 73 | 大阪 | 松田 治之 73/大阪 |
7 | 小松崎大地 | 99 | 福島 | 小松崎大地 99/福島 |
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6 | 8 | 岡田 泰地 | 100 | 栃木 | 岡田 泰地 100/栃木 |
9 | 町田 太我 | 117 | 広島 | 町田 太我 117/広島 |
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誘導 | 佐々木翔一 | 佐々木翔一 |
昨日は兄、今日は弟!
昨日は山田兄を連れて積極的に動いていった9松浦。今回は武雄記念ということもあって、ここ9松浦がしっかり先手を取りに行くという流れになる可能性が高いのでは、と見ている。そこに襲いかかっていくのは、奈良記念で遺恨を残す形になった2三谷。自分の庭で9松浦に恥をかかされて、このまま黙っている訳にもいかないだろう。後ろに7村上が控えているということもあって、ここも強気に前へ前へ踏んでいくレースになりそう。長引けば関東勢や中部両者にチャンスも??穴目ボックスで超高配当を狙ってみたい。
枠 | 車番 | 選手名 | 期別 | 府県 | 選手名 期別/府県 |
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1 | 1 | 山田 庸平 | 94 | 佐賀 | 山田 庸平 94/佐賀 |
2 | 2 | 三谷 竜生 | 101 | 奈良 | 三谷 竜生 101/奈良 |
3 | 3 | 長島 大介 | 96 | 栃木 | 長島 大介 96/栃木 |
4 | 4 | 柴崎 淳 | 91 | 三重 | 柴崎 淳 91/三重 |
5 | 諸橋 愛 | 79 | 新潟 | 諸橋 愛 79/新潟 |
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5 | 6 | 大坪 功一 | 81 | 福岡 | 大坪 功一 81/福岡 |
7 | 村上 義弘 | 73 | 京都 | 村上 義弘 73/京都 |
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6 | 8 | 岡本 総 | 105 | 愛知 | 岡本 総 105/愛知 |
9 | 松浦 悠士 | 98 | 広島 | 松浦 悠士 98/広島 |
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誘導 | 池田 浩士 | 池田 浩士 |
魚を捌くには一にも二にも包丁の切れ味です!
刃がこぼれていたり、錆びていたり、鈍っていたりすると、切れるものも切れません。
なので一流の職人さん達は、毎日毎日
仕事の終わりに包丁を研ぐんです。
砥石の上で包丁を
何度も何度も滑らせて
指先で切れ味を確認する作業。
きっとどんなに疲れていても
この作業を怠ることはないでしょう。
最近はスピードとパワーの競輪なんて言われる事が多くて、捌きの職人さんが脚光を浴びる機会は本当に減ってしまいました。
しかし、そんな時代にあっても
稲川職人、そして諸橋職人は
きっと毎日毎日、来たるべき時の為に
包丁を研いでいたんでしょう。
武雄記念3日目の準決勝
稲川職人がまずターゲットにしたのは平原をマークする木暮です。
平原の仕掛けに懸命に付いていこうとする木暮を捌き、平原を単騎捲りに。
そして次のターゲットは守澤です。
平原の後ろでシメシメという状態になっていた守澤の一瞬のスキを付いて2度目の捌きが炸裂!最後に外伸びて一着ですよ!
大阪と言えば有名なのは堺の包丁!
