須田鷹雄の兵庫ゴールドトロフィー予想
▲ 予想印へ過去10年のうち、地方馬が1頭も馬券に絡まなかったのは1回だけ(2016年)。そこで逆算して「地方馬で馬券に絡むのは誰か」ということを考えてみる。ある程度人気になってしまうだろうが、園田コースでは滅法強い◎(6)イグナイターだろう。B1で衝撃的な着差をつけたときや楠賞の時計をベースにすると、56キロ→52キロのぶんだけ時計的にも今回の馬券圏内に足りてくるはず。中央馬で計算が立つはずの○(11)ラプタス、▲(5)テイエムサウスダンがハンデ面のリスクを抱えているだけになおさら有望。それでも○▲のいずれかは馬券に絡むと考え、◎と○▲を絡めた3連単で。
【フォーカス(買い目)】
3連単 フォーメーション
6 ⇒ 5・11 ⇒ 2・5・8・11(6点)
5・11 ⇒ 6 ⇒ 2・5・8・11(6点)
5・11 ⇒ 2・5・8・11 ⇒ 6(6点)
【須田鷹雄:プロフィール】
1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。
浅野靖典氏の兵庫ゴールドトロフィー予想
▲ 予想印へ兵庫ゴールドトロフィーを初めて現地で見たのは2010年。57.5kgの9歳馬トーセンブライトが勝ち、59㎏のスーニが2着。続く2011年も現地で観戦して、59.5㎏のスーニが完勝。そのあとも59㎏で勝ったドリームバレンチノ(2014年)などの姿を目の当たりにしたこともあって、このレースはハンデが重くても関係ないという印象がある。その一方で、軽ハンデ馬が食い込んでくることが多いのも特徴的。一昨年は52㎏で2着に入ったイルティモーネを押さえて的中できた。今年は「白い砂」での2回目。ただ、12月7日に内ラチ沿いの砂が補充された点が気にかかる。昨年はサクセスエナジーがインコースから伸びてきたが、今年はそういう戦法は厳しいのではないか。と考えて、ワイルドなスピードを持つ(11)ラプタスを本命に推す。昨年は大外枠でゲートが開いた瞬間にヨレ、それでも外を回って追い上げて僅差3着。前走はレース間隔が短かったのが敗因と思われるだけに、立て直してのこのメンバーなら59㎏でもなんとかなるだろう。相手は58㎏の(5)テイエムサウスダンで、コーナー4つの1400m戦は4戦3勝・2着1回という高い適性を評価した。(6)イグナイターはこの相手でも先手が取れそうで、ならば52㎏が援軍になる可能性が十分にある。穴は大外から追い込んできそうな(4)スマートアヴァロンと、兵庫2戦目の(3)スマハマ。ただ、55㎏というハンデは微妙な感じがするので3連勝式の候補までにとどめる。
【フォーカス(買い目)】
3連単 フォーメーション
5・11 ⇒ 5・11 ⇒ 3・4・6(6点)
5・11 ⇒ 3・4・6 ⇒ 5・11(6点)
3連複 フォーメーション
11 ⇒ 3・4・5・6 ⇒ 3・4・5・6(6点)
馬連 通常
5 ⇒ 11(1点)
【浅野靖典氏:プロフィール】
競馬キャスターとして活躍。全国の競馬関連施設や競馬場巡り、競馬史研究などをライフワークとしている。
赤見千尋氏の兵庫ゴールドトロフィー予想
▲ 予想印へ斤量差がかなり大きく、予想するのが例年以上に難解な一戦です。
その中で本命にしたのは(5)テイエムサウスダン。
地方小回りの1,400mでは抜群の強さと安定感を誇ります。
かきつばた記念では(11)ラプタスのスピードに屈したものの、黒船賞やオーバルスプリントの強さは圧巻でした。
引き続き岩田康誠騎手が騎乗することも大きいですし、園田1,400mは勝っているコース。
今回気になるのは58キロというところですが、超大型馬なのでこなしてくれると思います。
対抗は軽斤量の馬から、北海道の(10)イダペガサスに注目しました。
今年のエトワール賞を勝った馬で、1,200mがベストですが金沢スプリントカップでも2着に頑張っていますから、1,400mもこなしてくれるでしょう。
レースが上手で末脚もある馬。52キロの軽斤量を活かしてどんな競馬を見せてくれるか楽しみです。
3番手評価は(8)ヒロシゲゴールド。
この馬もベストは1,200mですが、南部杯でマイルをこなしたことは大きいですね。不良とはいえ昨年よりも時計が掛かる馬場状態の中でよく粘り込みました。
1,600mを2戦続けて戦った直後の1,400mですから、この距離短縮はプラス材料でしょう。
実績馬(11)ラプタスは4番手評価にしました。なんといっても59キロというのは楽ではないですし、460~470キロ台の体には厳しいのではないかと考えます。
(2)ワイドファラオの巻き返し、地元期待の(6)イグナイターまで。
【フォーカス(買い目)】
3連単1頭軸ながし
5 ⇒ 2・6・8・10・11(20点)
【赤見千尋氏:プロフィール】
平成10年10月高崎競馬場にて騎手デビュー。以来、高崎競馬が廃止される平成17年1月まで騎乗を続け2033戦91勝。現在は競馬リポーター、ライター、そしてオッズパークの予想ブログ"赤見千尋のRed View"も好評執筆中。
斎藤修氏の兵庫ゴールドトロフィー予想
▲ 予想印へ
過去20回の歴史で地方馬の勝利が一度もないこのレースだが、
07年からハンデ戦となったこともあって2着、3着はたびたびあり、
17年以降の近4年でも毎年地方馬が2着か3着に入線。地元兵庫所属馬も、
18年に51キロのキクノステラが3着、19年には52キロのイルティモーネが8番人気で2着に入った。
今回は地元の3歳馬(6)イグナイターに期待する。
兵庫移籍後、地元1,400メートルは4戦4勝で、トップクラスが相手ではないとはいえ大差圧勝が3回。
稍重だが1分27秒台の持ちタイムもあり、それで今回ハンデ52キロなら中央馬相手でも勝負になる。
地方の1,400メートルで実績上位は、(5)テイエムサウスダンと(11)ラプタス。
(5)テイエムサウスダンは2歳時に園田コースの実績もあり、
展開にかかわらず地方では崩れることもなく、1キロのハンデ差もあって上位にとった。
トップハンデは59キロの(11)ラプタス。昨年のこのレースはスタートで大きく躓いて後方からとなったが、それでも3コーナー手前から一気のまくりで見せ場をつくっての3着。今回は(6)イグナイターとのハナ争いがどうかだが、どちらも必ずしも逃げなければいけないタイプでもない。今回は初めて背負う59キロがどうか。
1,200メートルで実績を重ねた(8)ヒロシゲゴールドだが、1,600メートルの南部杯JpnIでも積極的なレース運びで2着と健闘。
今回は初めて経験する地方のコーナー4つの1,400メートルがどうか。
昨年秋から短距離で実績を重ねてきた(10)イダペガサスも52キロならチャンスあり。
メンバー中、唯一のJpnI勝ちがある(2)ワイドファラオに57.5キロは恵まれた感もある。
【斎藤修氏:プロフィール】
NAR『ウェブハロン』、『優駿』、週刊『競馬ブック』、『競馬総合チャンネル』などで地方競馬を中心に記事を執筆。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』『地方競馬中継』解説。ドバイ・香港・シンガポール・アメリカなどの競馬にも足を運ぶ。1964年生まれ。