Odds Park 競馬

　この日のメインはＡ５組で行われる初雪特別。連続開催の一次戦で、その後にもすぐに正月開催を控える過密スケジュール。そのせいか回避馬が複数出て９頭立てと手頃な頭数となった。とはいえ、１頭たりとも疎かにできない混戦メンバーで、馬券的にも十分に楽しめそうな一戦だ。主役を担うのはモズプラチナ。２走前に1700ｍで行われた同鞍では後方からひとマクりで０秒５差突き抜ける快勝劇。前走の笠松戦で２着と取りこぼしたのがどうかだが、馬体に太めが残った影響か追走に余裕がなく、いつもの末脚を繰り出すことができなかった。地元の広い馬場に戻り、適正体重で臨めば巻き返しは必至とみる。自分で競馬を作れないだけに勝つとは言い難いものがあるが、少なくとも連は確保してくれるのでは。これを阻むとすれば、実績的に楽しめそうなのは元中央２勝馬のジャミールフエルテ。直近の高知の成績は目立たないが、機動力も備えており、名古屋の馬場が合えば再生の余地は残している。一方で、転入後４走目にして前回Ａ３組で０秒１差４着と際どく迫ったハクサンホーリーもそろそろ圏内突入のムードが充満する。冬場が稼働期で、従来の追い込み一手から脱却してきた印象のザビーチも流れひとつで大駆けの可能性は十分だろう。これらの逆転の目は用意したい。他では展開面で鍵を握るブエナディオサとシンコーマーチャンに注目。典型的な逃げ馬不在で機動力のあるこの今津博勢２頭が前を固めればスローは必至の情勢。最近の逃げ馬不利の馬場とはいえ、Ａ級馬ともなるとそうそう簡単に止まるものではない。後続馬の仕掛けが遅れればともに粘り込むだけの力は有している。

◎(４)モズプラチナ…７月に戦列復帰後は苦手な夏場とあって復調に手間取ったが、10月16日戦の２着で再浮上の契機を掴むと11月15日戦で復活の狼煙。前走の笠松戦では意外な体重増がこたえたか本来の反応がなく２着に甘んじた。ただ、この中間は併走追いでバリバリ調整されて適正体重で臨めそう。1700ｍの４勝に対して1500ｍは１勝だが、息遣いの関係から距離短縮は悪くない。追い比べの展開なら期待できる。

○(２)ジャミールフエルテ…中央２勝はともに芝1600ｍのものだが、１勝クラスのダート1400ｍで２着が２回ある。大井、高知で（１２１13）と成績は目立ったものではないが、地区レベルの差を考慮すれば当地で再生の余地は残されている。追い切りで及第点の動きを見せたし、その気なら前にも行ける機動力を発揮すれば、初戦から動けていいだろう。それだけの地力を備えるし、臨戦態勢も整っている。要注目だ。

▲(６)ハクサンホーリー…転入当初の３走は中央交流戦や距離不足の920ｍ戦に組まれた関係で振るわなかったが、地元馬同士の1700ｍに替わった前走で大きな変わり身を示した。差しが利く流れになったのは確かだが、大外をぶん回して０秒１差に肉薄した脚は目に付くもの。これまでの戦績から1500ｍへの短縮は歓迎できるだけに、更なる前進も可能だろう。９頭立てと捌きやすい頭数になったのも追い風になりそうだ。

△(９)ザビーチ…今年２月にＡ４組を勝って以降は21戦して（０１１19）と鳴りを潜めているが、寒くなるにつれて徐々に復調ムード。前走などはこれまでの追い込み一手から脱却して中団からひと差しの競馬で０秒３差４着と善戦した。あんな競馬が定着すれば更に成績は安定しそう。再度外枠を得て仕掛けのタイミングが合えば。

×(８)ブエナディオサ…７月に戦列復帰後は２走目でＢ６組を勝ち上がったが、それ以降は（１１２３）。前走の勝利が契機となる可能性はあるが、状態としてはまだピリッとしないというのが本当か。なおも地力が頼りといった状況だが、脚質に幅があるのは強み。典型的な逃げ馬不在でスローは必至だけに器用さをうまく生かせば。

×(１)シンコーマーチャン…昨年12月以来、勝ち星から遠ざかっているが、９月の復帰初戦ではＡ２組で３着だし、もうすぐ10歳の年齢でも極端な衰えは感じない。近走の不振はオープンやダートグレードと条件が厳しかっただけ。このクラスならまだ通用するだけの力と状態にはある。僚馬ブエナディオサとペースを支配すれば粘闘。