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　まず注目は３歳女王エムエスクイーンと５歳女王ポルタディソーニの対決。初対戦は７月の名港盃。先輩の貫録を見せつけ、ポルタが強豪牡馬を抑えての逃げ切り勝ち。対してエムエスは２番手で運ぶも、向正面で手が動き、８着。初黒星を喫した。今回は展開が逆になりそうだけに、また違った結果もありそうだが、馬券的にはヨミからはどうだろう。勝ち切れないまでも崩れないし、丸山騎手がここに使うよう師匠の坂口師に進言して格上挑戦が決まった。期待に応えぬわけにはいかないだろう。押さえにメモリートニック。

　ヨミは渋い立ち回りで堅実駆け。パンとしなくてもこれだけやれるのは地力の証しか。牝馬戦とはいえ交流重賞で見せ場。意欲は買いだ。「カイ食いは旺盛とは言えないが、それでいてオープンや交流戦で一定の成果を挙げているわけだから、ポテンシャルは相当なんだろう。真一（丸山騎手）が『先生、ぜひオープンに挑戦してください』と背中を押してきたし、一線級相手にどこまでやれるか楽しみ」。

　ポルタディソーニは今年も秋桜賞は好走できなかったが、一連の走りからまだまだやれることは証明済みだ。再び格の違いを見せつける。「今年は苦手な夏も無事クリアしたし、出来は２走前、そして前走と使うたびに上げてきている。この間隔なのでサッと流した程度だが、いい雰囲気だよ。地元のオープンなら単純に勝ち負けだと思う」。

　エムエスクイーンは２、３番手でも勝っているが、名港盃を見ると逃げがベストということか。体調は依然ハイレベル。時計勝負もＯＫだ。「今回は早めにビッシリやって、直前はサッと流す程度の調教パターンで臨む。調教での掛かりはむしろ前走時より良くなっているし、体調には納得。古馬とも２走目になるし、何とかしたいね」。

　メモリートニックは６走前に番手抜け出し、２走前は５頭とはいえ直線ズバッと差し切った。攻め手の幅が広がった今なら、この相手でも。「この馬なりだが、これからは斤量克服が鍵になってきそう。やはりたとえ0.5キロでもスタートの出脚に影響してしまうからね。行き切れれば違うと思うけど」。