鳳凰賞典レース 著名人予想

橋本悠督
橋本悠督
(はしもとゆうすけ)

噛ませ犬…
ウィキペディアで調べたところ、こんな記載がありました。  

噛ませ犬(かませいぬ)とは、本来は闘犬において調教する犬に噛ませて自信を付けさせるためにあてがわれる弱い犬のことである。

まあ、ボクシングなんかの格闘技でもよく使われる言葉ではありますが…
強い格上選手にあてがわれた相手としては、きっと心中穏やかではないでしょう。

「新年早々、舐めんなよ!どー考えたって、相手が悪すぎるじゃないか!どうして、何で、俺が、二次予選の段階でこんな強い相手と真っ向勝負しないといけないんだよ!こんなの…こんなの…勝ち上がられへんやーん!」

という…

そして、それは競輪の場合、大抵
最終レースに地元優遇番組として組まれる事が多いのですが、昨日の二次予選に関しては
今節のメンバーがあまりにも豪華過ぎる為に
立て続けに起こってしまいました。

新田祐大選手にあてがわれた矢野昌彦選手
吉田拓矢選手にあてがわれた木村弘選手
清水裕友選手にあてがわれた武田亮選手

もう、何と言っていいのやら…

昨日の9〜11レースを振り返ってみると
とにかく相手が強いんでダメで元々!いけるだけいってやれ!といったような悲壮感すら漂う先行が印象的でした。

しかし…平原選手には…
多分、番組を組んだ方からすると、平原選手に最大限の敬意を払ったんだと思います。

「平原さん、二次予選には若手の、それも同県の、いきのいい選手をご用意させて頂きました。決勝戦にしっかり勝ち上がる為には、ここてちょっとゆっくりして頂いて…」

みたいな思いもあったのかもしれません!

しかし、結果的にそれが裏目に出てしまいました。伊藤選手の番手のレースで平原選手がまさかのアクシデント。そして、多くの人が思い切っていくだろうと思っていた伊藤選手が捲り追い込みで一着まで届いてしまうという…

いやぁ、今回の立川記念は
メインディッシュになり得る食材が豊富にあり過ぎて、どんな料理を作るのがベストなのか?
番組構成を担当するシェフの嬉しい悲鳴というか、そんなのが聞こえてきそうです。

特に、難しいのは今日からですよ。
平原選手不在とはなりましたが、それでも超難解な準決勝!

頭をヒネってしっかり考えて…
いくしかないですね〜。

新年早々、いきなりの正念場です!

第10R S級準決勝

発走時間
15:25
締切予定
15:20

新田は強いが…果たして

ここは1新田が格上と見て間違いないレース。昨日も中団をしっかり確保して余裕を感じる立ち回りだったことを考えると、やはり相当な人気になってくるだろう。ただ、中団狙いのレースになるならば、3桐山あたりと位置取りがバッティングする可能性もあり、そうなると危険な面があるのも否めない。そうなってくると面白いのが7太田が思い切って主導権を握ったケース。後ろは信頼感抜群の2小倉が控えているし、その2小倉も2日目はキッチリと清水を差し切っている。勿論1新田のアタマも押さえておくが、軸は2小倉の絡みで勝負してみたい。穴は混戦時に飛び出す8小川の一撃を。

車番 選手名 期別 府県 選手名
期別/府県
1 1 新田 祐大 90 福島 新田 祐大
90/福島
2 2 小倉 竜二 77 徳島 小倉 竜二
77/徳島
3 3 桐山敬太郎 88 神奈 桐山敬太郎
88/神奈
4 4 高久保雄介 100 京都 高久保雄介
100/京都
5 五十嵐 力 87 神奈 五十嵐 力
87/神奈
5 6 飯尾 主税 81 静岡 飯尾 主税
81/静岡
7 太田 竜馬 109 徳島 太田 竜馬
109/徳島
6 8 小川 賢人 103 福岡 小川 賢人
103/福岡
9 菊地 圭尚 89 北海 菊地 圭尚
89/北海
誘導 古川 宗行 古川 宗行

第11R S級準決勝

発走時間
15:59
締切予定
15:54

関東が強力過ぎて逆に…

冒頭のコラムでも書いたように、強力なラインが一つあると、相手としては開き直って勝負するしかない、という精神状態になりそうなレース。確かに1坂井ー7吉田のラインが強力で、早めに1坂井が行ってくれたら完全に関東勢でということになるのだが、今節先行で、末も安定している6格清あたりがそんなに簡単に関東ラインの好きにさせるとも思えない。加えて7吉田はもし仮に1坂井が逃げたとしても、平原の背中を見ている中で、無闇やたらと番手捲りというのもやりにくいだろう。ここは、6格清が思い切って逃げて、2渡邉が発進というところと、あと6格清が踏み上げた上を4木村が叩いての流れから9内藤の絡みを考えてみたい。とにかく、こういう構成にこそ落とし穴が待っているのではないかというレース。

