どこまで点数を減らせるか

中央馬4頭と前走を勝って勢いに乗る（5）サンオークレアあたりまでが馬券の対象か。ただ、人気は偏るだろうから点数は減らしたい。5頭のうち、古馬に混じってから奮わない△（2）アンデスビエントは割り引いて3着までに。
×（5）サンオークレアもブリーダーズGCで4着があるとはいえ、中央馬を2つ負かすところまでは厳しそうで、3着候補とする。
馬券は◎（3）テンカジョウの1着固定で。昨年の覇者○（8）ライオットガールはその後の内容と取り消し明けの1戦ということで少し割り引き。
▲（1）アーテルアストレアはスタートとダッシュ次第では1枠が仇になる可能性がある。総合的に見て買いやすいのは◎だ。

3連単 フォーメーション
3 ⇒ 1・8 ⇒ 1・2・5・8（6点）

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須田 鷹雄 氏：プロフィール

1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」（宝島社）でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。

最内枠に入ったレモンポップのスタートに注目

今年の南部杯検討に際し、昨年のレースをご覧になってほしい。3番枠に入った（1）レモンポップが馬なりで先頭に立ち、道中の手応えも抜群。2番手イグナイターは4コーナー手前まで追走できたが、あとは突き放される一方。レモンポップは上がり3ハロンを34秒7でフィニッシュし、2着イグナイターにつけた2秒差は北日本時代も含めて最大着差。まさにレモンポップの独演会となった。

今春、2度目の中東遠征でも苦戦を強いられたが、今年JpnIへ昇格したさきたま杯を完勝。国内では11勝2着3回と連対パーフェクトを継続した。
今年も断然の人気を集めるのは確実だが、一つ気になることがある。最内1番枠を引き当てたからだ。1996年、南部杯が水沢から盛岡ダート1,600mへ移行して以降、1番枠の優勝は一度もなし。連対は何度かあるが、1番枠は鬼門になっている。

理由は以前にもお伝えしたが、盛岡マイルのコース形態。スタートしてほぼ直線800mは内に包まれると、外から被せられて自己ポジションを取りづらくなる。競馬の原則は基本内枠が有利だが、時に不利になる。

今年のマーキュリーカップを思い出してほしい。メイショウフンジンが1番枠に入り、逃げを疑わなかったが、外から（5）ヒロシクンが激しくハナを主張。それを見ていったん下げて外に出そうとしたが、クラウンプライドが外から被せて閉じ込めた。距離は2,000mだったが、仮にレモンポップが出負けしたらどうなるか。

もちろんレモンポップのスピードを信じているが、まずはスタートを注視してほしい。注目は△になってしまったが、（7）サヨノネイチヤ、（2）ミックファイアの南関東2頭。仮に南関東勢が優勝すれば南部杯史上初の快挙となる。

3連単 フォーメーション
7・11 ⇒ 2・7・11 ⇒ 2・7・9・10・11（2点）
馬連 ボックス
2・7・11（3点）
3連複 ボックス
2・7・9・10・11（10点）

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松尾 康司 氏：プロフィール

テシオブログ編集記者。岩手競馬はもちろん、全国の競馬場、世界各国の競馬取材を続ける競馬ライター・予想家。

本線は3頭の勝負です

昨年1着の（8）ライオットガール、2着の（1）アーテルアストリアが出走してきまして、そこにJBCレディスクラシックで4着のライオットガールに3/4馬身の先着を果たした（3）テンカジョウが主力というメンバー構成と考えてよさそう。（2）アンデスビエントは関東オークスが鮮やかでしたが、どうも気持ちがレースに向いていない感じがするので、今回も厳しいのではないかと思います。

地方所属馬は、昨年6着の（10）スマイルミーシャ、7着の（9）アンティキティラが出ていますが、ちょっとしんどそう。あとは、前走で高知のレジーナディンヴェルノ賞を制した（5）サンオークレアがソコソコの人気を集める気がします。昨年のブリーダーズゴールドカップで4馬身先着されたドライゼ（大井）が、JBCレディスクラシックでライオットガールにクビ差5着。その点からも、善戦の可能性は十分にあると思います。

