Odds Park 競馬

【中央所属馬の評価】

　テリオスベルは一昨年の勝ち馬。地方で行われたダートグレード競走では堅実な成績だが、特に船橋コースは３戦３連対と抜群の適性を感じる。ライオットガールとは前回は2.5キロあった斤量差も今度は0.5キロ差なら巻き返しは十分可能だ。

　ライオットガールの前走クイーン賞は、前を射程圏に入れて好位待機。直線では真一文字に突き抜けた。今回は54キロから56キロへ２キロ斤量が増えるが、テリオスベルとの２馬身半差がどこまで詰まるか。連覇を決めて牝馬路線の主役に躍り出たい。

　アーテルアストレアは昨秋のレディスプレリュードでダートグレード競走初制覇。チャンピオンズカップも1.0秒差の９着なら、牝馬同士に戻ればレディスプレリュードの再現も可能。牝馬路線なら今年のさらなる飛躍が楽しみ。

　ゴールデンハインドの前走中山金杯は休み明けで初の古馬相手で見せ場は作れた。今回は初ダート、初地方競馬と初ものづくしだが、結果しだいでは今後の選択肢が広がる。ただ未知数の面が多く今回は半信半疑だ。

【地方所属馬の評価】

　キャリックアリードは休みがちながら通算【4-1-2-0】の好成績。中央・地方交流の神奈川記念を２着しての大井転入は、今後の牝馬ダートグレード競走路線を視野に入れてのものか。底が割れていない魅力。

　メイドイットマムは「ＮＡＲグランプリ２０２３」の３歳最優秀牝馬。関東オークス0.3秒差４着以来のダートグレード競走になるが、ハンデ52キロは恵まれたし、一角崩しの期待もかかる。

　フークエンジェルはトライアル２着で権利を得たが、１勝馬だけにさすがにダートグレード競走では牝馬限定でも厳しいか。桜花賞３着など実績あるだけに、今後への糧にしたいところ。

　グレースルビーはトライアルを快勝して臨むが、昨秋のクイーン賞７着が現時点での力関係だろう。ハンデ51キロを生かして、どこまで見せ場をつくれるか。

　サルサレイアは４年前に３着。昨秋のクイーン賞は地方馬最先着の４着も、３着馬パライバトルマリンからは９馬身差。前走の東京シンデレラマイル３着からも衰えは感じられないが、ダートグレード競走ではパンチ不足。

　笠松のエイシンレミーは昨秋のクイーン賞は追走で終了の殿り大敗。その後も低迷で狙いは立たない。

【解説者の予想】

　開催時期の大幅な変更により前回から約２か月、今年度２度目のクイーン賞。
　前回のクイーン賞で２着に敗れたテリオスベルの巻き返しだ。スタート後の行きっぷりの悪さはいつも通りだったが、向正面でもハナを奪いきれず。結果的に勝ち馬の格好の目標になったが、直線でパライバトルマリンを競り落としたあたりは地力の証明だ。これで船橋1800ｍ【1-1-0-0】と条件ベスト。上位争いは濃厚だし、ハンデ据え置きで2.5キロ差が0.5キロ差に縮まるのは好材料だ。ここも戦法に迷いはない。

　前回を制したライオットガールも当然注目。最内枠から発走し道中は先行争いを少し離れた位置から見るポジションで追走、直線外に持ち出すと上がり最速37秒８の脚で抜け出し、テリオスベルに２馬身半の差を付けて完勝。明け４歳、シニスターミニスター×ハーツクライという血統背景を思えば今後牝馬路線で長く活躍が見込めるところ。56キロがカギになるが、連覇達成で今年緒戦を飾りたい。

　アーテルアストレアは昨年のレディスプレリュードで鮮やかな差し切り勝ち、続くＪＢＣレディスクラシックでも３着と好走。前走はチャンピオンズカップに挑戦して９着も勝ち馬から1.0秒差、上がり２位タイの37秒３をマークと能力の高さみせた。今回相手関係は緩和するし、過去６勝中５勝が左回り1800ｍで、脚質から船橋コースも向く印象。テリオスベルと並びトップハンデ56.5キロを苦にしなければ上位争い濃厚。主戦・菱田騎手に手戻りも相性を思えば悪くない。

　キャリックアリードは今回南関東転入初戦となるが、ここまで通算【4-1-2-0】と底をみせていないし、前走の中央・地方交流の神奈川記念２着の走りをみれば、今回牝馬同士で斤量54キロは恵まれた。

　昨春にＧIIフローラステークス勝ちがあるゴールデンハインドは休み明けの前走中山金杯を叩いてここが初のダート戦。半兄マイネルアストリアが岩手Ａ級で活躍と母系はダート適性秘めるとはいえ、父は芝志向が強いゴールドシップ。逃げ脚質も今回テリオスベル出走を思えば有利と思えず、ここは半信半疑。

◎(8)テリオスベル
○(9)ライオットガール
▲(2)アーテルアストレア
△(10)キャリックアリード
△(7)ゴールデンハインド