Odds Park 競馬

　伝統の地方最長距離重賞。７月に地元馬のみで実施の2021年を除く、全国交流にリリューアル後の過去６回の勝ち馬は金沢・愛知・兵庫・大井・愛知・愛知と、アンタンスルフレが連覇していることを除けば偏りはないが、年々南関東からの参戦馬がレベルアップ、参戦なしの2017年以外は必ず馬券圏内に。賞金増額の今年は更に強豪の参戦が増え、重賞ウイナー８頭というメンバーに。近況からは順序付けが難しく、道中で動きがありそうで展開も不透明。その中で導き出した結論は妙味込みで浦和の(6)カイルに◎。東京ダービー、金盃の重賞２勝もそうだが、右回りの長距離戦で良さが出る叩き良化型。休養明けを２度叩いて闘志を引き出せる展開にもなりそうなここで復活劇ありと見た。白山大賞典勝ちなどの実績的には北海道(7)ケイアイパープルが一番で、こちらも有力視は当然。ここ２年の覇者・名古屋(4)アンタンスルフレも態勢を上げて臨むし、ベストの先行策も叶う顔ぶれだけに楽しみ。兵庫(1)サンビュートも上積みあれば力負けなく、高知(3)グリードパルフェも状態さえ問題なければ首位級の実績馬。劣勢に思える地元勢の中では長距離向き牝馬(11)ダイヤモンドラインは浮上も不思議ない態勢。やむなく無印にした上位候補も他におり、激戦必至だ。

◎は(6)カイル。一昨年の東京ダービー馬。昨年２月の大井2600ｍ・金盃を制してからは未勝利で、昨秋以降は物足りない走りになっているのは状態面や元々の気難しさも要因だろうが、重賞で着外が続く中でも今年１月の金盃だけは４着。右回りの長距離戦がベストなのは間違いない。２歳時の金沢経験(兼六園ＪＣ３着)はさほど参考にならないものの、昨春の笠松2500ｍ・オグリキャップ記念がアタマ＋クビ差の３着なら、長距離輸送や得意の大井以外の馬場も問題ないはず。好位インで闘志を引き出す展開も見込める顔ぶれと枠順になったし、前日までの雨で成績のいい道悪になりそうなのも好都合。実力馬が変わる要素満載と見て狙ってみたい。

○は(7)ケイアイパープル。ＪＲＡ時の一昨年に当地で白山大賞典を制覇（昨年は４着）。2000ｍ以上のダートグレード２勝の実績は他を上回り最上位。今春に道営移籍後は５戦１勝とやや人気を下回る感もあるが、先着馬はベルピット、シルトプレ、ヒストリーメイカー、アナザートゥルース。いずれもダートグレードでも善戦可能な実力馬ばかり。今回の方がメンバー的には戦いやすいと見ていいし、一線級不在とはいえ2600ｍも３走前に大差勝ち。「揉まれ弱さ」「ズブさ」をカバーできれば、好勝負必至。

▲は(4)アンタンスルフレ。連覇したここ２年よりメンバーが強力になっている点が最大のポイントと言えそうだが、イヌワシ賞→白山大賞典の当地出走ローテは３連覇への布石だろうし、前走で感触とレースぶりが上昇して復調を見て取れた。直前の追い切りも動いているようで、昨年同様に万全の態勢で臨んできそう。ベストの積極策も叶う顔ぶれと枠順。得意の舞台なら実績上の他馬にも見劣らない可能性あり。

△は(1)サンビュート。２勝クラスでＪＲＡ３勝目を挙げた直後に移籍した北海道(冬季は大井移籍)では、一昨年の道営記念で頂点に立ち、昨年も９月に1800ｍ重賞・瑞穂賞勝ち。大落馬事故で参考外の道営記念４着後、12月から兵庫に移って２着→休養→６着→２着は少々不本意だが、久しぶりにレース間隔を詰めての出走できる。その点で上積みあれば好戦必至の実力。2600ｍも門別では３勝。

注は(3)グリードパルフェ。昨年以降は2000ｍ以上の重賞に遠征を続けて佐賀と園田で２勝。その後の昨夏に当地のイヌワシ賞にも参戦してラッキードリームの３着（アタマ＋１馬身差）。その後に休養したように今は状態面との戦いと推測するし、佐賀・鳥栖大賞の直前取り止めからスライドの前走・地元戦を叩いた後も１週前に程々の追い切りしかやれていないのが気になるところ。うまく闘志を引き出せば首位も狙える馬だが、少し割引評価。

穴は(11)ダイヤモンドライン。前走1500ｍの差し切りは鮮やかだったが、本質的には1700ｍ以上向きで、2000ｍ以上も３歳重賞２着・１着、ハクサンアマゾネスには完敗やむなしの古馬重賞も４着・４着・２着と崩れ知らず。ここにきての心身両面の成長も感じるだけに、遠征勢が動けなかった時には出番が回ってきていい。