いやぁ、稲川職人お見事な仕事でございました。
そして、負けじと見せてくれたのは
諸橋職人です。
諸橋職人のターゲットは松浦。
いやはや、昨日の松浦は完全に諸橋職人にやられたと言っても過言ではないでしょう。
最初の一発目の捌きで松浦の勢いを少し削いでおいて、ラスト4角で岡本を捌いたことによる煽りで、松浦がいけなくなるという。
いやぁ、実に職人らしい立ち回り、こちらもお見事でございました。
しかし、私、職人の仕事は存分に堪能させて頂きましたが…
11レースも12レースも
大惨敗でございます。
特に12レースは100万近い払戻金で…
『そんなん誰が当たるねん!』というレースになってしまい…
職人の仕事、観戦料は
結構お高くつくもんなんですね…トホホ。
地元荒井はさすがに無風か…
山田英との決勝進出はならなかった1荒井。しかし、この地元記念に強いのは誰もが知るところで、ここは3林の先行が濃厚。最終日キッチリと一着で締めくくるというシナリオになりそう。単騎三人いるものの、さすがに強面1荒井に捌きの勝負というのもないだろう。問題は3林が残るかどうか?というところだが、多少1荒井が残しにいって2着というよりは3着は考えておきたいところ。いつもお世話になっている闘将こと佐々木明彦さんの得意技『ハサミ車券』も駆使しつつ、2着は9松岡への突き抜け目、そして別線の絡みで狙ってみたい。
枠 | 車番 | 選手名 | 期別 | 府県 | 選手名 期別/府県 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | 荒井 崇博 | 82 | 佐賀 | 荒井 崇博 82/佐賀 |
2 | 2 | 隅田 洋介 | 107 | 栃木 | 隅田 洋介 107/栃木 |
3 | 3 | 林 大悟 | 109 | 福岡 | 林 大悟 109/福岡 |
4 | 4 | 黒田 淳 | 97 | 岡山 | 黒田 淳 97/岡山 |
5 | 柴崎 淳 | 91 | 三重 | 柴崎 淳 91/三重 |
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5 | 6 | 藤田 昌宏 | 82 | 岡山 | 藤田 昌宏 82/岡山 |
7 | 佐藤 一伸 | 94 | 福島 | 佐藤 一伸 94/福島 |
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6 | 8 | 三登 誉哲 | 100 | 広島 | 三登 誉哲 100/広島 |
9 | 松岡 貴久 | 90 | 熊本 | 松岡 貴久 90/熊本 |
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誘導 | 佐々木翔一 | 佐々木翔一 |
三谷のリベンジが果たして…
準決勝あと一歩及ばず4着に終わった1松浦だが、道中かなり絡まれる展開で、逆に言うとあれだけ厳しい中で最後4着まできたのは、1松浦だからこそ、という言い方もできる。ここは5町田の番手から抜け出すところが基本になってくるのはくるのだが…どうしても勘繰ってしまいたくなるのは、先日の奈良記念の準決勝。脇本の番手を1松浦に奪われて、地元で1松浦に大恥をかかされた3三谷が何としてもリベンジを!という思いがあるのなら、ここかもしれない。意地でも5町田のハコで1松浦とやり合うようなら、2小松崎の一撃はあるかもしれない。1-5は抑え程度にしておいて、3三谷と1松浦のハコ争いからの穴車券を勝負目に狙ってみたい。
枠 | 車番 | 選手名 | 期別 | 府県 | 選手名 期別/府県 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | 松浦 悠士 | 98 | 広島 | 松浦 悠士 98/広島 |
2 | 2 | 小松崎大地 | 99 | 福島 | 小松崎大地 99/福島 |
3 | 3 | 三谷 竜生 | 101 | 奈良 | 三谷 竜生 101/奈良 |
4 | 4 | 池田 憲昭 | 90 | 香川 | 池田 憲昭 90/香川 |
5 | 町田 太我 | 117 | 広島 | 町田 太我 117/広島 |
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5 | 6 | 中村 昌弘 | 81 | 広島 | 中村 昌弘 81/広島 |
7 | 橋本 強 | 89 | 愛媛 | 橋本 強 89/愛媛 |
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6 | 8 | 中村 圭志 | 86 | 熊本 | 中村 圭志 86/熊本 |
9 | 和田健太郎 | 87 | 千葉 | 和田健太郎 87/千葉 |
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誘導 | 飯塚 隼人 | 飯塚 隼人 |
何とも不穏な決勝戦。ここも捌きがキーワードに?
