Odds Park 競馬

【中央所属馬の評価】

　チュウワウィザードは、G1(Jpn1)３勝。浦和JBCクラシックでJpn1初戴冠のあと、一昨年のこのレースでは４コーナー先頭で、２着ヒカリオーソに６馬身差の圧勝。力の違いを見せつけた。その後チャンピオンズカップで中央競馬でのG1制覇。ドバイワールドカップで２着と、トップクラスの実績、実力は疑いようもない。骨折休養後、今回が叩かれ３戦目。万全の状態で臨める。

　ヴェルテックスは、前走名古屋グランプリを完勝。2500ｍで持ち前のパワーと持久力がフルに生きた。2000ｍ以上のレースで【2-1-2-0】、左回りも問題なし。Jpn1でどこまでやれるか、今回が試金石。

　ヒロイックテイルは、ＪＲＡ５勝、うち左2100ｍで３勝。重賞初挑戦がこの川崎記念と、チャレンジャーの立場だが、きょうだいに東京大賞典馬ローマンレジェンド、JBCレディスクラシック馬ミラクルレジェンドという血統的背景も含め、期待感はある。

　ケイティブレイブは、18年川崎記念を含むG1(Jpn1)３勝。昨秋の金沢JBCクラシック５着からは、決定的な衰えは感じられない。鞍上笹川翼騎手の手綱にも注目。

　デルマルーヴルは、一昨年のこのレースで３着。息の長い末脚を誇る中距離型だが、19年名古屋グランプリ以降勝利から遠ざかっており、昨年は【0-0-0-6】と近況ひと息で。

　ブラックアーメットは、ＪＲＡ４勝、1200～1800ｍで徐々に距離を延ばしながらオープンに昇った。まだ実績不足だが充実度に注目。後方からのまくる脚に見どころ。

【地方所属馬の評価】

　カジノフォンテンは、上がり37秒５、オメガパフュームを３馬身ちぎった昨年の勝ち馬。自分の展開なら一種ミラクルな強さがある。今回はサルサディオーネの出方がカギになる。叩かれ３戦目で、いよいよ本領発揮か。

　サルサディオーネは、日本テレビ盃含む重賞６勝。左回りでハナをきる条件なら牡馬相手でも怖さがある。東海ステークスに出走予定も、選定されより可能性の高いこちらに回ってきた。いずれにせよ腹をくくってこの馬のレースをするだけ。

　タービランスは、川崎2100ｍは２、２、１、４着。完成度が高いレース巧者でG1(Jpn1)も流れひとつの感触ある。９歳ながら依然ピークを保っているし、うまく立ち回れば昨年以上も。

　エルデュクラージュは、前走2100ｍの報知オールスターカップで正攻法の２着。転入２戦目でＪＲＡ７勝の地力をみせた。ダイオライト記念２着など南関適性は証明済み。もうひと花ある。

　ロードゴラッソは、シリウスＳ、名古屋大賞典の重賞２勝。転入初戦の前走報知オールスターカップ３着からも、転入再生の期待がかかる。叩き２戦目で良化確実。

　ホーリーブレイズは、一昨年夏、転入初戦を13馬身差で飾ったが、以後思うような結果がでない。折り合いに難しさあるし、今回は相手が厳しい。

　フレアリングダイヤの川崎2000ｍ１勝は５歳ピーク時。ダートグレード競走、さらにJpn1ではいかにも厳しい。

【解説者の予想】
　ＪＲＡ勢の筆頭は20年川崎記念を制しているチュウワウィザードだ。昨春ドバイワールドカップ２着後は骨折などもあり順調さを欠いたが、休養明け２戦３、２着からはまだまだ健在の評価。海外を含め23戦して着外はわずか２回、南関東の左回り３戦３勝の実績も特筆できる叩き３戦目で良化確実。
　昨年の勝ち馬カジノフォンテンも、調子を上げてきた。かしわ記念制覇後はG1(Jpn1)で10、６、10着とトーンダウンも、帝王賞とＪＢＣクラシックは右回り、チャンピオンズＣは初のＪＲＡ遠征が敗因。南関東の左回りに戻れば前述のG1(Jpn1)２勝を含め通算【11-0-0-2】の実績は見直せる。サルサディオーネ出走で、昨年同様の展開には持ち込めそうもないが、かしわ記念のように控える競馬も可能だ。
　名古屋グランプリに勝ったヴェルテックスは今回がJpn1初出走。相手強化だけに今後に向けての試金石の戦いになるだろう。
　９歳馬タービランスは、昨秋の走りをみても衰えはなく、ＪＲＡ勢とも能力的な開きはさほど感じないし、上位進出の目は十分。
　同じく９歳ケイティブレイブは笹川騎手騎乗が楽しみな反面、近走からは衰えもみえる。ただし、混戦になれば経験が生きる。
　重賞初出走でもＪＲＡダート長距離で良績残すヒロイックテイルに魅力を感じる。母パーソナルレジェンド、兄姉にミラクルレジェンドやローマンレジェンドのダート界おなじみの良血に期待。
　前走転入２戦目で一変したエルデュクラージュも、南関適性証明済みで、さらなる上積みも期待できそう。

　◎(3)チュウワウィザード
　○(9)カジノフォンテン
　▲(6)ヴェルテックス
　△(7)タービランス
　△(5)ケイティブレイブ
　△(10)ヒロイックテイル
　△(1)エルデュクラージュ