チャンスがありそうなのは中央馬とシンメデージー。

地方の雄○（7）シンメデージーに悲願のダートグレード制覇を期待したいところだが、名古屋大賞典3着があるとはいえ名古屋の馬場に戻ることはそこまでプラスではなさそう。

反面、昨年の覇者◎（10）ノットゥルノはとにかくこのコースが合うし、奇しくも昨年と同じ馬番。武豊騎手が行く気を見せれば、他の騎手は変なつっかけ方はできないはず。◎1着のフォーメーションと、◎←→○▲折り返しの目も押さえる。

△（5）サンライズジパングは好走確率が高いが勝ち切れ無さそうなイメージ、▲（6）セラフィックコールは大敗もあるが走れば1着もあるイメージということでこのシルシ順にした。

3連単 フォーメーション
10 ⇒ 5・6・7 ⇒ 5・6・7・8・11（12点）

3連複 フォーメーション
6・7 ⇒ 10 ⇒ 5・6・7・8・11（7点）

須田 鷹雄 氏：プロフィール

1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」（宝島社）でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。

多くのかたが悩まれると思うのが、（7）シンメデージーをどのくらいの感じで評価すればいいのか、だと思います。個人的に思うのは「佐賀記念を勝っていたら、もっと人気を集めることになったはず」ということ。あのときは逃げたメイショウフンジンを1コーナーでクラウンプライドが並んでいこうとするところ、クラウンプライドが外にふくれたためにメイショウフンジンがノープレッシャーになりました。これは”タラレバ”になりますが、あの1コーナーを普通に回っていれば……、シンメデージーが1着、ノットゥルノが2着となった可能性が相当に高いのではないかと。

もし「佐賀記念を勝ったシンメデージーが名古屋グランプリに出走」となれば馬券内に組み込む人はもっと多くなるはず。だったら、今回は「今回はとても妙味がある」と考えて、初のビッグタイトル獲得まで期待して不動の軸として期待します。

当然、シンメデージーと好勝負をしている（10）ノットゥルノも有力。昨年は8馬身差で逃げ切った実績は無視できないもので、今年も崩れることはないと思います。

（5）サンライズジパングは前走の川崎記念がマイナス16kgで、パドックの雰囲気もいまひとつに見えました。最後は地力を発揮して3着に入りましたが、コーナー6回は微妙なのでは、という印象。名古屋競馬場はマクリが決まりやすいコースでも最後の直線は川崎より短い240m。転厩2戦目の前進に期待しつつも半信半疑、という位置づけの3番手にしました。

（6）セラフィックコールは前走のダイオライト記念が、馬体が絞れたのと雨がいい方向に出た印象。補欠から繰り上がった運を味方につける可能性も十分にあると思います。という判断で、この4頭の勝負と考えます。あとは買い目ですね。今回は高配当を狙ってみました。

3連単 流し（1頭軸マルチ）
7 ⇒ 5・6・10（18点）
3連単 流し（2頭軸マルチ）
7 ⇒ 10 ⇒ 5・6（12点）

浅野 靖典 氏：プロフィール

競馬キャスターとして活躍。全国の競馬関連施設や競馬場巡り、競馬史研究などをライフワークとしている。

ここは中央馬も地方遠征馬も地元馬も、かなり強力なメンバーが揃って相当白熱した戦いになりそうです！

その中でも本命にしたのは高知の（7）シンメデージー。
名古屋大賞典では僅差の３着、佐賀記念では鋭く追い込んで２着、はがくれ大賞典では早め先頭から快勝と、古馬と戦うようになってからも一戦ごとに強くなっている印象です。
斤量が軽かった名古屋大賞典とは違い、今回は57キロでの出走になるところがカギですが、このメンバーに入っても好勝負してくれると期待しています。

対抗は（10）ノットゥルノ。
60キロを背負った名古屋大賞典で、逃げてしぶとく粘って２着。59キロだった佐賀記念では出遅れて先行できなかったにも関わらず、早めにマクっていって３着と存在感を見せました。
今回59キロですが背負いなれているので問題なし。スムーズに進められれば昨年の再現もあると思います。

（5）サンライズジパングは川崎記念の走りを見ると、広いコースの方が持ち味が活きそうですね。
小回りの名古屋でコーナー６回、どこから追い上げて行けるかがポイントになりそうです。それでも力のある馬で、軽視は禁物でしょう。

地元三冠馬の（2）フークピグマリオンが、このメンバーに入ってどんなレースを見せるかとても楽しみです。
ダイオライト記念を連覇した（6）セラフィックコール、休み明けを一度使った（4）サヨノネイチヤ、逃げられると相当しぶとい（8）メイショウフンジンまで。

