須田鷹雄氏の白山大賞典予想
▲ 予想印へ中央馬のメンバーを見ると、◎(3)ウィルソンテソーロのアタマで堅そう。マーキュリーカップから100mの距離延長が響くような血統でもないし、他のJRA勢とは勢いが違う。初手は4~5番手に控えても、早めに進出できるのが強み。ここはアタマ固定でよいと考える。
2着候補にまず○(8)メイショウフンジン。◎とは前走で勝負付けが済んだ感があるが、地方のダートに合うし他の馬には先着できる。もう1頭は昨年の優勝馬▲(9)ケイアイパープル。今年も早め早めの競馬で◎を脅かすシーンを作りたい。
3着候補には△(5)ペイシャエスと×(4)セイカメテオポリス。△は近走内容がいまひとつだが3着は他馬の走り次第で可能。×は逆に近走の勢いがすごい。今回は吉原騎手が乗れないが、コースを熟知しているのは青柳騎手も同じ。中央勢の一角を崩す走りを期待したい。
【フォーカス(買い目)】
3連単 フォーメーション
3 ⇒ 8・9 ⇒ 4・5・8・9(6点)
【須田鷹雄:プロフィール】
1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。
浅野靖典氏の白山大賞典予想
▲ 予想印へ白山大賞典は現地で6回か7回、見させていただいていますが、全体的に逃げ先行タイプが有利。2021年に白い砂に入れ替えられてからはさらに顕著になったという印象があります。今年の白山大賞典も馬場状態は「インコースの砂がやや厚め」という形になりそうです。
そうなると、先手を取った馬が走るコースを選べる形になるのでとても有利。おそらく向正面では逃げた馬がインコースを5mくらい空けると思います。ただ、メンバー的に逃げると思われるのが(8)メイショウフンジン。この馬は夏の成績がイマイチで、前走のマーキュリーカップは3着といっても、他馬の凡走に助けられての成績だったような印象が残りました。今年は夏がまだ続いていることを考えると厳しいのではと考えて、買い目を絞るために無印にします。
本命は(3)ウィルソンテソーロ。先行策から早めに動ける傾向で、ダートグレードを2つも勝っているのに別定重量で55㎏というのは圧倒的に有利。今回も崩れることはないと考えていいでしょう。相手筆頭には(5)ペイシャエスを抜擢。年明けからの2戦は大敗しましたが、寒い時期はイマイチなのではという印象が残りました。そこから立て直しての休み明け2戦目。一変の可能性に期待したい存在です。
「単穴」として挙げるのが(9)ケイアイパープルで、昨年の覇者。好走と大敗の差が大きい傾向ですが「砂をかぶるとヤル気をなくす」タイプに馬群がバラける傾向がある白山大賞典は舞台として最適。連覇まであるとみての単穴です。
連下の押さえとしては、夏が微妙でも前走の東京記念を完勝した(4)セイカメテオポリスと、先行粘り込みが狙えそうな川崎の(12)ライトウォーリアを指名。(1)ゴライコウは51㎏が魅力的ですが、脚質的に厳しいかなと判断して、今回はノーマークにします。
【フォーカス(買い目)】
馬連 通常
3 ⇒ 5・9(2点)
3連複 フォーメーション
3 ⇒ 4・5・9・12 ⇒ 4・5・9・12(6点)
3連単 フォーメーション
3 ⇒ 4・5・9・12 ⇒ 4・5・9・12(12点)
3連単 フォーメーション
9 ⇒ 3 ⇒ 4・5・12(3点)
【浅野靖典氏:プロフィール】
競馬キャスターとして活躍。全国の競馬関連施設や競馬場巡り、競馬史研究などをライフワークとしている。
赤見千尋氏の白山大賞典予想
▲ 予想印へ今年のJRA勢は5頭ともに馬券に絡む可能性がある強豪ばかりですが。
しかし。今年こそ大井の(4)セイカメテオポリスが勝ってくれるのではないかと期待しています。