ただ、ちょっと気になるのは「ダートグレード報奨金」の存在。今年度のJpnⅡとⅢの牝馬限定戦は「4着以内の地方最先着馬」にボーナスが出て、「4着以内の地方で2番目に先着した馬」に最先着馬の半額が出ることになっています。それを考えると、サンオークレアは最低でも4着を狙う形を取りそう。力量的にみても、前走の大まくりを再現できても逆転までは……

そう判断して、サンオークレアは3連勝式の3列目まで。本線は3頭の勝負です。

3連単 ボックス
1・3・8（6点）

3連単 フォーメーション
1・3・8 ⇒ 1・3・8 ⇒ 1・3・5・8（12点）
3 ⇒ 1・8 ⇒ 1・8（2点）

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浅野 靖典 氏：プロフィール

競馬キャスターとして活躍。全国の競馬関連施設や競馬場巡り、競馬史研究などをライフワークとしている。

レモンポップが連覇へ一直線

今年もまたフェブラリーＳ覇者対前年の覇者の構図になった南部杯。本命は（1）レモンポップを採る。
昨年の逃げ切り勝ち、それも後続に大差を付ける圧倒的な勝利の印象は1年経った今でも強烈。それはファンのみならず関係者にとっても同様で、他馬の陣営からも「あの馬が今年も強いだろう」という声が必ず聞こえてくるほど。これがさきたま杯のような小回りコースなら、あるいはもっと長い距離なら、紛れが生じる余地もあるだろうが、ワンターン・マイルという力を出しやすいコース形態、特にレモンポップのような快速先行馬にとってはベストとも言える舞台でとなると、いきおいレモンポップの出方にどう対応するか？が話の前提になるのは仕方がないとも言えるだろう。

さて、レモンポップの前走・さきたま杯は終始行き脚を促す厳しい形にはなったが、それは小回り・1,400ｍの条件で勝つために採った策であって、それで勝ち切ったことを高く評価していいもの。直前の追い切りでの併走遅れも実質的な本追い切りは事前に済ませており大きな影響は無いと見ていいもの。
カギは馬場状態で、今年は好天が続いた状態で本番を迎えることになりそうなだけに昨年のような超高速馬場ではない公算が高く、昨年のような大差勝ちまでは無いと考えるのが妥当なのだろうが、それでもこの馬の先行力は計算できるはず。

対抗は（4）タガノビューティー。追い込んで届かずが多いのは陣営も認めるところ。しかし末脚は常に強烈でG1級でも勝利目前まできているのも確かだ。昨年のこのレースや今年のかしわ記念、さきたま杯は前が止まらない状況に追い上げきれなかったが存在感はしっかり見せている。昨年のかしわ記念のように競り合う形に持ち込めたなら惜敗続きにピリオドも。
（14）ペプチドナイルが三番手。フェブラリーＳは11番人気からの勝利だったが、本格化してきた今、その人気が彼の実力を反映したものとするわけにはいかない。この馬にとってのカギであり懸念は大本命の影響を受けやすい脚質になるという点。フェブラリーＳのように勝負所までスムーズに、脚を使わずに流れに乗っていけるかが焦点で、それには◎の出方が大きく影響する。うまく流れを掴めたなら･･･だが果たして。

△筆頭は大井（7）サヨノネイチヤを。いろいろ初物尽くしなだけに過大な期待は禁物だろうが、帝王賞でもJRA勢の間に割って入っているように今の勢いは魅力十分。先行勢の動き次第では一角崩すシーンも想像してみたい。
そして（2）ミックファイア。マイルに矛先を変えてここ参戦も早い時期から決めていた。間隔は開いたが仕上がりは順調、あとは長距離輸送の影響がどうか？だけ。

（10）ダイシンピスケスは中距離で伸びてきた近走だが左回り・マイルを苦手にはしていない。間隔短めとは言えひと叩きされて挑んでくる点も有利と考えたい。

3連単 フォーメーション
1・4 ⇒ 1・4・14 ⇒ 2・4・7・10・14（15点）

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横川 典視 氏：プロフィール

テシオブログ編集記者。競馬ライターとしての活動をはじめ、岩手競馬を中心に様々な方面で活躍中。

本命にしたのはこれがラストランとなるアーテルアストレア

基本的には今年もJRA勢が中心のメンバー構成だと考えます。
ただJRA勢同士でも力は拮抗していて、小回りの園田なのでスタートからの立ち回り一つで順位が入れ替わる難しい一戦になりそうです。