3連単 フォーメーション
7・10 ⇒ 7・10・5 ⇒ 7・10・5・2・6・4・8（20点）

赤見 千尋 氏：プロフィール

平成10年10月高崎競馬場にて騎手デビュー。以来、高崎競馬が廃止される平成17年1月まで騎乗を続け2033戦91勝。現在は競馬リポーター、ライター、そしてオッズパークの予想ブログ"赤見千尋のRed View"も好評執筆中。

好走凡走の落差が大きい（6）セラフィックコールだが、負けたのはすべてGI/JpnI。JpnIIのダイオライト記念を連覇した。 小回り長距離戦の末脚勝負というタイプで、前走ダイオライト記念がそうだったように、（8）メイショウフンジンが引っ張る展開で、今回も得意のロングスパートを活かせそう。

GI/JpnIタイトルには手が届いていないものの、実績最上位といえるのが（5）サンライズジパング。ただ前走川崎記念JpnIでは、小回りのコーナーに苦戦して、ディクテオン、メイショウハリオの早めのスパートについていくのに苦労した。それでも直線で盛り返し、際どい3着まで追い詰めた。今度は名古屋の小回りコースをこなせるかどうか。

連覇のかかる（10）ノットゥルノは、昨年後続を大きく離しての大逃げでそのまま押し切り、昨年末の名古屋大賞典JpnIIIでも60キロを背負って際どい2着。名古屋コースとの相性は抜群だ。JpnI勝ちの実績で今回も59キロを背負うが、JpnIIゆえ基礎重量が57キロと、相対的な重量差が少ないのは有利。あとは（8）メイショウフンジンに競りかけるのか、佐賀記念のように控えるのかでレース全体の展開を左右することになりそう。

高知の（7）シンメデージーは、名古屋大賞典JpnIIIでは2着（10）ノットゥルノに3/4馬身差と迫って3着、佐賀記念JpnIIIではゴール前で（10）ノットゥルノをとらえて2着。ただその2戦（10）でノットゥルノとの斤量差がそれぞれ6キロ、4キロあったものが、今回2キロ差に縮まることでどうだろう。

（11）ハギノアレグリアスは前走の惨敗は熱中症の症状があったとのこと。それを度外視すれば、実績的にはそれほど見劣ることはない。一昨年の名古屋大賞典JpnIIIを勝ったというコース実績もあり、軽視はできない。

（8）メイショウフンジンは佐賀記念JpnIIIのようにマイペースで逃げられればチャンスはありそうだが、今回は（10）ノットゥルノが得意の名古屋コースでそれを許すとは思えず苦戦とみる。

地元期待の（2）フークピグマリオンはダートグレード初挑戦。別定57キロでさすがにこのメンバーでは掲示板があれば上出来だろう。今後の経験になれば。

斎藤 修 氏：プロフィール

NAR『ウェブハロン』、『優駿』、週刊『競馬ブック』、『競馬総合チャンネル』などで地方競馬を中心に記事を執筆。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』『地方競馬中継』解説。ドバイ・香港・シンガポール・アメリカなどの競馬にも足を運ぶ。1964年生まれ。

このレースは連覇のかかる（10）ノットゥルノの武豊騎手が鍵を握る。武豊騎手のでかた次第で結果はかわってくると思います。

絶対的にハナは譲りたくないであろう（8）メイショウフンジン、それをみながらレースを進めるのか積極的に動いていくのか、それで結果がかわってくるだろう。

本命は（10）ノットゥルノ。名古屋コースも得意としており、（8）メイショウフンジンを直線とらえて抜け出しだ。

対抗には今回は前残りの展開だと考えているので（8）メイショウフンジン。

三番手から自力のある（6）セラフィックコール、（5）サンライズジパング、（7）シンメデージー。

枠順を考えて（11）ハギノアレグリアスは無印とした。

3連単 フォーメーション
10 ⇒ 5・6・7・8 ⇒ 5・6・7・8（12点）

3連複 フォーメーション
10 ⇒ 5・6・7・8 ⇒ 5・6・7・8（6点）

勝浦 正樹 氏：プロフィール

日本中央競馬会 (JRA) 元騎手。1997年デビュー。
JRAで17勝、地方競馬で5勝の重賞勝利を積み重ね、NHKマイルカップ(2002)と朝日杯フューチュリティステークス(2007)ではGI優勝を果たすなどJRAトップジョッキーの一人として名をはせた。