昨年も期待したのですが、ちょっとスタートで出負けして、道中もあまり進んで行かず、ラストはいい脚を使いましたが4着まで、というレースでした。
なかなか勝ち切れないながらも常にいいところまで来てくれる馬、という印象だったのが、今年の春に覚醒。
オグリキャップ記念できっちり差し切ると、大井記念も強いレースで連勝。
前走休み明けの東京記念では、勝負所で若干反応が鈍かったものの、エンジンが掛かると素晴らしい脚を使って3連勝を果たしました。
昨年以上にパワーアップした今ならば、ダートグレードでもいい勝負ができると思います。
対抗は(3)ウィルソンテソーロ。
かきつばた記念はドライスタウト相手に競り勝ち、マーキュリーカップでは直線力強く抜け出しました。
2000mであの競馬が出来ましたから、より小回りの金沢なら2100mも問題ないでしょう。
3番手は川崎の(12)ライトウォーリア。
帝王賞では先行して6着。3,4コーナーでは先頭に並んで行き、直線の追い比べで力尽きましたが、見せ場十分の内容でした。
鞍上が吉原騎手というのも心強いですし、大外枠から揉まれずスムーズに競馬ができれば粘り込みもあるのではないでしょうか。
スピードとスタミナがある(8)メイショウフンジン、昨年の勝ち馬(9)ケイアイパープル、51キロの軽斤量(1)ゴライコウ、同じ距離の名古屋グランプリを勝った(5)ペイシャエスまで。
【フォーカス(買い目)】
3連単 フォーメーション
4 ⇒ 3・12 ⇒ 1・3・5・8・9・12(10点)
【赤見千尋氏:プロフィール】
平成10年10月高崎競馬場にて騎手デビュー。以来、高崎競馬が廃止される平成17年1月まで騎乗を続け2033戦91勝。現在は競馬リポーター、ライター、そしてオッズパークの予想ブログ"赤見千尋のRed View"も好評執筆中。
斎藤修氏の白山大賞典予想
▲ 予想印へ(3)ウィルソンテソーロは、芝では結果が出ず、ダートに転向して未勝利戦からここまで7戦6勝という快進撃で底を見せていない。前走マーキュリーカップJpnIIIでは、ダートでは初めてとなる2000メートルの距離でもテリオスベルに4馬身をつける強い勝ち方を見せた。父キタサンブラックはイクイノックスなどの活躍で種付料が高騰しているが、産駒がダートでも活躍となればさらに価値が高まる。
(9)ケイアイパープルは昨年、佐賀記念そしてこの白山大賞典とJpnIIIを2勝。中央の平安ステークスGIIIでもテーオーケインズの2着好走があったが、地方の2000メートル級のダートグレードを中心に使われているように、地方の小回りコースで長く脚が使えるのがこの馬の持ち味。人気は(3)ウィルソンテソーロだろうが、連覇の可能性もおおいにありそう。
(4)セイカメテオポリスは一昨年3歳時の戸塚記念以降勝ち星から遠ざかっていたが、今年4月のオグリキャップ記念を勝つと、大井記念、東京記念と3連勝。昨年の白山大賞典JpnIIIでは(9)ケイアイパープルの4着だったが、今回は当然それ以上が期待できる。
(8)メイショウフンジンは、マーキュリーカップJpnIIIでスタート後一旦は先頭も、2コーナーでテリオスベルに一気に行かれて展開的に翻弄され、勝った(3)ウィルソンテソーロからはやや差のある3着。今回、ほかに逃げそうな馬もいないだけに、マイペースの逃げに持ち込んでどこまで粘れるか。
3歳の(1)ゴライコウは51kgを生かしてどこまで。今年結果が出ていない(5)ペイシャエスは57kgを背負ってどうか。
【斎藤修氏:プロフィール】
NAR『ウェブハロン』、『優駿』、週刊『競馬ブック』、『競馬総合チャンネル』などで地方競馬を中心に記事を執筆。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』『地方競馬中継』解説。ドバイ・香港・シンガポール・アメリカなどの競馬にも足を運ぶ。1964年生まれ。