車番 選手名 期別 府県 選手名
期別/府県
1 1 坂井  洋 115 栃木 坂井  洋
115/栃木
2 2 渡邉 雄太 105 静岡 渡邉 雄太
105/静岡
3 3 小岩 大介 90 大分 小岩 大介
90/大分
4 4 木村  弘 100 青森 木村  弘
100/青森
5 岩谷 拓磨 115 福岡 岩谷 拓磨
115/福岡
5 6 格清 洋介 111 静岡 格清 洋介
111/静岡
7 吉田 拓矢 107 茨城 吉田 拓矢
107/茨城
6 8 稲村 好将 81 群馬 稲村 好将
81/群馬
9 内藤 宣彦 67 秋田 内藤 宣彦
67/秋田
誘導 西村 行貴 西村 行貴

第12R S級準決勝

発走時間
16:40
締切予定
16:35

浅井がシビアに

1清水が2松井、8川口を相手にどこで勝負にいくのか?が一つポイントになりそうな一戦。2日目のように早めに1清水が勝負にいくなら5桑原とのワンツーというのが基本になってくるのだが、2松井も相当早めに仕掛けてくるだろうし、場合によっては先陣争いも考えられる。そうなってくると流れは中部に。脚力面では多少見劣りする印象の8川口ではあるものの、ある程度、勝負できるタイミングで仕掛けてはくるだろうし、その動きがあるならば道中シビアに立ち回れる3浅井が抜けてくる可能性が高いとみて。今節3浅井の伸びは冴えている印象だし、外に膨れたりしない限りは最低でも連には絡んでくるのでは??あと、面白いのは単騎で気楽に勝負できそうな6伊藤。位置取りはかなりできる方なので、うまく流れに乗れたなら大穴もあり得るのでは??

車番 選手名 期別 府県 選手名
期別/府県
1 1 清水 裕友 105 山口 清水 裕友
105/山口
2 2 松井 宏佑 113 神奈 松井 宏佑
113/神奈
3 3 浅井 康太 90 三重 浅井 康太
90/三重
4 4 久米  良 96 徳島 久米  良
96/徳島
5 桑原 大志 80 山口 桑原 大志
80/山口
5 6 伊藤慶太郎 107 埼玉 伊藤慶太郎
107/埼玉
7 岡村  潤 86 静岡 岡村  潤
86/静岡
6 8 川口 聖二 103 岐阜 川口 聖二
103/岐阜
9 中村 浩士 79 千葉 中村 浩士
79/千葉
誘導 秋葉 大輔 秋葉 大輔

昨年、オッズの割に二段駆けというのは
成功率が低いのではないかということにふと気付きまして…

二段駆けを基本的に信用しない協会会長に就任することを決意し、異常にオッズが被りすぎている時の二段駆けレースに警鐘を鳴らして参りました。

その立場!その立場を考えると…
やはり協会の会長としての信念は貫かねばなりません。新年ですし…

たった一年で
「ごめんねー。去年はそんなことをつい口にしたこともあったけど、まあ、ケースバイケースよね〜」

なんて…口が裂けても言える訳ありません!
ハシモトユウスケ、今年で50歳。
自分の立場と発言には責任が伴うのです!

しかし…しかし…

信念早々…いや、新年早々揺れてます。

何故なら、私にはもう一つの顔があるからです。

そう!
二段駆けを基本的に信用しない協会会長でありながら…

新田祐大、呪いの雪解け協会の会長でもあるのです!!

昨年、新田祐大選手はずっとずっと、決勝の呪いにかかり続けてきました。
新山選手があれだけいってくれても勝てなかったのは、呪い以外の何物でもありません!
しかし、その呪いは昨年ラストの伊東記念で完全に溶けたのです。

立川にいくら大雪が振ろうとも!

もう既に、新田の呪いは昨年ラストの一番で
完全に雪解けを迎えたのです。

そう、伊東温泉記念の最終日
あの日あの時あの瞬間、私は…

新田祐大、呪いの雪解け協会会長に就任したのです!

この立場も私は大切にしたい!
なんてったって会長ですから…

なんてったってかいちょ〜
なんてったってか〜いちょ〜

などと、呑気に歌ってる場合ではありません!

だって、今日の立川記念の決勝戦
新田選手から勝負するのなら…
木村弘選手がいる以上、二段駆けを基本的に信用しない協会会長を辞職するしかないですし

逆に、新田選手から勝負しないのなら…
新田祐大、呪いの雪解け協会会長を辞めるしかないのです!

嗚呼、新年早々、神は何と残酷な…究極の選択を用意してくれたのでしょうか?

そう、分かっています!
節操なく何でもかんでも会長に就任しようとした私がそもそも悪いんです。分かってます!
分かっていますが…

仕方ありません。二兎を追うものは一兎をも得ないのです!よって!!

2022年1月7日、私、ハシモトはどちらかの会長の職を辞することを決意いたします。

これまでのご愛顧、誠に
ありがとうございました!!

