Odds Park 競馬

【中央所属馬の評価】

　ディクテオンは浦和記念、名古屋グランプリと2000ｍ以上のJpnIIを連破中。いずれもひとまくりでの快勝で、地方ダートグレード競走では６戦６勝だった母メーデイアと同様に、地方のダートで素質が開花してきた。さらなる飛躍が楽しみ。

　ハギノアレグリアスは帝王賞、チャンピオンズカップとＧＩ（JpnＩ）の２戦を除けば重賞２・２・１・２・１着とダートでは底が割れていない。2000ｍぐらいがベストの印象だが、距離に対応なら好勝負は間違いない。

　セラフィックコールは無敗でみやこステークスを制して臨んだチャンピオンカップで壁にぶつかった（10着）が、それまで５連勝は圧巻。今後は地方ダートグレード競走も視野に入るなら、ここはクリアしておきたい条件。

　テリオスベルは昨年２着も９馬身差の完敗だが、船橋では【1-3-0-0】と連対パーフェクトの好成績。戦法に迷いはないし自分の競馬に徹してどこまで粘りこめるか。

【地方所属馬の評価】

　アナザートゥルースは2020年の覇者。名古屋グランプリ４着は地方勢で最先着。道営記念も負けて強しで、10歳とはいえ急激な衰えまでは感じられないが、ここは入着が目標か。

　エルデュクラージュはこん身の逃げで報知グランプリカップを制覇して10歳でも健在を示したが、ＪＲＡ勢が相手では厳しそう。前々でさばいてどこまで抵抗できるか。

　ロードレガリスは転入後未勝利。重賞で見せ場は作れているがあくまで南関東レベルでの話。ダートグレード競走では厳しいし、地の利を生かしてどこまで抵抗できるか。

　コウエイスーシェフはダートグレード競走では昨秋の浦和記念で殿り大敗が力関係で、さすがに狙いは立たない。

　サンマルエンパイアは初のダートグレード競走挑戦。条件級では崩れず走れているが、狙える根拠はない。

　トーセンブルはダート長距離は主戦場だが、南関東でも入着が遠い近況。ダートグレード競走では厳しい。

　マンガンは４歳時の金盃完勝がベストパフォーマンス。その後も長距離で存在感をみせるが、当時の輝きまでは戻らない。ダートグレード競走ではどこまで。

【解説者の予想】

　現在のダートグレード競走では最長距離の重賞。問われるのはやはりダートのステイヤーとしての資質か。
　ディクテオンは昨年の浦和記念と名古屋グランプリをまくり差しで連破。ともに牡馬超一線級こそ不在のメンバー構成だったとはいえ、自身ダートの中～長距離路線の注目株として一気に台頭してきた。タイプ的に船橋2400ｍは適性が高そうで、ハギノアレグリアスとは昨年の東海ステークスで対戦し１秒４差だが、本格化を迎えての二度目の対戦でどこまで差が詰まったか。より上の舞台を目指す上でもここで算段を立てたい。

　ハギノアレグリアスは昨年６戦し【2-2-0-2】、ＧIII（JpnIII）２勝。４着以下の２戦はともにＧＩ（JpnＩ）で、それでも勝ち馬からはコンマ差の走りと確かな存在感は示した。今年７歳を迎えたが、20年10月～22年６月まで長期ブランクのあった馬で、今回がキャリア17戦目。使い減りしていなさそうな面を含め今後さらなる活躍も期待できそう。今年緒戦とはいえ前走のチャンピオンズカップと比べれば相手関係は大きく緩和しているし、2400ｍは初距離といえども過去2000ｍで３勝、良質な母系に父キズナならスタミナ面に不安もないところか。船橋初コースも脚質的にはフィーリングが合うイメージ。順当に勝機をつかむ。

　セラフィックコールは５戦５勝で挑んだチャンピオンズカップは２番人気の支持を受けたが10着大敗。発馬の不安を含めまだ経験値を高める段階だが、今回Ｂ・ムルザバエフ騎手起用で新味が出るか否かに注目したい。

　テリオスベルは昨年12月クイーン賞で２着、名古屋グランプリ３着を挟み２月のクイーン賞２着。昨年の当レースも勝ち馬にこそ９馬身突き放されたが２着しており、船橋コースへの適性はことさら高い印象だ。行き脚の遅さを押して押して挽回する戦法から毎回展開面で大きなカギを握る存在。再び牡馬混合でも距離延長は同馬にとってプラス材料だろう。

　アナザートゥルースは今年10歳を迎えたが大きな衰えも感じないし、過去このレースの好走歴あり適性上位。一応の警戒は必要。

　◎（９）ディクテオン
　○（10）ハギノアレグリアス
　▲（１）セラフィックコール
　△（６）テリオスベル
　△（11）アナザートゥルース