輪界でもっとも権威のある大会「第79回日本選手権競輪（GI）」が、名古屋競輪場を舞台に4月29日に幕を開ける。S級S班9人をはじめ、輪界を代表する162人が6日間にわたり繰り広げるスピードバトルは、見ごたえ十分で熾烈を極める。

2月の全日本選抜を優勝して、グランプリを含む史上初めての全冠制覇を成し遂げた脇本雄太と昨年の賞金王でMVPの古性優作を有する近畿勢が、シリーズを有利に運ぶ。

前述したS級S班の2人のほかにも寺崎浩平、窓場千加頼らタイトルに手が届く選手もいて、勝ち上がり次第では強力な布陣ができあがりそうだ。

郡司浩平、岩本俊介に深谷知広、松井宏佑とタレントぞろいの南関勢も脅威。年明けから高いレベルで安定している郡司の日本選手権初制覇の期待も膨らむ。

昨年の日本選手権覇者の平原康多はまだ復調途上も、眞杉匠を中心に吉田拓矢、坂井洋、小林泰正ら機動タイプが力をつけている関東勢も侮れない。

清水裕友に加えて、4月からS級S班になった犬伏湧也もいる中四国勢も、松浦悠士、太田海也らとラインがうまく機能すれば逆転があっておかしくない。

新山響平がリードする北日本勢、地元の中部勢や九州勢も個々の力があるだけに軽視はできない。