本命にしたのはこれがラストランとなる（1）アーテルアストレア。
昨年は逃げる（8）ライオットガールを捉えようとしたものの、惜しくも2着というレースでした。
末脚がしっかりしている馬で、小回りよりも広いコースが向くイメージがありますが、菱田騎手はこの馬の特徴をしっかりと把握しており、早め早めに動いてくるのではないでしょうか。
最内枠に入ってスタートがカギになりますが、長くいい脚を使える馬。
オーナーの意向でフェブラリーステークスでの引退を撤回し、最後に菱田騎手鞍上で、という経緯があり、ぜひとも優秀の美を飾って欲しいです。

対抗は4歳馬（3）テンカジョウ。
マリーンカップは極端なハイペースで展開がハマったという印象がありましたが、JBCレディスクラシック、クイーン賞と古馬相手に続けて3着。
馬場や展開が不問なタイプで、デビューから一度も崩れていないというのは相当優秀です。
佐賀でも結果を出しているので、小回りの園田も問題なくこなしてくれるのでは。

上記2頭の戦いになると考えていますが、先行力のある馬の存在も怖いです。
（2）アンデスビエントはマリーンカップでかなりのハイペースから失速し、その後2戦が奮いませんが、今回は休養明け2戦目となります。
そろそろ本来の力を発揮できるのではないでしょうか。

地元兵庫の（5）サンオークレアは前走初の高知遠征でびっくりするくらい強い勝ち方をして見せました。
タフな馬場の方がより強さを発揮するタイプなのかもしれませんが、あの競馬ができればJRA勢相手でも侮れません。

昨年の勝ち馬（8）ライオットガールは、その後一息の競馬が続いています。
ポンと先手を取ったら昨年の再現もあるかもしれませんが、まずは取消明けなので当日の雰囲気に注目したいところです。

（10）スマイルミーシャは近走勝ち切れていないものの、牡馬相手に兵庫ダービーや園田金盃を勝った逸材。地元の利を活かしてどこまで戦えるかでしょう。

3連単 フォーメーション
1・3 ⇒ 1・3・2 ⇒ 1・3・2・5・8・10（16点）

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赤見 千尋 氏：プロフィール

平成10年10月高崎競馬場にて騎手デビュー。以来、高崎競馬が廃止される平成17年1月まで騎乗を続け2033戦91勝。現在は競馬リポーター、ライター、そしてオッズパークの予想ブログ"赤見千尋のRed View"も好評執筆中。

楽しみと相手探しで10時間しか眠れず

競馬をこよなく愛す人力舎の芸人、盛岡出身のアンダーパーの藤原です。

盛岡競馬、秋の風物詩「南部杯」の季節が今年もやって参りました。
南部杯が終わると秋の皮を被った冬が到来し、ストーブの準備が始まる我が故郷。
馬券で懐を温かくして冬に備えたい所です。

◎は二連覇を狙う（1）レモンポップ。
距離、枠、初場所など不安視されても一蹴して勝つ昨年JRA最優秀ダート馬。
強いです。強いとは何か？そう、頭固定です。

対抗は（4）タガノビューティー。
スタートで後手を踏むタイプながら、最後は良い脚を使って上位に入ってくる安定感が売り。
昨年よりも過程は順調ですし、今回は先手を取りたいメンバーの多い中で、前が崩れた時は…ウヒヒ！と想像をしてしまいたくなりますね。じゅるり（ヨダレが垂れる音）

▲はマイル適正に疑いの余地なし（14）ペプチドナイル、△の一頭に距離短縮は良い方向に働く気がする（10）ダイシンピスケス。
ただ、共に脚抜きが良い馬場の方が展開は向きますから当日の馬場次第ですね。

そして個人的注目は（8）アラジンバローズ。
兵庫所属ですが元々中央OPクラスで好走していた馬。
日程が変更になった佐賀サマーチャンピオンで勝ったタフさも含め、地方所属では注目したい一頭です。

