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園田が誇る赤い必殺脚エンタノメガミで断然。昨年の兵庫クイーンカップを怒濤の切れで制した猛女であり、過去に重賞４勝の輝かしい経歴。牝馬限定のメンバー構成なら心臓破りの三分三厘スパートから豪快に女王獲りか。独走戴冠が濃厚。対する園田ゴールドピアースは昨秋の園田金盃、年明けの新春賞で連続３着の実績。メンバー構成を考えるとスタートからガンガン飛ばし、小回りで平坦な福山コースを味方に前残りのムード。絶対スピードで好勝負だ。東海勢では速い脚が使えてバテない脚が武器のドリームプレイ、瞬発力が確かなカツヨトワイニングの２頭が挑戦。特にドリームはスムーズな先行策から粘っこさで応戦か。地元では根性娘ビービーバイラが中団のインから応戦ムード。馬体減りがなければ二枚腰で善戦の可能性は十分だ。

《レースはこうなる》先手を主張するのは地元フェミニンワイルドか。ただ園田ゴールドピアース、笠松ドリームプレイあたりも距離がマイルということもあり、積極的な動きを見せるか。前の小競り合いに名古屋のカツヨトワイニングが掛かり気味に絡んで行き、地元期待のビービーバイラは絶好中団のインからじっくり構えて直線抜け出しのタイミングを計る。園田のロケットガール、そしてエンタノメガミは後方からの追走になるが、特にエンタノメガミは小回りで先行有利の馬場を意識していつもよりは早めのスパートで向正から一気に脚を伸ばしそうなムード。三分三厘からは団子状態となり、馬場の外からエンタノメガミが先行グループを形成するゴールドピアース、ドリームプレイ、そしてカツヨトワイニングに急接近か。ビービーバイラは直線でのイン狙いで逆転チャンスをうかがうが…。

◎エンタノメガミ　園田が誇る赤い天才パンチャーとしてそのネームバリューは全国区。昨年の秋に兵庫クイーンカップを心臓破りの鬼脚で制しており、７歳になっても上がり36秒台の驚異的な切れ味は健在だ。2006年に魔女候補としてさっそうデビューし、これまで４度の重賞Ｖをマーク。恐怖の必殺脚で瀬戸内の砂上にオーラを放つか。負けられない一戦だろう。
（中塚師）最近はパドックでもうるさい面を出さなくなった。精神的に成長してきたという印象だ。馬場を経験している点も大きな強みになりそうだし、あとは仕掛けどころのタイミングひとつといっていい。いずれにしても力のある馬なので勝ち負けを期待。

○ゴールドピアース　一昨年の秋にＪＲＡから園田転入で４連勝をマーク。さすがにハイレベルの兵庫一線級ではワンシパンチ足りないが、それでも４走前の園田金盃、年明けの新春賞ではいずれも中団からしぶとく伸びての連続３着。本質的にはスピード派で牝馬限定のメンバーなら速さを利して一気逃げに持ち込むか。逆転戴冠ならここだろう。
（荒山師）大井遠征の疲れもみせずにいい状態を保っている。スムーズに前でレースが運べればしぶといタイプ。メンバー的にいい勝負に持ち込めると思っている。

▲ドリームプレイ　牡馬と錯覚するほどの迫力ボディーの持ち主で非凡な競走スケール。際立った戦歴こそないが、前々走のウインター争覇では好位から一旦失速しながら、直線で盛り返しての３着奮闘。奥手の血だし、平坦馬場で先行有利の福山コースで猛威を奮う可能性も。前残りの警戒は怠れないところだ。
（伊藤強師）これといった決め手はないけど、直前の追い切りが上々で体調はベストに近い。好位でスンナリ流れに乗れればバテない脚があり、ソコソコはやれると思っている。なんとかいい勝負に持ち込みたいところだ。

