Odds Park 競馬

　２日目のメインはＡ５組で行われる天の川特別。人気の中心は前開催の同鞍で１番人気で５着に敗れたマスクトライだろう。３角から漸進して直線入り口で逃げた僚馬を捕まえかけたところで一杯に。弾け切れず５着に甘んじた内容に不満はあるが、今津博師の談話にあるように敗因が疲れだとすれば、多少なりとも日程が緩和する今回の方がいいのは確かだろう。昨夏にはペリドットオープンで２着のある実力馬だし、前走だけで見限るのは早計だ。勝つとは言えなくとも連を確保、少なくとも３着から外れることはない？　馬券の軸には相応しい存在か。とはいえ、この馬から入っても一長一短のある混戦メンバーだけに高配当までは望みづらい。もう１頭気になる馬を見つけて、マスクトライと２頭軸マルチで点数を抑える、もしくは前述馬の３着目で好配当を狙うのが現実路線かもしれない。ただ、今回は波乱含みとみて本命馬が馬券圏内から去る欲張りな買い目も用意したい。そこで好配の使者として狙ってみたのはハクサンブレーヴ。リーディング３位の好調・坂口義厩舎にあっては元中央１勝馬のシーニッククルーズやタマモエイトビートに隠れた地味な存在だが、混戦向きの差し馬のイメージで、当日の馬場傾向によって予測が難しくなる今の名古屋競馬にぴったりのタイプだ。主導権を奪うであろうジーマックスが久々で太め残り。機動力のあるマスクトライやクロステックが早めに動けば、後続もこれをめがけて殺到。同馬にお誂え向きの展開になっていいか。まあ、出現率としては決して高くなさそうなので、少額投資で遊ぶのがいいだろう。

◎(10)ハクサンブレーヴ…南関東Ｃ３から転じて（１２２16）。１勝はＢ６組でのものだが、末脚偏重型ながら13戦までが１秒未満の着差と強敵と伍しても大きな見劣りはなく、際どく差し込んでくるのが魅力だ。前走の走破時計１分35秒２はレースこそ違うが、ここで人気が予想されるマスクトライと同タイム。狭い所を割ってくる勝負根性も備えるだけに、ペースの如何に関わらず浮上の目が。好配の使者となるか。

○(７)マスクトライ…叩きつつ良化を辿り、走り頃の叩き３走目で期待された前走で５着は案外だった。とはいえ、１戦だけで見限るわけにはいかない実力馬だ。昨年８月にオープンで２着した当時の勢いこそないものの、現状でもこのクラスなら力量上位の見立てで間違いない。この中間はしっかりケアしたと聞くし、すかさず反撃に転じる場面は十分だろう。まだ６歳と若く、このまま埋もれる器ではあるまい。

▲(４)クロステック…昨年７月に中央１勝クラスからの転入ながらＣ級スタートと恵まれたこともあり、とんとん拍子に出世を果たして５カ月足らずでオープンで２着するまでに飛躍を遂げた。ただ、今年３月以降は決め手を欠くレースを重ねて、ひと息後の前走も７着と不発。とはいえ、いずれも１秒差以内と大崩れしたわけではない。四半期に１度の賞金控除の関係で若干クラスが下がったのは追い風になりそうだ。

△(３)タマモエイトビート…新潟ダート1800ｍでの勝ち上がり。１勝クラスでも２着１回を含む入着６回の成績はこのクラスなら大威張り。ただし、全20戦が1700ｍ以上であり、特に最近はテンに行けなくなっている印象で。攻め馬の感触からもエンジンの掛かりが悪そうな部分が垣間見えた。地力であっさりの場面があっていいが、一方で追走に苦労して持ち味発揮に至らずの恐れもある。リスクは承知で狙いたい。

×(９)ヘーメル…１着６回に対して、２着が12回、３着が10回の勝ち味薄タイプ。ただ、地道に力を蓄えて前走ではＡ級３戦目にして初の馬券絡み。抽休で間隔があいたぶん久々に時計になるケイコを消化してきた。他馬の出方を窺いながらじっくり運べるいい枠が当たったし、大畑慧騎手もこの馬の持ち味である一瞬のキレをうまく生かして乗っている。正直勝ち切るまでは描きづらいが、２、３着なら注意は怠れない。

×(２)イントゥザファイア…２～３歳時は差し一手のイメージだったが、一般編入後は先行、好位差しの安定した取り口が定着。Ｂ１特別を勝ち上がれず、入着賞金の加算での昇格がどうか。若干忙しいと思われた1400ｍ戦でもいいレースができたし、着実に地力を強化している。この組み合わせ、枠順の並びなら逃げ馬の直後に収まることが可能で、その位置取りならしぶとさが最大限に発揮できそう。引けは取らない。