3連単 フォーメーション
1 ⇒ 4 ⇒ 2・7・8・10・14（5点）
1 ⇒ 2・7・8・10・14 ⇒ 4（5点）

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アンダーパー藤原 氏：プロフィール

人力舎芸人・競馬大好き芸人・オッズパークライブMC担当。岩手県盛岡市出身・初の南部杯予想に参戦！

連覇を狙うライオットガール

第1回の昨年は大井から遠征のキャリックアリードが地方馬最先着の4着に入り、そのほか笠松、金沢、高知からも遠征馬があった。しかし今年、地方馬での遠征は、昨年も出走（7着）していた高知の（9）アンティキティラ1頭だけ。地元兵庫勢では昨年6着だった（10）スマイルミーシャや、地方の牝馬重賞3勝の（5）サンオークレアなどがいるが、馬券圏内までは果たしてどうか。

昨年鮮やかに逃げ切った（8）ライオットガールだが、それ以降勝ち星がなく、しかし掲示板内には好走している。今回は内枠から（2）アンデスビエントが逃げる可能性もあるが、小回りコースは向いていそうで、ハナか2番手でマイペースなら昨年同様押し切る場面も大いに期待できる。

（3）テンカジョウは昨年秋に重賞初挑戦だったマリーンカップJpnIIIを制し、その後はJBCレディスクラシックJpnI、クイーン賞JpnIIIともに3着と古馬相手に好走。デビューからダートの中距離を使われ、3着以内を外していない。今回は4歳になって、他の中央馬と同じ56キロを背負ってどうか。

（1）アーテルアストレアは牝馬ダートグレードを3勝の実績。直線末脚勝負だが、昨年は3コーナーで先頭のライオットガールをとらえにかかる早めの仕掛けで2着を確保した。引退レースでどんなレースを見せるか。

ここ3戦が惨敗の（2）アンデスビエントだが、調教では好タイムをマークしており、小回りの地方でマイペースの逃げに持ち込めれば見限れない。

中央勢のいずれかが崩れたときに、地方馬では（5）サンオークレアが馬券にからめるかどうか。

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斎藤 修 氏：プロフィール

NAR『ウェブハロン』、『優駿』、週刊『競馬ブック』、『競馬総合チャンネル』などで地方競馬を中心に記事を執筆。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』『地方競馬中継』解説。ドバイ・香港・シンガポール・アメリカなどの競馬にも足を運ぶ。1964年生まれ。

細江氏タイトル

細江氏本文

（7）ペイシャエスは、フェブラリーステークスGI出走予定ながら出走順位17番目のまま繰り上がれず、翌日のこちらに回ってきた。それゆえ1月から毎週のように時計を出して仕上がりも万全だ。名古屋コースは2022年に名古屋グランプリJpnIIを制しており、昨年のエルムステークスGIIIでは、チャンピオンズCで2年連続3着のドゥラエレーデを差し切った。成績にややムラはあるが能力は高い。

大井の（4）サントノーレもフェブラリーステークスGI希望だったが除外となった。JpnIIの京浜盃を勝っていることでの別定58キロは楽ではないが、その京浜盃では、のちにJBCレディスクラシックJpnIの覇者となるアンモシエラに7馬身差をつけて圧勝しているだけに、中央勢相手でも能力的に見劣ることはない。

人気になりそうな（1）ロードフォンスだが、デビュー戦で芝を使われたあとは、一貫して東京か中京のダート1400メートルのみを使われてきた。ゆえに右回りは今回が初めて。のみならず、地方コースもコーナー4つも初めて。重い印をつけるには不安がある。

地方の小回り1400メートルで実績がある（2）エートラックスは58キロを克服できればチャンスはある。

JpnIのかしわ記念を勝った実績の（5）シャマルは59キロを背負うことに加え、今回は雨の助けも期待できそうもない。

3連単 フォーメーション
4 ⇒ 1・10・11 ⇒ 1・3・10・11（9点）
10 ⇒ 4 ⇒ 1・3・11（3点）

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細江 純子 氏：プロフィール

1996年JRA初の女性騎手としてデビュー。その後2000年には、日本の女性騎手として初めて海外競馬で勝利を挙げる。現在は競馬評論家としてテレビ・新聞・コラムなど多方面で活躍。