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GIRLS KEIRIN × OddsPark

  • GIRLS KEIRIN × Odds Park Ver.5

    ガールズケイリンコレクション松戸ステージ
    優勝
    石井 貴子選手

    赤見 千尋

インタビュー第3弾は、オッズパーク杯ガールズグランプリ2015出場権を見事勝ち獲り、女王の称号をかけ年末の大一番に挑む、千葉の若きエース石井貴子選手の登場です!

今回は、そのオッズパーク杯ガールズグランプリ2015出場へ大きく前進した9月20日(日)ガールズケイリンコレクション松戸ステージ戦 優勝直後の単独インタビューの模様をお伝えします。
ビッグレースを制した石井選手の喜びの声をどうぞお楽しみください!
ガールズケイリンコレクション松戸ステージ優勝おめでとうございます!ホームバンクで劇的な勝利でしたね。

石井:ありがとうございます。地元でオールスター開催があるとわかった時から、絶対に獲りたいという気持ちが強くて、ここに向けてしっかりと調整してきました。直前でこのバンクを毎日使って練習できたので、冷静な判断ができたんだと思います。

レースを振り返っていただきますけれども、3番手からの位置取りになりましたが、イメージ通りでしたか?

石井:これだけのメンバーなのであんまり考え過ぎないようにとは思っていましたけど、3番手から組み立てられたらベストかなと。自力型の後半伸びる選手よりも前でという風に思っていたので、自分がイメージしていた中で一番理想的な展開になってくれました。勝負所で周りが動いていることはわかっていたんですけど、とにかく落ち着いてと自分に言い聞かせました。この松戸のバンクは外を回ると不利なので、内が開くのをずっと狙っていて。落ち着いて脚を溜めて、並んでくる選手がいたら早めに行かなきゃと思っていましたけど、いなかったので追い込み一本で行きました。

ゴールした瞬間はどんなお気持ちでしたか?

石井:周回中は無心だったんですけど、ゴールした瞬間にブワーっと感情が戻って来た感じです。抜いた感覚はあったんですけど、なんだか嘘みたいな感覚でした。

嘘みたいな感覚とは?

石井:何ていうか、1着になれてすごく嬉しいんですけど、ゴール線を超えた後に「わたしなんだ!」っていう気持ちや感覚が後から来る感じで。それが嘘みたいでした。嘘みたいに嬉しかったです(笑)。

地元松戸での優勝ということで、ファンの方の声援も大きかったですね。

石井:今回はとにかく落ち着いてレースができたので、周回中も声が聞こえていました。「貴子!」っていう声が大きかったので、すごく力になりましたね。貴子推しの方がいっぱいいて嬉しかったです。

ゴール直後のガッツポーズもキマってましたね!

石井:もう本当に嬉しくて嬉しくて「やったー!」っていう気持ちで自然とガッツポーズをしていたんですけど、後で先輩選手に「ダサかった」って笑われました(笑)。表彰式の後には先輩たちが胴上げをしてくれて、天井にぶつかりそうだったけど(笑)、すごく嬉しかったです。アマチュアの時代から「たかちゃん、たかちゃん」て可愛がっていただいて。女子選手って、練習の時も女子だけで固まる傾向にあるんですけど、わたしは千葉で、胴上げしてもらった選手たちとずっと一緒にやらせていただいているので、育ての親たちなんです。いい親孝行ができたのかなと思うと嬉しいですね。ただ、まだ師匠(篠田宗克選手)には会えていないんですよ(レース終了直後にインタビューしたため)。早く会って、「獲りました!」って言いたいです。

地元で勝ったということで、師匠の喜びも大きいでしょうね。

石井:師匠はずっと導いて支えてくれて…。状態が悪い時でも「戦法を変えるな」と言われ続けましたし、わたしの体調面や気持ちの波を理解して、尻を叩く時と励ましてくれる時とがあって。本当に理解してくれるんです。特に今年の春からは不調で、もうどうしようと思った時もあったんですけど。ファンの方もそうですし、師匠もそうですし、見捨てないで支えてくれて本当に感謝しています。

春頃は相当辛かったですか?