第10R S級特秀

発走時間
15:25
締切予定
15:20

渡邉がいくのなら内藤。いかないのなら柿澤。

準決勝、格清の先行から発進するものの後ろから完全に食われてしまい5着に終わった1渡邉。残念な結果に終わってしまったが、ラインの重要性を感じるレースになったことは間違いないだろうし、今日、自身が南関ライン4人の前で勝負ということになるのなら「今度は俺が」という気持ちになってもおかしくない。相手は3雨谷に6坂本と、何が何でもというタイプではない上に、関東も西日本も共にラインは2人。ならば南関先制からの車券をまずは考えるべきだろう。となると面白いのは伸び良好な3番手5内藤からの車券。ただ、もし1渡邉が流し過ぎるようなら3雨谷あたりがドーンとという可能性もあり得る。ここは両方の展開を想定して、ちょっと広めに狙ってみたい。

車番 選手名 期別 府県 選手名
期別/府県
1 1 渡邉 雄太 105 静岡 渡邉 雄太
105/静岡
2 2 小川 勇介 90 福岡 小川 勇介
90/福岡
3 3 雨谷 一樹 96 栃木 雨谷 一樹
96/栃木
4 4 柿澤 大貴 97 長野 柿澤 大貴
97/長野
5 内藤 秀久 89 神奈 内藤 秀久
89/神奈
5 6 坂本 修一 99 岡山 坂本 修一
99/岡山
7 岡村  潤 86 静岡 岡村  潤
86/静岡
6 8 五十嵐 力 87 神奈 五十嵐 力
87/神奈
9 小岩 大介 90 大分 小岩 大介
90/大分
誘導 古川 宗行 古川 宗行

第11R S級特秀

発走時間
15:59
締切予定
15:54

展開は小倉だが…

ここはチャレンジャー4岩谷が果敢に仕掛けてという可能性が濃厚なレース。7近藤は中団基本の組み立てになるだろうし、1隅田も連日の動きを見ていると、それほど積極的にという感じでもない。ならば、展開は4岩谷を利する5小倉が余裕をもって直線抜け出してくるところになるのだが、どうも4岩谷自身、気合が入りすぎているのか、カカリが甘いような気がする。普通に駆ければ5小倉だが、カカリが甘いのに4岩谷を残そうと5小倉が援護に徹し過ぎるなら、混戦になるだろうし、その時には直線で9鈴木が強襲してくるところを考えたい。追い込み陣のボックス車券で強気に勝負してみる。

車番 選手名 期別 府県 選手名
期別/府県
1 1 隅田 洋介 107 栃木 隅田 洋介
107/栃木
2 2 桑原 大志 80 山口 桑原 大志
80/山口
3 3 中村 浩士 79 千葉 中村 浩士
79/千葉
4 4 岩谷 拓磨 115 福岡 岩谷 拓磨
115/福岡
5 小倉 竜二 77 徳島 小倉 竜二
77/徳島
5 6 山崎 充央 79 東京 山崎 充央
79/東京
7 近藤  保 95 千葉 近藤  保
95/千葉
6 8 飯尾 主税 81 静岡 飯尾 主税
81/静岡
9 鈴木 竜士 107 東京 鈴木 竜士
107/東京
誘導 西村 行貴 西村 行貴

第12R S級決勝

発走時間
16:40
締切予定
16:35

やはり二段掛けは基本的に…

冒頭に色々悩ましい思いを吐露してしまいましたが(笑)どうしても、二段駆けを過剰に信用するのは危険な気がして仕方ない。もう、どう考えても8木村は行くしかないのレースになるだろうし、そもそもバック20本の徹底先行タイプ。男気もある。ただ、相手に曲者が揃った中で、そんな簡単に3新田が番手捲りという単調な展開に果たしてなるだろうか?1吉田にしても最悪奥の手の捌きは隠し持っているし、2浅井も今回、というか今年、並々ならぬ執念を持って挑んでいるように見える。5清水にしても、8木村のスキをついて叩いてしまうかもしれないし、場合によっては捌きもある。となると混戦必至と言っていいだろう。そして混戦になればなるほど、後ろで切れるタテ脚を持っている追い込み選手が生きてくるのは間違いない。ここは9久米の抜け出しからの大穴狙いで新年、特大のお年玉を狙ってみる。

車番 選手名 期別 府県 選手名
期別/府県
1 1 吉田 拓矢 107 茨城 吉田 拓矢
107/茨城
2 2 浅井 康太 90 三重 浅井 康太
90/三重
3 3 新田 祐大 90 福島 新田 祐大
90/福島
4 4 菊地 圭尚 89 北海 菊地 圭尚
89/北海
5 清水 裕友 105 山口 清水 裕友
105/山口
5 6 稲村 好将 81 群馬 稲村 好将
81/群馬
7 桐山敬太郎 88 神奈 桐山敬太郎
88/神奈
6 8 木村  弘 100 青森 木村  弘
100/青森
9 久米  良 96 徳島 久米  良
96/徳島
誘導 秋葉 大輔 秋葉 大輔
橋本悠督

【プロフィール】
橋本悠督(はしもとゆうすけ)

1972年5月17日生。関西・名古屋などでFMのDJを経て、競輪の実況アナウンサーへ。実況歴は18年。最近はミッドナイト競輪in小倉を中心に活動中。番組内では「芸術的なデス目予想」といういいのか悪いのかよく分からない評価を視聴者の方から頂いている。

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