一見、関東勢の4車結束で盤石のシフトができたようにも見えるのだが…簡単に4人できれいに出切ってしまえるとは、とても思えない。冒頭にも書いたように捌きの職人2稲川が黙って関東勢を出すとも思えないし、6櫻井もどちらかというと柔軟性のあるタイプ。とにかく、ごちゃごちゃになって大波乱、という結末に期待するのが面白そう。まず、後ろがもつれるなら9吉田がまんまと残ってしまう可能性に。プラス昨日同様、2稲川が前で捌いていくのなら4村上の台頭。そして、もつれには滅法強い7諸橋。そして、ここ一番の勝負強さで1佐藤。基本はこの4人のボックスだが…もう少し資金に余裕があって5人にできるなら、そこに今節ツキのありそうな8大坪の絡みで夢車券を!展開ごちゃごちゃならもうボックスで狙うしかないでしょう!
枠 | 車番 | 選手名 | 期別 | 府県 | 選手名 期別/府県 |
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1 | 1 | 佐藤慎太郎 | 78 | 福島 | 佐藤慎太郎 78/福島 |
2 | 2 | 稲川 翔 | 90 | 大阪 | 稲川 翔 90/大阪 |
3 | 3 | 平原 康多 | 87 | 埼玉 | 平原 康多 87/埼玉 |
4 | 4 | 村上 義弘 | 73 | 京都 | 村上 義弘 73/京都 |
5 | 木暮 安由 | 92 | 群馬 | 木暮 安由 92/群馬 |
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5 | 6 | 櫻井 正孝 | 100 | 宮城 | 櫻井 正孝 100/宮城 |
7 | 諸橋 愛 | 79 | 新潟 | 諸橋 愛 79/新潟 |
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6 | 8 | 大坪 功一 | 81 | 福岡 | 大坪 功一 81/福岡 |
9 | 吉田 拓矢 | 107 | 茨城 | 吉田 拓矢 107/茨城 |
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誘導 | 池田 浩士 | 池田 浩士 |
1972年5月17日生。関西・名古屋などでFMのDJを経て、競輪の実況アナウンサーへ。実況歴は18年。最近はミッドナイト競輪in小倉を中心に活動中。番組内では「芸術的なデス目予想」といういいのか悪いのかよく分からない評価を視聴者の方から頂いている。
3月に行われたウィナーズカップ、初日の出走表を見た時、そこに山田英明という名前が書いてあるのを見て、自分の目を疑いました。
2月の全日本選抜競輪で落車して骨盤を骨折。そんな大怪我を負い、確か半年はかかるだろうなんて言われていたんですから。
なのに、僅か1ヶ月で実戦に帰ってくるなんて
とてもじゃないですが、信じられない思いでした。
骨盤骨折で個人的に印象に残っているのは武田豊樹選手。めちゃくちゃ強かった選手が一つの怪我をきっかけに、長期に渡ってなかなか思うようにいかなくなる、という事は珍しいことではありません。
武田選手にとっては、この骨盤骨折というのはとても厳しい試練だった…いや、今もその試練と戦っているのかも知れません。
その印象がとても強くあったので、山田選手も
相当過酷な日々を過ごさなければいけないのだろう…と。
確かにウィナーズカップの時は強行出場といった感じは否めなくて
『さすがに無理しすぎだよ〜』
なんて思っていましたが、先週、佐世保での山崎賢人選手の踏み出しに追走し、ワンツーを決めた準決勝なんかを見ていると
『まだ俺はここで終わるわけにはいかないんだ』という執念が伝わってくるようで、胸が熱くなりました。
タイトルに手が届くところ
グランプリまであと一歩
そんな年もありました。
しかし、これまではその一歩が足りませんでした。
母性本能をくすぐる優しい笑顔の裏に、我々では想像もつかないような悔しい気持ちがきっと隠れているんでしょう。
いかにも悲劇のヒーローといった雰囲気を感じる時もありますが、前述した通り
このまま終わるわけにはいかないんだ!
という強い思いが秘められているのは間違いないでしょう。
2月に骨盤を折ってまともに歩けなかった男が
2ヶ月後の地元記念ここまで2連勝!
山田英明、復活物語のプロローグは
この武雄記念かもしれません!