石井:ナショナルチームとの両立が、やっぱり難しかったですね。先シーズン1年競輪選手とナショナルチームを両立する中で本当に調子を落としてしまって…。「どうやって走ればいいんだろう」っていうのが今年の初め頃でした。自分自身の体なので、だんだん戻って来ているなというのは感じていましたし、1回弱くなってからまた戻すという過程が踏めたのは財産になると思います。

競輪選手としての活躍はもちろんですけれども、自転車競技のアマチュア選手としてオリンピックも目指しているという、高い目標を追い続けていますね。

石井:わたしはもともとスキーをしてきて、2歳くらいから始めて大学出るまでずっとオリンピックを目指してやってきました。でも、ケガはするし全然成績が上げられなくて…。一度大きな挫折をしているんです。競輪選手になりたいって思った時は「もうこれしかない、何もかも捨ててやろう」と、自分の中から強い意志が自然と湧き上がってきました。誰かに言われたわけではなく、自分で選んで自分で決めたので、両立は難しいですけれど、どっちもダメにならないように努力したいです。

両立に関しては、具体的にどんなところが大変ですか?

石井:大変というとそれだけになっちゃうんですけど、体1つで2つ分の人生というか、1つでも余りある様な目標を2つ掲げているわけじゃないですか。それはやっぱり難しい部分も多いです。例えば海外の試合に出たり、競技の日程によってレースの斡旋調整をしていただくことになるので、競輪の主催者の方やファンの方に理解していただきながら、競技を続けているという状態なんです。

それでも自転車競技を続けているというのは?

石井:夢ですね。オリンピックに出るっていう大きな夢をずっと追い続けてきたので。今 ようやく自分で取りに行けるかどうかのところまで来られたので、絶対に権利を掴んで帰って来たいと思います。

今後の予定というのは?

石井:まずは、次の四日市(9月29日~10月1日)で優勝して、年末のグランプリへの出場権を獲得することです。(結果は見事優勝し、年末のガールズグランプリ出場が決定!)それから、10月からワールドカップシーズンが始まります。8月9月と実は選考をやっていまして、多分メンバーに選ばれると思います(注:日本代表選手に選ばれました)。10月からワールドカップを転戦して、オリンピックの出場枠を獲ること、そしてリオオリンピックに繋げたいです。

競輪も自転車競技も正念場が続きますね。

石井:そうですね。でも今回勝てたことが自信になるというか、がんばっていたらいいことあるんだなと。これからも取り組み方を変えずにやっていこうと改めて思いました。実はわたし、競輪選手になって、今日の優勝ではじめて主役になれたんですよ。主役っていいですね。初めてのタイトルを獲れたので、またがんばれそうです。

これまで悔しい想いもたくさん経験されてきたんですね。

石井:わたしの場合は競輪学校在校中に自転車競技で外に出してもらったり、卒業レースも4連勝して鳴り物入りみたいな感じでデビューしたんです。その後も連勝したりして、順調だった時期もあったんですけど。でも自転車競技で海外に行き始めてからどんどんどんどん弱くなって…。今年の春頃にはもう本当に「どうしちゃったの?」みたいになってしまったんです。その時は辛かったですけど、そこから立て直してこれたことが本当に嬉しい。女子選手はまだ1期生でも3シーズン目でベテランと呼べる選手がいないんです。だから、まだあまり成績の波を経験している選手が少ないんですけど、男子の選手を見ていると、いい時があって落ちる時があってということを繰り返している方が大勢いる。だからわたしも、本当の意味で成長していくのはきっとこれからなんだと思っています。

では、ファンの方に向けてメッセージをお願いします。

石井:まずは地元開催のガールズケイリンコレクションで勝つことができて、期待に応えられてよかったです。応援してくれた皆さま、ありがとうございました。今後は年末のグランプリと、直近に迫っているリオのオリンピックに向けて進んでいきます。オリンピックに出場することは自分の夢なんですけど、わたしが出場することで競輪も注目されると思うんです。競輪のお客さんにも喜んでもらえるように、競技も一生懸命がんばります!

インタビュアー:赤見 千尋(あかみ ちひろ)

【プロフィール】
平成10年10月高崎競馬場にて騎手デビュー。以来、高崎競馬が廃止される平成17年1月まで騎乗を続け2033戦91勝。現在は競馬リポーター、ライター、そしてオッズパークの予想ブログ"赤見千尋のRed View"も好評執筆中。

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