△カツヨトワイニング　２歳時の秋に未勝利、500万下を連勝して一躍スターダム。ＧＩの阪神ジュベルナイルＦ（７着）にも駒を進め、あのブエナビスタに１秒１いう経歴がキラリ。早熟型でダード適性にも疑問符が残るが、道中折り合えば瞬発力で応戦か。今回はブリンカーを外し、レースへ臨むことで能力フル回転の可能性も。大ドンデン返しならこの馬か。
（角田師）追い切りはチグハグな形になってしまったが、体調面に問題はない。気分よく行きすぎる傾向があるので今回からブリンカーを外してレースに臨む。折り合い面が改善されれば瞬発力で善戦は見込める。変わり身を期待だ。

×ビービーバイラ　キーポケットのぶっちぎりで決着をみた昨年の２着馬であり、福山期待の根性娘。絶対自信のマイル戦だし、絶好最内枠を引き当て、中団のインを巧みに突いてエンタノメガミにひとアワ吹かすか。まだ毛づやが地味で良化途上のムードだが、とにかく実戦駆けする点が頼もしいばかり。バテない脚でしぶとく食い下がる可能性は十分だろう。
（木村助手）まだいい時の活力に欠けるが、それでもぎこちなかった歩様が徐々にスムーズになって上昇線。イン強襲が得意なので内枠がほしいところ。内枠さえ引ければインにもぐり込んで粘っこいレースを演じられそう。とにかく内枠がほしい。

ロケットガール　乱戦に強い追い込みが身上。スピード派に有利な福山のコースで力を出し切れるかどうかは未知数だが、オープンクラスで連続３着という実績もあり、牝馬限定のメンバー構成なら力関係で胸を張れる。前が極端に忙しくなれば一瞬の切れで突っ込みのシーンも考えてみたくなる。
（寺嶋師）疲れもなく、体調はすこぶるいい。最近の走りが物足りないが、以前はオープンでもいいレースを演じていたほどの馬。牝馬限定の好条件だし、流れが向けばソコソコは…。

フェミニンワイルド　三分三厘から一気に引き離した前走、クイーンカップでの大逃げ。ビービーバイラを慌てさせたスピードは好印象だったが、今回は招待勢の園田ゴールドピアース、笠松ドリームプレイの存在がネック。スローの逃げで自分のペースに持ち込むことが難しく、流れはかなり窮屈か。速さでどこまで踏ん張り抜くかだが…。
（渡辺師）どんな流れになるかだが、引き続き馬体のハリは文句なし。できればスローに持ち込んで前走のように勝負どころから引き離す展開がベスト。一線級牝馬が相手で楽なレースは望めないが、出来のよさとスピードで善戦をもくろんでいる。

ハードフォーレル　前走のクイーンカップは出脚がつかず、後方のインという最悪の流れ。流れに乗れなかったが、それでも終い３着まで追い上げたあたりが資質の証明。使い減りするタイプでレース当日の馬体重が問題だが、落ち込みがなければしぶとい脚で入着程度の可能性は十分か。いずれにしても前モツれが好走の条件だ。
（黒川師）カイ食いの細い馬だが、食いはそんなに落ちていない。レース当日の馬体重にもよるが、極端な落ち込みがなければそれなりに動いてもおかしくない。

ウィークリショウ　道中押っつけどおしでも長い脚を使える長所。前走が不本意だったが、今季は気合あふれる動きで出来が一変のムード。全国レベルの壁は厚いが、前が極端に忙しくなる流れなら自慢の持久力で善戦の可能性も。３連単の３着に一票投じたいところだが…。
（木村助手）馬が元気で体調はよさそう。ただそれにしても牝馬の一線級がズラリと揃っており、力関係でどんなものか。相手なりに動けるので大崩れはないと思っているが、あくまで無欲の挑戦だ。

ライトオブマリア　予備登録からの繰り上げ出走ということもあり、十分な仕上げが施されていない。マイル戦だとレースが粘っこいが、さすがにこのメンバーでは役者不足の印象は否定できない。
（嬉騎手）前走でもこの馬としてはよく動いている。マイルならしぶとい脚を使うし、見せ場くらせいあっておかしくないはず。当たって砕けろの精神で臨むだけ。